ちちやす日記   こんげつぶんきのうあしたかこぶん


2014年02月22日(土) 高円寺でごはんとミニコミ
 久しぶりの精神科(おもしろ病院(c)コマさん)通院。本当は先週あたり行かねばだったが雪で断念したのだ。足りないおくすりは半量にするなどして1週間をナントカ乗り切った。
 主治医は何故か「初心に戻ろうキャンペーン」でもやっとるのか、同胞や家族構成・家庭環境など、カルテの最初のあたりを見ながら色々と訊かれる。あまりこっちの毎回の報告を聞いてないようにも思われるのだが、おじいちゃん先生だしまあ良いか、と生暖かい気持ちになる(笑)。

 先生と話しながらぼんやりと思い返すに、今の仕事に就いて5年、今の部署でもうじき1年になる。旧職場の頃から、毎週毎月〆切のある仕事なんかイヤじゃああああ! と(心で)絶叫していたものだが、イヤなのは無理と思える分量を〆切までにこなさねばならぬ不条理で効率の悪い事務処理体制なのであって、電算スケジュールに乗っ取りナントカ毎月乗り切ってくこと自体は達成感があって、あれ、私イヤじゃない、むしろキッチリこなせるあたりは嬉しいんじゃないかと気付いた。むろんスケジュールどおりに行かないアクシデントも多々あり、日々のサポセンめいた電話応対とかしんどい部分もあるけれど、全てのことどもが自分の経験値を増すと思えば悪くない。たとえまた転職を余儀なくされるとしても、身体とニューロンに刻んで培ったスキルは、新しい場所へと持っていけるんだから。

 それと家族構成で気付いた、長兄が居たことで家のことに患わされることなく、ひとり上京もして自由を満喫することが出来たのは、今思えば感謝とそして申し訳ないとしか思えない。ヲタクであり、かつ、精神の深いところに(ヲタ以外の)マイノリティの烙印が刻まれた自分が、地方都市ではなく、良い意味でつながりの薄い都会で暮らせたことは有り難かったのだ。もろもろのことに気付く瞬間がある。それは年齢を経たからなのか、潜在意識から発酵して立ちのぼる泡みたいな何ものかが表層で弾けたから、なのかも知れない。日々知らないことを、外界のみならず自分の中にも発見するって、どういうことなんだろうw

 カルテをめくるついでに「先生、私いつ頃からお世話になっていましたっけ」と尋ねると、カルテに記載された初診日は平成20年3月下旬だった。ええと2008年になるのかな? まる7年、休職復帰退職転職を挟み、思えば酷く悪い時期が長かったし未だに波はあれど、ほぼ回復しほぼメンタルを気にせず過ごせるようにはなって本当にありがたい。

 医者に行く道すがら、いつも曲がらない小路をひょいと覗いたら、夕方(16時頃)から営業の、何だか良さそうなお店を発見。後で寄ってごはん食べて帰ろうと心に決める。


 マンガが描けるマンガ喫茶「漫画空間」をちらっと覗き(つぶやき参照)、そちらは機会をあらためるとして、コミックス探しに隣の書店へ。探す本は見当たらず、駄目もとで足を伸ばしたもう一軒にてようやく捕獲\(^o^)/ヤッター!
 レジで店主とおぼしき男性に「どちらのカバーが良いですか」と訊かれる。いつもの店名入りのと、少し厚めでパステルピンク、可愛らしくデザインも良いのが並ぶ。ピンクを所望しつつ、「新しくお作りになったんですか」と問えば「ええ、ちょっと費用がかさみましたけどね」推定店主はニコニコと答えた。


 さて、調剤も終わり所用を済ませて前述の店へ。屋号は「みじんこ洞」、店内の壁には「4周年おめでとう」の寄せ書きがあり、高円寺の地に根付いているよう。



 ほの暗く落ち着く照明のもと、野菜をたくさん使った美味しいごはんをいただく。2月のお薦めは野菜と鶏肉のソテーデミグラスソース。きのこや玉ねぎレンコンに枝豆やパプリカも入って可愛らしくも目に楽しい野菜類が、大きく切ったトリモモと一緒にソテーされてデミグラスソースでまとめられている。定食にはごはん、柚子の香り立つお吸い物がつき、さらに小鉢3品のつく「重箱セット」では1080円。なお、ごはん小盛りにすると割引30円。
 小鉢は、ネギ小口切りのかかっただし巻き玉子、しそドレッシングのグリーンサラダ、しゃきしゃき美味しい根菜のきんぴら。感謝しつつ、身体に力が満ちるのをおぼえながら、ゆっくりと味わって残さずいただいた。なお、写真はちゃんと了解を得て撮影したし、とっとと撮ってお料理を熱いうちにいただきましたよ。



 料理を待ちつつ、この店の特徴である、カウンターに並んだミニコミを眺める。自分基準でおおよそ半数、10種類ほどをチョイスし席に持ち帰る。印刷も体裁も内容も様々で、同人誌とはまた違う、広く豊かなミニコミ・フリーペーパー世界の、ほんの一端を垣間見る。面白かった(=いっつそーあめいじんぐ)!
 編集や体裁のノウハウをなんとなく目で盗んだりしつつ、やっぱり自分のやりたいのはウスイホンよりペーパーなんじゃないかなと思いを新たにする。体制が整ってここに置かせてもらう未来図を厚かましく夢想もする。長居しちゃったのでケーキを追加オーダー(カスタードのロールケーキとアールグレイ)。




 帰り際に、引き出しいっぱいの有料ミニコミも見せてもらい、マンガのまとめを一冊所望する(タブレット端末でで在庫管理してるぜカッケー!)。お会計をすませながら店主と話し、タコシェ以外には渋谷パルコにフリーペーパーのすくつwがあると知る。

 なんか新しい世界の入り口を、違う時間線のゲートを開いたか。偶然や出会いの訪れるタイミングはかくも興味深い。
 さて、新しいダンスのステップを踏むことが出来るのかな、扉の向こうの知らない世界にワクワクしながら帰路についたのだった。


かこぶんきのうあした
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