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【沙亜子はいまだ、水の中】





◆ 東京国際女子マラソン。その後。



あの日は何度も何度も繰り返した。
ありがとうございます、その言葉。
終わってみれば、これまでにない上出来なレース、ペース配分だった。
私、マラソン、上手に走れるようになったなあ。
後半は沿道の応援に手を振って、力をもらった。
気持ちだな、気持ちで走るという意味を知った気がした。
ほんの少しね。
次の日は、おめでとう、ありがとうの応酬。
一杯、一杯私の頭上に降り注いだ。
でも、それは。
もう一週間も前の話。
消えた筋肉痛とともに、それは過去になった。
未来を、想う。
私の衝動はその先を走り始めた。
未来、を。




2005年11月28日(月)






   


   

      は




     ま

  


 

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◆ 東京国際女子マラソン



と、タイトルにいれても、自分が出場するのだという実感わかず。
今日、コースの下見をさせてもらう。
緊張感が体を包み、足のあちこちに痛みが走る。
調整、落としすぎたのか、上げすぎたのか、それさえわからず。
心底、コーチが欲しいと感じた肌寒い東京。
ふくらはぎが一番心配。
フォームが狂ってるのか、ペースを上げすぎた練習のためか。
すべては明日、結果が出るのだ。
でも、いいんだ。
記録を更新するためじゃないんだから。
ただ、楽しむため。
それだけのために走るんだから
今はいい
ドキドキ止まらなくても
まだいいんだ




2005年11月19日(土)






   


   

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     ま

  


 

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◆ 心に焼き付ける。焼き付ける。



体重は4キロ以上落ちた。
ここ一ヶ月で。
体脂肪率も17.6%。
ははは、40%もあった人間がだよ!
プロティンの味も美味いとさえ思えるようになった。
本番、走りきれる自信はまだない。
そのもやの状態が調整期間。
想像力で補え。
創造力を働かせよ。
大丈夫、大丈夫と言い聞かす。
情緒を育てる。
深呼吸、深呼吸。
足りないモノ。
細胞の隅々まで確認。
そうして。
42キロの旅の道連れの人々の顏を心に焼き付ける。
焼き付ける。
焼き付ける。











2005年11月17日(木)






   


   

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     ま

  


 

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◆ 恋コガレル、彼の瞳のその先が好き。



東京国際女子マラソンの参加通知証が届いた。
もっと浮かれる程嬉しいのかと思ったけどおくしてしまった。
苦しいスピード練習を始めた。
限界を越える事は難しい。
ある程度落ちてる体重を落とすのも難しい。
その難しさの瞬間、私はある人を想う。
限界の、更にその先を旅する、とあるスポーツ選手。
彼の彼方その先を見据える瞳に恋コガレル。
苦しいと思うその瞬間に、彼を引き寄せる。
僅かだが、昨日の自分を越えられる。
その繰り返し。
地味な地味な繰り返し
間食したくなっても我慢出来る
でも。
その挑戦ももう少しで終わり。




2005年11月03日(木)






   


   

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