妄想暴走オタク日記
「大智、何で黒髪にしよう思ったん?」
イメージチェンジをした黒髪をさらりと撫でて、濱田は言った。全体的に量の多い髪は少し梳いて、一箇所だけエクステンションを入れた。気分も変わって機嫌よく思っていたのだけれど、何か濱田の気に入らなかったのだろうか。 「似合わへん?」 「いや、そうやなくて。よう似合うてるよ。ただ急に何でかなって」 深い意図はなかった。最近はそれなりにキャラ立ちしてきた関西ジュニアの中で、今だからこそもっと個性を出したほうがいいのかな、と思ったのだ。茶髪ばかりのBOYSの中では特に、メリハリが効いていいかも知れない、と。バランスという意味ではもう一人、黒髪の方が望ましいのだけれど、とそこまで考えて、中田はふと、目の前の濱田を見上げた。 「濱ちゃんは、前髪伸びたなぁ」 手を伸ばして軽く梳けば、くすぐったそうに片目を瞑る。下手くそなウインクのような表情が、年上なのだけれど、子供のように見えた。 「俺は顔が長いから、短しすぎると余計に馬面が強調されてまうねん」 大概うっといから切りたいねんけどな〜ちょっとだけ切ろうかな、とのんびりと濱田は言う。確かによくネタにして、笑いなんだか内輪受けなんだか分からない空気を作って来たけれど、口で言うほど中田は濱田をそんな風には思っていなかったし、好きな顔だ、と思った。 「そうかな?俺は好きやけど」 「まぁまぁ、大智は優しいからなぁ」 ええねん個性の時代や、とさらりと受け流されてしまう。長い前髪に、目尻に向かって控えめな奥二重が瞼を優しく包んで、笑うとそれらが柔らかく揺らいだ。 そんな顔が、口で言う以上に、好きだなぁ、なんて。 中田はしみじみと思うから、そう言ってやろうとしたのだけれど、でも、と思い直す。それは別に、中田の内心でそう思っておけばいいのだし、言っても言わなくてもきっと濱田は濱田だ、と中田は思った。
▼22:09
お久し振りです、濱大です。 何故濱大なのかは今日、HDDの整理をしていたら見てない少蔵in大阪が出てきて、見ていたらBADの歌バックでだったかなぁ?最後、二列目で4人並びで決めポーズ、のところで濱ちゃんが若干右に寄ったんだと思うんだけど、隣の大智と近すぎて軽くぶつかったんですね。正味大智は照史に被って殆ど様子が見えなかったんですけど、一連の様子に何故か萌えまして(笑)。何か絶対伝えられない自信あるんですけど(笑)何かよかったんですよ〜!あとはわたしは濱ちゃんの薄荷キャンディにそれはもう弱いので、わー濱ちゃんええ声〜瞼丸〜い目が優し〜いとか、そんな素敵濱田像を、大智目線で届け!という感じで。
何かもう、意味が分かりません(自分でも) 分からないなりに濱大、見た目が既にお似合いだよ!と大真面目に思うわたし、すっかり濱大好きの人です。(と認定された昨今)
近況としては、濱大萌えのほかに、甘受紺後から腸炎でのたうってました(笑) オナカ痛いな〜と思ってたんだけど2日くらい収まらなくて、下痢はひどいし(食事中の方いたらすみません)とにかく差し込みが辛くて。食欲はないし、腸って侮れないな〜と思いました。うちの兄嫁ちゃんも昔腸炎をやってて、心配してメールくれたんですが、もう二度と嫌だよね!と治ってから二人で言ってました。あ、もうすっかり全快しましたんで、こんなん書いて別に心配してくれ的な誘い受けではないです(笑)。何かあれば、今後の参考にと思って(何の)。って早速使ったんですけどね!(←川福)
いいタイミングで治ってくれたので、明日は大阪エイトです! 久し振りだなー。4日間もある割に、チケットがそんなにないらしい事も知らないでのんびりしてたので、初回一回こっきりです(笑)。なのでしっかり見て来ないとー。あとは東が久々?来阪するみたいなので、久々飲めるのが楽しみ!基本、紺より語りのが大事なのは、エイターならではでしょうか(笑)
明日は雨みたいですねぇ…雨男いたっけ、の拍手お返事。
8/26 ◎20時の方へ ●甘受紺、濱大熱かったですよね!わー同じ思いの方がいて嬉しいvv ハリセン、確かに愛情たっぷりでした(笑)。濱ちゃんの素敵彼氏っぷりは見逃して残念〜!よかったら詳しく教えて下さいませ〜!そして淳太と濱ちゃんの事故キッスって!マジですかー!その時の状況と、大智の反応を激しく知りたいです…よかったら詳細(以下自粛)。ちなみに、初め淳太と大智、と読み違えて激しく動揺したわたしでした(色々強欲すぎました)。今回のコンサートはわたしも本当に楽しかったので、次回また期待ですねvvv
◎22時/自称Mのそうさんへ(笑) ●そんな爽やかにカミングアウトされてもね(笑)!薄ら寒さはもはや淳大の醍醐味なので、楽しんで書いてしまいました。村上さんをダシにして、案外本命が別にいたりして、二重にも三重にも欺き合ってたら面白いですよね。濱ちゃんは気付いてる面と気付かない面があれば、一番大智のためかなぁとも、そんな夢も見ています(笑)。ってか、そう思うならそうさん一度書いてくれたらいいのにー!
結局、どっちでもええんやろ?と中間は言った。
中田大智の事である。今、目の前にいる相手の腹の底を探ってみる。年若くして(自分だってまだ十分に若いのだが)関西ジュニアの中ではやや風格が漂いつつある未来の仕切り役は、目指すポジションに必要な表裏を身につけようとしていた。 だからMCとして、中田が今一番尊敬してやまないという村上信五の事は、敬愛を感じているというが、尊敬なのだか愛情なのだかはっきりしない。その証拠に彼の言う”憧れの先輩”は時どきで呆れるほど変化して行くのだ。 要するに、憧れはあくまで目標であり、越えるべき照準である。彼らは絶対ではなくて、だから移り変わりをしていくのかも知れない。中田の中で、確実な地位を築く事がないのだ。 では、村上はどうだろう?と中間は思う。 中田にしては珍しく、思いつめたような顔をする。必死な目線を向ける。それは、自分も同じだからよく分かる。例えば村上を挟んだ両端から、同じ目線を向けるお互いと視線が絡む。はっとすると同時に、安心もする。一蓮托生ではないけれど、恐らく手強い相手に挑む、自分達は一種、戦友のような。中間にとって中田は、そういう意味で認めた相手だった。 けれど、と最近思う。 中田にとっての”村上信五”は、どのような存在か。 例えば、濱田崇裕。 濱田といる時の中田は、不思議と雰囲気が柔らかい気がする。本人が自覚しているかは分からないけれど、何か険しい顔をした中田が、濱田の姿を視界に認めて、表情を和らげる。入所日も同じ、すぐに同じグループの初期メンバーとして現在まで、変わらず共にあり続ける。他より少し密接した関係が、彼らをそうさせているのかも知れない、と思うけれど。 やや斜に構えて世の中を見ているイメージの中田が、濱田にだけまっすぐな目線を向けるのを、不思議な気持ちで見る。らしくないと言えばらしくないし、実はそれが一番らしい姿なのかと思えば、そうなのかも知れないとも思えた。 だから、問うてみたかった。些細な興味であったけれど。 中田にとってより大事なのは、村上なのか?濱田なのか? 「そんなの、どっちでもええやん」 淳太くんには関係ない話ちゃうの。と、突き放したような答えが返る。中間を前にして、機嫌がよければ笑うけれど、愛想笑いをする事はない。だから、中間の前にした中田は、常に素の姿を晒していた。 「そう言ってしまえばおしまいやけど。単純に、興味が沸いたから」 村上が今、中田の中で神聖視されているのは知っている。逆を言えば中田にとって、どれほど濱田が大事なのかを知りたかった。 「さぁ…どうやろ」 どちらだ、と言う事も出来たし、どちらでもない、と言う事も出来た。だから中田は、 「別に淳太くんでもええんやけど?」 そう言って薄笑いを浮かべてみる。そんな答えが中間を喜ばす気がして。 「俺はお断りやわ」
言葉とは裏腹に、中間は満足そうに笑って見せた。
▼8:51
腹が痛くて眠れないのでこんな時間に日記です(笑)←どうやら夏バテ
昨日は腹痛と戦いながら2度目の甘受紺に参戦してきました〜!千秋楽の楽前公演でした。2度目の今回も楽しくて、同行のSさんは初見だったんですが、やっぱり面白かったーと言っていたのも嬉しい。
構成に変化は全くなかったんですが、さすが公演も終盤になると流行ノリや悪乗りコーナー、アドリブ的なものも増えていたみたいで、まさに古き良きエイト紺の様相。さすがに日替わり漫才はしてなかったけど(笑)一発芸はやっていた模様。昨日は室兄と伊藤くんでした。あ、あと濱ちゃんの物真似か、あれもコーナー化してたのかな?個人的にはあそこは大智照史に濱ちゃんが絡む感がもっと大事に構って的で好きだったんですけど、それがなくなって残念。大&文のみそ汁(どうやら大智が味噌らしい)(文ちゃんがスープか…)との絡みも、新鮮味の問題か今回は薄め。濱ちゃんのよだれかけで口を拭いてる大智は慇懃無礼でかわいかったけど(笑)
あとはファイトマンがかなりフリーダムな感じで、室兄弟の豆っぷり(緑の全身タイツをフードまで被って兄弟で大暴れ)と文ちゃんのキティ(の被りものをして上半身裸体)(しかもえぇ体)はだいぶ沸いてたから初出だったんですかね。大智のハリセンも大活躍で、あーこういう時に仕切り好きだとおいしいーと思います(ちょっと違う?)。一部ボケキャラがみんな大智を笑わそうと思っているように見える、そんな勘違い。
特記はそれぐらいで、あとは別に何があった訳じゃないのにわたしはひたすら濱大萌えで、Sさんにも何で?と言われる始末。何でだろう…。
終演後はビアレストランでひたすら飲んで語って来たんですが、そこでももう、エイト甘受お笑い入り乱れて語る語る。特にテンション身振り高く語ったのが淳大だった気がするので、そんなのを書いてみました小話。別に淳太と何かそんな絡みがあったとかいう事では一切ありません。残念ながら。
そういう意味ではこちらも何があったという訳ではないんですけど、わたしの中で濱ちゃんと大智の関係性というか、空気感がとても良くて、そんなこんなをとうとうと語ったらSさんには濱ちゃんに夢みすぎと言われた訳ですが。夢なのかなぁ?でも、隣合わせになった時に、何となく微笑みあったりする(ように見えた)二人はすごくいい雰囲気だと思ったんですよ。あと、薄荷キャンディを手に持った濱ちゃんが周囲の様々ジュニアにそれを見せびらかして回った後、最後に立ち位置的に、後ろの一番高いところにいた大智に向かって高々とキャンディを誇示して見せたように見えたんだもん…ひょっとしたら大智の隣の中山くんにだったかも知れないけど(笑)細かい事はまぁいい(笑)
何ですかね、本当に漠然とした印象なので上手く伝えられないんですけど、そういう微妙な距離感だとか、イメージする関係性がいいな濱大いいなと思います。本当に上手く伝わらないみたいで、Sさんには分かってもらえなかったんですけど(笑)。あの人薫大淳大押しみたいで(笑)
それで淳大とかも語ってみたんですけど、それこそイメージ先行だよね、淳太腹黒ってどっから来たんだろ?と思ったら男前ラジオでした。あれの対村上への対処法があんまり見事だったので、それでこうなっちゃったんだな(笑)。村上さん的にも、淳太のそんなキャラはお気に入りみたいで、そういう意味ではやり方としては大智の方が先だったんだけど、仕方がないのは淳太の方が絶対顔が好きだと思うから(笑)。だからその辺が、色んな意味で内と被る、という話をしてました。淳太の方がもっと芸達者というか、キャラ立ってきてるとすら思える。
そうそう、昨日一番ハマったアドリブが、淳太の「俺は神戸の毒サソリって呼ばれてんねん」でした(笑)
毒サソリ!!! しかしいざ刺そうとしても尻尾を隠してるので面倒臭がってろくに刺さず、挙句薄荷キャンディを尻尾に絡ませてました(笑)。すげー淳太!
何か、そんなこんなが駆け引き好きのイメージになったのかなぁ…。 だから、そういうところで照史は若すぎるし物足りないのかなって、そもそも淳太は照史にそういうものは求めてないよね、と。だから腹黒を晒してコミュニケーションを楽しむという意味で、似合うのが大智かなぁというイメージです。互いに一面だけではありえなさそうなので(照史なんかは一面性でしかないと思われますが)ひとつの側面を晒すという意味では、より深層に触れているとも言えるのかなと。
とか、そんなこんな色んな話をしたような気がするんですが、酔っ払いはやっぱりろくに覚えておりません…久々にいっぱい語って楽しかった事だけ覚えてるんだけどなぁ。あと、相変わらず酔っ払いに告られた事くらい(笑)。好きな人にはMなんです!と何度も言われても困ります(笑)!そんなわたしはどSらしくてすみません(謝るところ?)
と、いう訳でろくなレポにすらならずに送信しちゃえ。
▼12:51
芸人さんメインのサイトになるんですか?と聞かれました。
すみません、分かりません! 今ちょうど、興味持ちはじめの楽しさを満喫しているので、自分自身がどうなって行くのかは分かりません…エイトもまだまだ好きだし、(その下にも興味あるし笑)、でもそれってもはや愛してるの域になってしまった感もあって、力を抜いて自然体に好きでいるのは楽で、だから突発的な萌えは少なくなったかなーという気はしています。だってもう、5年だし、彼らも変わったし、だからこそ私(ファン)も変わっていくのでしょう。
なので、このサイトがどうなっていくのかは今はまだ何とも言えません…すみません。
川福書いてて楽しすぎたしなー…(ぼそぼそ) どうも倉亮には足りない愛憎感が新鮮で、楽しいんだと思います。
それにしても、毎日暑いですねー。
あまりの事に、今日は外に出るのは放棄したんですけど、扇風機だけで頑張れば家の中だって結局うだるっていう話(笑)。年々どうも冷え症が悪化している気がして、すぐオナカが痛くなったり。涼しいのは好きなのにジレンマだなぁ。
と、いう訳で珍しくこんな時間にネットをしています。 以下、放置プレイですみません、の拍手お返事。
8/7 ◎14時の方へ ●淡白で嬉しいお言葉をありがとうございました。良質の横雛、というのは最高の褒め言葉だと思いました。嬉しかったです! 8/11 ◎14時の中途オタさんへ ●そこで川島!です(笑)。またの※をありがとうございました!良い意味でズルい、というのは褒め言葉と受け取っておきます(笑・ポジティブに!)。最近のわたしも中途+後+川あたりが気になっています…川にはもれなく井が付いてくる感じで(笑)。なので一度がっつり中途オタさんのお話を聞きたいですよ〜!ってか、濱大にも落ちました、か(笑)?わたしのおかげでってそれも褒め言葉と(以下略)。いやもう徳福に戻ってきて下さい是非ぜひ。 ◎23時/そうさんへ ●いやっ一応川福です…順番上、福川表記になってしまって驚かせてしまいましたが(笑)大丈夫!わたしは相変わらずのその、そうさんのピンポイント表現萌えが面白いです(笑)。まさかそんな所、といつも思います。周りを巻き込む感じは横雛と徳福はなぜか通じると思わないでもないんですが、川島さんが倉&亮を足して二で割ってる感は、もうちょっとこう、積極的に愛憎入り乱れてる感じなんですかね。わたしも※にニヤニヤしちゃいました(笑)。ありがとうございました!
8/12 ◎23時/亮雛&徳福さんへ ●またの※をありがとうございますvvドームに内登場、ビックリの後にじわじわした喜びが来ましたよね。次に繋がると信じてます。そして花束&BD、楽しんで頂けたのならよかったです。せやねんはわたしも出掛けにちょっとだけ見たんですけど、よりによって誕生日に寝坊する徳井さんが、どう解釈したものか迷いました(笑)。ぼやき口調の福ちゃんはかわいかったですよねvv
8/18 ◎8時の方へ ●と、いう訳で予定は未定です…どっちつかずなサイトでごめんなさいです。
その日は満月だった。
満月の日に発情するのは狼だったか、動物そのものだったか。それじゃあ大きな意味で人間だって動物なのだから、発情したっておかしくない。それともあれはデマで、本当は全く関連性のない話だったかも知れない、とそこまで考えて、どうだっていい、と川島は思った。 要するに、満月にかこつけたいだけなのだ。 そういう理由付けをして、満月だから、と言い訳をしたいだけなのだ。 その日、明るい月明かりに誘われるようにして、その手を掴んだ。 男にしては細すぎる手首は、ちょっと力を込めるとぽきりと折れてしまいそうで、好奇心の赴くままに、そうしてしまいたい衝動に駆られる。しかし川島が行動に移す前に、するりと抜け出した手首を不審そうにさすった福田は、言葉より雄弁に川島の意図を問うた。 「お前も暇やなぁ」 俺ばっかりからかって楽しいか?と言った福田は、その事自体には慣れてしまったようだった。必要以上に福田に絡む川島を、案外本当に自分は何か恨まれるような事でもしたのかと、ほんの少しだけ不安に思う、そんな顔。 川島にだってよく分からない。何が自分をそうさせるのか。 恐らくは胸にぽっかり空いた穴に、すぽんと福田が入り込んで来たのだった。たまたま偶然だったかも知れないけれど、それは綺麗に嵌ったに違いない。 気が付けば気になって、勝手に苛立って。それでいてたまに、ひどく優しい気持ちになれた。浅ましい同調だったかも知れないけれど、不器用な福田の生き方が、川島にとっては、憎むだけのものではなかったから。 「今日は満月やから、福田さん寂しいんちゃうかなぁ思って」 徳井さんの代わりをしてあげに来たんですよ、と言った。 満月と発情期が関連しているのなら、今日、一人でいる福田は辛い思いをするに違いない。そんな戯言に本気でざわついて、のこのこ来てしまった自分は、よほど馬鹿げているに違いない。けれどそれももう、どうでもいいと思った。 骨のような手首と似て、するりと触れた首筋も、やはり力を入れれば折れそうに細かった。撫でるように指を滑らせて、届いた中心に親指を押し上げると、ごろりと喉仏が動く。緊張ではなく生唾を飲み込んだ福田と、至近距離で目が合った。 カーテンを閉め忘れた窓から、その時月明かりが照らした川島は、薄っすら笑ったようにも見えた。 「…痛っ」 がり、と音がして首筋に歯が立てられる。噛み付かれたのだ、と理解したものの、何故そうされているのかはさっぱり分からなかった。 「……何で噛むねん」 「吸血鬼に噛まれた、言えばいいでしょ」 誰に、とは言わなくても分かるし、そもそも質問に答えてなかったけれど、福田は福田で何だかもう、どうでもいいと思いはじめていた。 なげやりなのでは決してない。 では何故?と問われれば、川島がまっすぐに福田を見たから、だったかも知れない。 「吸血鬼なんて、信じて貰われへんわ」 そうでなくとも色々誤解や語弊が生じそうで、考えただけでも面倒臭かった。自分達コンビは付き合いの長さの割に秘密事も多い。それは故意に隠しているのではなく、なんとなく、言いそびれてしまう事も多いのだ。 「そういうプレイじみた行為も、真似てるつもりなん?」 誰の、とはやはり福田も、言うのは避けた。唇だけで笑った川島は、そうかもね、と呟く。 決して徳井になりたいと思っている訳ではない。けれど今日、代わりでも福田に触れたいと思った。それは猛烈な衝動としてそう思ったから、やはり満月のせいなのかも知れない。 噛んだばかりの首筋に唇を這わせながら、両手をゆっくりと腰に回す。そうすると体が密着して、薄い胸板の感触がした。そんなものにはっきりと欲情した自分を振り返る余裕は、そろそろなくなってきていた。 「福田…さん」 「なぁ、川島」 唇と唇がまさに触れんばかりの至近距離で、つい呼び淀んだ川島に、福田は真顔を浮かべる。 「ええよ」 と、言って笑った。 「ええよ、徳井くんやなくてもええねん」 川島は一瞬、言葉の意味が分からない。そんな川島に、福田はもう少し笑みを深める。 「川島でええねん」 「よくないですよ」 川島にしてみれば、予想もしなかった福田の反応だった。だって福田がどれほど徳井に執着して、自問して、愛してきたかを見てきたのだ。いつも、自分は手に入らないものばかり求めてしまう癖がある。だから福田にも惹かれたのだろうと思ったのだ。 「俺がええ、言うてるのに疑い深いんやなぁ、お前は」 福田の笑い顔がひどく柔らかい事に、川島はドキリとする。まるで本当に愛されているみたいに、福田の細い指が川島の頬に纏わりつく。触れた唇は肉薄で、けれど確かに気持ちいいと思った事。 「福田さん…飲みました?」 そうか、と川島は思う。自分が来る前に、福田はきっと、大量にアルコールを摂取しているのだ。だから今の福田は酔っていて、だから、こんな。 「飲んでへんよ」 けれど、語尾もしっかりと言い切った福田は、今日はまだ一滴も飲んでいないと言う。飲もう思ったらお前が突然来たんやんけ、と言われても俄かに信じられない。 「嘘や。飲みましたよね」 「やから飲んでへんて」 「飲んだでしょ」 「飲んでへんて、ほんまにお前は…」 もうええから、とまたひとつキスをされる。額のオイリーさとは裏腹に、ややかさついた唇が、甘いとすら思う。すぐに離れていくのが口惜しくて、追い掛けたくなってしまう。それが最後の砦かのように、川島はもう一度だけ言った。 「止めるなら今ですよ」 止まるなら今だ、と自分でも思った。墜ちていく自分を想像した。けれどまっすぐに川島を見た福田は、迷いのない目をしていた。 「何で」 福田はもう、決めてしまったのかも知れなかった。何が…とは、怖くて言えなかったけれど。川島は知らず、ごくりと喉を鳴らす。 「もう、後戻り出来ませんよ」 「お前はしたいん、後戻り」 静かな、福田の声がした。それは問いかけのようでいて、川島の背中を優しく押し出す。 「……いえ、」 決意の分、低い声になった。それは今まで抱えてきた様々な想いも孕んで、搾り出すように。震えるような川島のその声に、福田が微笑いかける。 「ほなもう、黙り」 その言葉に完全に押し出される形で、今度こそ自ら口づけた。薄い唇から歯列を割って、その綺麗に整列した仮歯をなぞった時に初めて、おかしな話だけれども、想いが成就したのだと知った。
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本気の川福を書いてみたんですが、、、酔っ払いは勢いのみなので、とりあえず送〜信〜!っと。
ちなみにこれ、朝先に目覚めた福ちゃんが先に部屋を出て行くバージョンと(別に逆でも可)朝目が覚めたらしまんと目が合って、眉間に皺を寄せたツンデレ福ちゃんはさっさと二度寝バージョンと二種類続きがあるんですけど、どっちがいいですか?(笑/聞くな…)
8月11日、福ちゃんの誕生日なんですって! と、いう訳でとりあえず書き殴ってみたハピバ話。(PC調子悪い…)
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一人が好きな福田は、誕生日ももちろん一人だった。
だって、人と居るのは面倒くさい。それに自分の飲み方が他人に若干害になる(若干じゃないかも知れないけれど)のも自覚していたから、他人に迷惑をかけるよりは、一人で飲んだほうが間違いがないと思うのだ。一人ならいくら悪態をついても、泣き言を言っても、…例え実際に泣いたとしても。誰に見咎められる事もない。 だから今も、まだ引っ越しそびれている大阪の自宅で誕生祝いと洒落込んでいた。 その事を寂しいとは思わない。それは見栄でも強がりでもなく、そうは思わない。だいたい、正月だって一人でおせちを食べる自分が、誕生日に一人だからって、何を寂しいと思うのか。そんなに嬉しくもない年齢に差し掛かった自分の生誕の日を、自らでささやかに祝うだけでいいと思うのだ。 それに実際、祝ってくれる人がいない訳ではない。後輩はもちろん、先輩からもいくつかメールや電話を貰った。仕事場ではスタッフから祝いの言葉やプレゼントを貰った。福田の人柄を知っているせいか、その殆どは酒だったりそのツマミだったりしたけれど。 そういえば、と思う。相方である徳井からは、何も言われてないし、ましてや貰ってもいないな、と思い当った。 人生の半分どころか大半を共に過ごしたとなれば、たいていの事はしてしまっていて、今さら誕生日なんて、と思うのかも知れない。実際の福田自身も徳井の誕生日だからって特別何かした覚えもここ数年はなかったからお相子だろうと思う。それでもその日が「誕生日」である事は意識するし、実際に心から目出度いと思うのに。 「何やアイツ、愛想ないのう…」 しょーもない、と一つ毒づいてもうその事を忘れた福田は、皿の上に少なくなったつまみに気が付いて、何か作り足そうかとふらつきながら立ち上がる。怪しい足取りでキッチンへと向かうまでに、無造作に置かれた目覚まし時計がまだ12時にもなっていない事には、福田は全く気に留めていなかった。それでもバラエティ番組の下ネタの割合が増えるくらいには、夜も更けてきていたその時間に、鳴るはずのないチャイムが鳴ったのだった。 酔った耳には空耳とも思えたので、福田は聞こえない振りをしようと本気で思っていた。聞き間違いでなくとも、こんな時間の訪問者など歓迎出来ないに決まっている。どうして誕生日くらい、一人で気楽に飲ませてくれないのか。 しかし、福田の思いを知ってか知らずか、幻聴ではない何度目かのチャイムと共にやや性急に、けれど時間を慮って控えめなノックの音がして、それから声がした。 「すみませーん、宅急便です」 「………」 福田は盛大に一つ、ため息を吐く。それだけでドアの向こうに誰がいるのか理解した福田は、居留守が使えない事を酔った頭でぼんやりと悟る。そう、案外こいつはしつこいのだ。福田が完全に寝てしまわなければ、ドアを開けるまで延々とチャイムを鳴らし続けかねない。 のろのろと鍵穴を回し、のろのろとドアを開ける。ガチャ、と金属質な音を立てて重いドアの向こうに、にこやかな笑みがあった。 「色々間に合ってますけど?」 「あれ福田さん、驚かないんすね」 「そんなええ声のセールスドライバーがおるか」 呆れ顔の福田に、人好きのする笑みを浮かべた川島が、おかしそうにまた笑う。そのまま、さりげない動きでするりと家の中に入ってしまった。そうなると酔っている福田では(そうでなくとも恐らくは体格差で)追い出す事は不可能で、福田はもう、諦めてリビングに向かって歩き出す。ふらふらと蛇行する福田の後から、川島も付いてきた。 「福田さん今日、誕生日でしょ。そろそろ酒足らんの違うかなー思って、わざわざ持ってきたんですよ」 川島が手にした袋の中には、缶ビールに焼酎、ワインに日本酒、はしたないほど拘りのない酒の数々。むしろそれらを全部飲んだらちゃんぽん状態でより一層悪酔いしそうだと思った。むしろ川島は、わざとそうしたのじゃないかと勘ぐるほど。 グラスを手に、黙ってじっ、と川島を見た福田を受けて、川島は今度は少し、人の悪い笑い顔になる。酔うてる時の方が、動物的になるんかな、本能なんかな、とぶつぶつと呟く。 「勘いいですね。ご名答です。わざとです」 酔い潰れさせたろ思って、こんなチョイスしてみたんですけど、気に入って貰えました?と問えば、もう何でもいい、と福田は日本酒の瓶を掴んで引き寄せた。そんな扱いを受けても一応、客として招き入れた川島のグラスがない事に気が付いて、またふらりと立ち上がって取って来る。無言でテーブルに置くともう、黙って手勺で飲み始めた。 そんな福田の赤い頬を肴に、川島も飲もうと思う。勝手に冷蔵庫から冷えたビールを取り出して、グラスに注いだ。 何だかこの人は、おめでとうとか祝うとか、そういうものとかけ離れたような気がしたから。 大学生か、と揶揄されるほど芸人としては普通すぎる福田は、けれど人間としては、随分と淡白に思えた。男30歳にして性欲も枯れ果てたと言い、彼女もいなければ作る気もないと言う。それをリアルゲイだとからかわれたりもするのだけれど、実際の彼が何を考えているのかなんて、川島には思いもよらない。 だから気になって、気を惹いてみたくて、好きなのか嫌いなのか、執着か軽蔑か。 正直、川島にも分からない。それでも今日、彼の誕生日を意識して、わざわざ何かをしようと行動に移したのは事実だった。 それ以上は今は、どうでもいいと思う。尊敬に値しない先輩が絡んできたら、相手になってやろうと思う。泣き出したら、優しく抱きしめてやろうと思う。無様に酔い潰れたら、甲斐甲斐しく介抱してやろうと思う。 自分が福田を好きならもう、それでもいいとすら思う。
川島がそんな想いを馳せていた時、不意に携帯が鳴り出した。一瞬自分のかと思った川島は、その音に聞き覚えがないと知る。 「福田さん。携帯鳴ってますよ」 かなり酔いが回っているらしい福田が、まるで気付いていない風なので、近くに放られたままの携帯を片手で拾い上げる。福田に手渡す瞬間に、見るともなしに小窓に表示された相手の名前を見てしまった。 ”徳井くん” 幼馴染だと言うのに何故か他人行儀に互いを「くん」付けで呼び合う彼らは、川島の理解を越えていた。携帯にまで律儀に「くん」付けで登録したらしい福田あてに、まさに今日というタイミングで相方から電話がかかってくる奇跡。 「もぉしもし?」 徳井だと意識したのかしないのか、無造作に着信ボタンを押して通話を始めた福田の耳越しに、かすかに徳井の声が聞こえる。川島は、自分でも気付かないうちに隣の福田との距離を縮めて、聞き耳を立てる。 『もしもし、福田くん?』 「おー徳井くんやんかぁ。3時間ぶりやなぁ。どないしたん?」 『どないもこないも、福田くん今日、誕生日やろ?』 電波が悪い事を差し引いても、聞こえてくる徳井の声は、福田に負けず劣らず酒に焼けているような気がした。その後ろでは茶化すようなダミ声がして、あれ、後藤さんかな、と川島は考えた。 「そんなんでわざわざ電話してきたんかー。会うてる時に言えばええやん」 答える福田の声はけれど、分かりやすく弾んでいて、嬉しいのだろうに面倒くさいな、と川島は内心で毒づく。 『えーっだって、恥ずかしいやん!電話くらいでしかよう言わん』 と、声を大にした徳井の様子だって目に浮かぶようで、要するに徳井は徳井で、おめでとうは言いたいけれど、酒の力でも借りなければ言えそうになくて、しかも一人ではどだい無理、だから先輩である後藤宅を襲撃して、今に至るのだろうと想像した。 「うわーもう、ごっつい面倒臭い…」 「うるさい川島!聞こえへんやんけ!」 思わずひとりごちた川島に向かって、瞬時に福田の苦情がやって来る。いまや耳と耳をくっつけんばかりの勢いで密着してるからとはいえ、その福田自身の声が一番うるさいと川島は思う。 『え、川島おんの?』 一瞬、徳井の声が挫けた、気がした。 あれっと思った川島をよそに、けれどすぐに立ち直ったらしい酔っ払い徳井は、まぁええわ、と一呼吸置いて。 『ふくだくん、ふくっち。ふくー』 「…何やねん」 恥ずかしい呼び方すんなや!と酒のせいじゃない頬を赤くした福田に、一番恥ずかしい呼び声が届く。 『ふくちゃん』 「……何」 『たんじょうびおめでとうな』 ほんまにおめでとう、ほんまにめでたい思うねん、と繰り返す徳井に、福田のちいさい声は届いたのか、どうか。 「…ありがとお」 その乙女のような声色と表情を、惚けるように見つめてしまった川島の心境の変化は、また別の話(笑)
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後徳福川(笑) せっかくなので欲張って全部入れてみました。しかし長いな!
本日、感受紺に行って来ましたー!
正直、5月の城ホが自分的にいまいちだったので、あまり期待しないで行ったせいだったのか、すっごく楽しかったです!ビックリするくらい楽しかった!
生意気な感想としては、箱の違いもあったかも知れないけど、前回とは狙いも違ったんじゃないかな、大人数をうまく活かして、完成度の高い構成だったと思いました。あれ、誰が考えたんだろう…自分達で考えたんだったらすごい成長だなって、もしそうでなくとも、随分と自分達の持ち味を知り始めてる印象でした。仕切りの大智は仕切りを全うしてたし、他面はだから、仕切りに関して一切手を出さない。無意識の役割分担みたいなのが、うまくハマった感じ。
それでも、やっぱり松竹の魅力というのは過分にあったと思うんです。 やっぱりあの密着度の高い箱でしか、出来ない事は確実にある。ともすれば内輪ウケにもなりがちなノリも、しっかり会場に伝わる。しみじみエイトがかつてあの会場でやっていた事を遠い昔のように感じて、あそこでのたくさんの経験がエイトを大きくしてくれた事に感謝して、同じように、若い彼らも多くを学んでくれたらいいのにな、なんて。
そんな事を考えたのは今、キーに向かって初めて、ですけど。 終わった時はとにかく「面白かったね!」に尽きたんで(笑)
あと、今回は個人的に濱大大いに燃え(萌え)まして、だいたいからパンフからしてウハァとなったんですけど、だって読んでみて下さいよこれ、
テーマは「BOYSのここがスゴイ」なんですが、大智談。
『でもこのメンバーに落ち着いたんは去年の冬で、案外歴史は短いんですよね。初代からのメンバーは僕と濱ちゃん。オーディションの翌日にグループ分けみたいなのがあって、そのときに一緒になったんが濱ちゃんやったんです。このあいだ、振り付けの先生が濱ちゃんに「(仕事面で)この中の誰に敵わないと思うんだ?」って聞いたんですけど、濱ちゃんは答えなかったんです。それであとから僕が「あれって誰なん?」って聞いたら「…大智、おまえや」って。たぶんその時は濱ちゃんも恥ずかしくて言えなかったと思うんやけど、僕もめっちゃ恥ずかしくなって、思わず「キッショ!」って言ってしまったんです。けど、心の中ではめっちゃ嬉しくて。実は僕も、濱ちゃんは自分にないもん持ってて敵わないって思う部分がいっぱいある。相思相愛ですね(笑)』
想像に現実が追いついてきた感…!(ぶる)
とりあえずこれから日課のメッセなんで(笑・これだけは)感想その他は明日以降改めて! まずは一旦送信〜。
今、ドームの東から電話が来ました!
内が来たそうです! 舞台に上がったそうです! 内は全国制覇のTシャツを着て、8人で最高で最強の、をやったそうです! これがエイトや、と面が絶叫したそうです! またみんなでここに戻ってくる、と約束してくれたそうです!
電話くれた東は涙声で、私は笑い顔で、もう泣き笑い。
もう、夢、解禁してもいいですか? 言ってもいいですか? 言霊を信じてもいいですか?
確信じゃなくてもいい、それ自体がエイトのパフォーマンスなんだと信じる。
「福田を花束にして、どないするつもりなん?」
問うた言葉にきょとん、と目を丸くした徳井は、薄っすら笑ったようにも見えた。 「そら、花やもん。きれーな花瓶買うてきて飾るわ」 何を当たり前の事を聞くのだ、とそんな雰囲気で、徳井はご丁寧にもこんな感じのガラスのやつ、と説明を加えた。きらきらと輝くクリスタルの花瓶に生けられて、福田もきっと喜ぶだろう、と言う。 問いの趣旨はそうではなかったのだけれど、徳井が意図的に話を摩り替えたのか、それとも大真面目に読み違えたのかは分かりかねた。コンビとしての相方であった福田を、花束に変えてしまったのは何故なのかと聞きたかったのだが、目の前の徳井は、およそその答えからほど遠いところに立っていた。 なぁ見て、きれーやろ、と、福田の花束を大事そうに抱えた徳井は笑っていたのだった。ふくにはピンクが似合うと思てん、と一生懸命選んだらしい包装紙を指でなぞりながら、うっとりと目を細める。ほのかに甘い香りを漂わせながら、そんな徳井の指の動きに合わせて福田がゆらりと揺れれば、それすらもかわいいのだと、徳井は満足げに微笑んだ。 「花瓶に生けて、部屋に飾るん?」 「そう。毎日水を替えて」 徳井の雑然とした部屋の中に、シンプルな花瓶に生けられた、華奢な福田の姿を想像した。 それはそれで、いいのかも知れない。生活感はあってもどこか空々しい徳井の部屋には、花くらいあった方が人間らしくなるに違いない。いつか訪れた徳井の部屋は、贅沢な間取りにお洒落な雑貨や、趣味だという家電がたくさん置かれていたけれど、それらに囲まれながらも徳井の本質がまるで見えてこなかった。物は溢れているのに、徳井自身はまるで満たされていない。そんな印象を受けたのだ。 だから、せめて福田がいれば、あの部屋にも室温が戻るかも知れないと、一瞬でも思ってしまった。 「活性剤もあげて長生きさせてあげんと」 それでも、いつか福田は枯れるのだろう。 ある日、床に落ちた福田を一枚一枚拾い上げて、徳井は泣くだろうか。それとも笑うのだろうか。そんな事を考えた。 まだ朽ちる手前のきれいな花弁を手のひらに乗せた徳井は、それをポプリにするかも知れない。人工の香りを後から後から足して、まるで福田がまだ生きていると思い込もうとするかも知れない。 それとも、一番きれいな花弁を一枚、栞にして持ち歩くだろうか。けれど初めは鮮やかなその花弁は、日毎に色褪せていくのだろう。 福田を失った徳井は、けれどそうする事で、福田を永遠に手に入れるのかも知れない。 なまじ付き合いが長すぎたばっかりに、なまじ覚醒するのが少し遅れたばっかりに。気が付いた時には手遅れだった。一度動き始めた歯車は、とうとう噛み合うことがなかったのだと言った。福田に先に彼女が出来て、赤裸々に語られる彼と彼女の関係過程を聞きながら、徳井はそのどろどろした感情が嫉妬なのだと気が付いて、愕然としたに違いない。取り繕うように自分も彼女を作ってみても、それが偽者だと知っていた。それでも本物に触れる事は出来なかったから、目を背けて誤魔化して、忘れる刺激を求めるうち、いつしか変質的な嗜好に傾倒して行った。今や徳井のアイデンティティにもなったエロキャラの陰で、本来の彼は、初心で一途で小心な男だったのだ。 ただ一人の特別を抱けない代わりに、徳井が抱いてきた全ては虚構でしかなくて、だから、自らの手の中で福田を失う事で、真実を手に入れようとしたのかも知れない。 福田をとても好きだという真実。 もう触れられないそれを、一生抱いていくという現実。
今、手の中に福田を抱えた徳井はとても幸福そうな顔をしていたから、それはそれでいいのかも知れない、と後藤は思った。
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えーっとすみません!YOSSYなる吉本本に掲載されていたらしいという、白スーツ徳井さんに花束にされてお持ち帰りされる福田さんというもへ画像を頂いて、ギャース!と叫んではみたものの、花束って…と暗く考えたところ、かんなり病んだ人が出て来てしまいました。実際はもっとキッチュなノリなんだけど「福ちゃんを花束にする徳井さん」の是非を考えてみたら、キッチュでは収まりませんでした…。ついでなので最近ぐるぐる考えている中途感の大前提も盛り込んでみたら、なんだか収拾付かない感じに。まぁ探り探りなので、こんなもんです、という訳で。
もーすみません、しばらくこんなん続くと思うので、興味ない方は1行目を読んでアッ違う、で引き返してやって下さいませ(ぺこり)。本人楽しくて仕方がないので、しばらくこんな感じです。
ちなみに聞き手はイメージ後藤さんなんですが(てか彼しかいない)名前は出そうか出すまいかと迷って、結局最後に出してみました。さすがにちょっと分かりにくいかなーと思って。というかわたしの中でむしろ、後藤さんの妄想力のが上を行くかも知れないと思えてきました(笑)
何か色々言い訳ついでに語りたい気もするんですが、とりあえず一旦送信ー。
の前に、ビックリ食いつきを頂けてワオーな拍手お返事。
7/27 ◎22時/まさかまさかの…方へ(笑) ●まさかの中途さま!濱大の方だったんですねーいつも嬉しい※ありがとうございます!名前は入れて頂けると分かり易くて嬉しいですけど、強制ではないのでお好きになさって結構ですよ。後徳福というか、徳福がすでにものすごい病んでるイメージになっちゃったんで、相乗効果でよりいっそう捩れた感じになってしまいました。実はわたしも黄金伝説で嵌ったクチです(笑)。10回ゲームもかわいいですよねvv
7/28 ◎12時/青ちんへ ●わおーどうしたんだよwww拍手※なんて珍しいしかも中途でってwwwwwwwしかも草生えすぎだからwwwwwウケて貰えたのならしてやったりですんwwwさすがにのんちゃんは入れられませんでしたwww
7/30 ◎22時の方へ ●わー!大昔の中途好きさんいらっしゃいー!わーわー!そんな方に読まれてしまって若干恥ずかしいんですけど…妄想の産物ですので(汗)!そんな方に理想的と言って頂けて嬉しいですってか安心しました(笑)。というか、よかったら中途のノウハウを教えて下さいー!お笑い熱上げちゃって下さいー!(希望) ◎23時/桃へ ●ちょ、マジ君も徳福もえ?wwwww萌えたならあなたも書いてー!すっごい期待してる!や、ほんとお笑いで復活しちゃいそうな勢い…ってかじゃにでも十分オタでしたが、何かwwwwwオフって事なら無理ー!
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