A Will
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2013年06月23日(日)





デートのようなものをしてみて、
わたしは、この人に一切、欲情しないな、と
コーヒーを啜りながら思った。


2度めはないよね?

と別れ際に聞かれて、
肯定に近い返事をした。


別れてから、ふいに悲しくなる。



わたし、今、会っていた人の顔さえ思い出せない。



好きな男とすぐに寝るのは、
軽々しいとは思っても、
あるいは思われても、平気だけれど。


今、会っていた人の顔を、
思い出せないのは、不埒だと思う。




曇り空。
少しの頭痛と予防の鎮痛剤。

ぬるい水で流し込む。


何事も予防が必要だ。
子供じゃないのだから。


けれど、わたしの恋は変わらずに、
子供じみて、暴力的だ。

変に大人な分、よけいにたちが悪い。




会いたいし、好き。



正直が美徳なんて、嘘だと思う。


2013年06月21日(金)




案の定、だ。


彼の機嫌は最悪だったし、
わたしは順調に無視された。


あるいは、それさえ勘違いで、
わたしとのことなんて関係なく、
単に嫌なことがあったのかもしれない。


けれど、せめて誤解くらいしたい。



ふと、触れた手に、
わたしがどれだけ動揺したか、

いつもニコニコしてると言われたけど、
だって笑っていなきゃ泣いちゃうもの。



この不毛な1年弱。

思い出すのは、ホテルのベッドだけ。


会って、ヤるだけ。

そうじゃなきゃ会えなかった。



もうしない、と告げたら、

別にしたくなきゃしないし、と言われた。



そりゃそうだ。

至極もっともで、返す言葉も浮かばない。



不機嫌な彼を目で追って、
どうせ、最後なら、
もっとちゃんと好きだって言って、
嫌な顔見たかったなと思った。

困らせてやれば良かった。




まだ、こんなに好き。

片想いを満喫するしかないかなぁ。


2013年06月20日(木)




終わらせた。


終わったか定かじゃないけど。
わたしの中で、それは確かに痛みを伴う決断だった。



泣けたことを良かったなって、
思ってる。

悲しくて辛いけど、いつか慣れるはずだ。


明日、すぐに笑えなくても、
無視されたりするかもしれないけど。


仕方ないな、と許してあげよう。





やだって言われたかったんだなぁ。わたし。
そんなこと言うなって引き留められたかったし、
寂しいって思われたかったな。




さようなら、は言ってない。

話し合うほど親密でもなかった。


ただ、もう重ならないだけ。


彼と、わたしが。




きっと、素晴らしい決断だったと、
自分を褒める日が来る。



とりあえず、今は落ち込むだけ落ち込もう。

枯れるまで泣こう。


2013年06月18日(火)




気まぐれ終了。


泣きたい。
けど、色恋じゃ涙なんか出やしない。



休みの日に、彼を誘うのは、
ルール違反なのかもしれない。

合間の合間の、
隙間を埋めるのは歓迎されても、
せっかくの休みに会いたくはないんだろう。



なんかさ、解っちゃうよね。
ああ、ほら。わたしを好きじゃないなって。

抱けるから、好きなだけで、
それ以外の価値なんかなくて、



それは、やっぱり気付きたくない、よ。

気付かせるような、そんなのって、
なんだか怠慢だし、
わたしだって、それで良いよ、なんて、
もう言ってあげられない。




好きだよ。

けど、大嫌いだよ。



もう、やめようって、
言わなきゃならないのかな。



そういうのって、必要なのかしら。

ケジメみたいな?



けど、わたし、すぐにほだされるし、
彼も気まぐれスイッチが入ったらベッタリだ。


上手く行く気がしないわ。


2013年06月17日(月)




彼の気まぐれが、こちらに向いてる。


こんなときの彼は、
何故か、わたしに「したい」と言わせたがる。

俺と、したい、でしょ?

そう言って、yes以外のことは言わせない。



わたし、そんなに軽くないよ。

わたしも平気で嘘なんかついて、
軽くないわけない、のに。

そんなこと、彼が知らないわけないのに。


けど。必要なんだと思う。


彼は、わたしが誰とでも寝てしまわないように。

わたしは、ありもしない操を立てるために。



なんの効力もない、約束未満の、言葉。




垣間見る独占欲に、ふと、明日にはなかったことに、
夢みたいな、ふわっと終わってしまうもので、

続けば良いのにって思った。

続けば、良いのに。




明日も明後日も。

貴方のものになれたら、良いのに。


2013年06月12日(水)




期待なんかしない。

何度も何度も繰り返し自分に言い聞かせてきた。



ふいに無遠慮に近づいてきた気配に、
彼だと解ったから顔を上げずにいた。

仕事中だし、気付かないふりを、した。



頬っぺたにキスされた。

思わず顔を上げたら、
今度は唇にキスされた。


嬉しくない、はずがない。

けど、もう無邪気に喜べるほど、
彼の行動を鵜呑みには出来ない。


期待しないってことは、
彼を信用しないってことなのだと、

そして、それが1番難しいことだと、

悟るように、思う。



必要とされたかった。

そうして、好きになって欲しかった。



嘘で良い。
間違いでも良い。

ママゴトみたいな、ほんの戯れで良いから、

好かれてる実感が欲しかった。




わたしは、遠くない日に彼から離れる。

それは、気持ちじゃなくて物理的に。


いつだって出来たことをしなかった。
たった、それだけのことを先伸ばしにしてる。

彼がいなくたって、大丈夫。


ていうか、いないほうがよっぽどマトモ。




本音は、わたしがいなくなって、
すげぇ困れば良い。
大切にしなかったせいだからな!だけど。

仕事は出来るのです。わたし。


2013年06月07日(金)




この苛々が、嫉妬のせいだって解ってる。


抱かれたら少しは満足できるかと思ったけど、
もう却って質の悪い感情になった。


彼だけじゃない。
それは確かなことだ。


疲れてきた。
面倒にもなってきた。
顔色を窺うような、そんなの嫌。

嫌われたかも、なんていちいち思うのも、
今度こそダメ、なんて悲観的になるのも、
もしかしたら、なんて期待を抱くことも、

そうして、頭のどこかで、
どうせ、いつも通り。とたかを括るのも。




好きが悔しい。

なんで、こんなに不満ばかり抱いて、
大切にもされなくて、
残る虚しさに、涙さえ流せなくて、

楽しそうに笑って話す彼を眺める。



わたしと話すとき、絶対にそんな顔しない。



解ってたって、愕然とする。


もう、わたしが、
彼の気まぐれじゃ満足できないみたい。

彼が変わったわけじゃなくて、
わたしが変わったんだ。



欲張りになる。

近づけば、もっと欲しくなる。


ダメね。


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