ToY◎StorY
モクジ|カコ|ミライ
嫌われたのか、
そうでないのか、
あの人の気持ちが全然わからないから
アタシは今でも動けない。
自由になりたい。
過去の日記を読んで
泣きそうになった。
アタシはあんなにも、
あの人のことが好きだったんだ。
好きなのかな。
わかんない。
もう好きじゃないはずなのに
目で追ってるアタシがいて。
わかんない。
嫌いなのかな。
態度かえられて、そっぽ向かれて
言いたいこといってくれない。
アタシも臆病だけど
アナタも十分臆病だと思う。
嫌いになったのかな。
アタシはアナタを。
アナタはアタシを。
アタシたち、心通わなくなったのは
いつからだったんだろう。
もしかしたら、
最初から、
何もわかってなかったのかもしれないね。
アタシは”男友達”と呼べる人は、
佑ちゃんしかいなかった。
佑ちゃんにだけは心が開けたし、
普通に接することができた。
男の子と接するのが苦手なアタシにとって、
佑ちゃんという存在は不思議だった。
だからこそ好きになったし、
傍にいたいと思った。
付き合って、別れて、心が開けなくなった。
佑ちゃんにだけでなく、
他の男の子に開きかけていたのに。
今のアタシはへらへらと笑ってるだけ。
どうしていいかわからなぃし、
しばらくそれでもいいと思う。
いつかきっと、心開けると思うから。
今のアタシの夢は、
2年後の成人式の日。
クラス会を開かれるその日。
佑ちゃんを見返してやること。
そして、笑って心の底から話すこと。
”好き”ってどんな気持ちだったっけ。
友達の好き
恋人の好き
家族の好き
いっぱぃあるけど
恋人の好きが思い出せない。
友達のことは大好きで。
家族のことも大切で。
だけど、愛だとか恋だとか
そんな気持ちがどこかに行ってしまった。
ぃつかかえってくるのかな。
「おかえり」って
笑って迎えることはできるのかな。
後悔してること。
それは、
最後までアナタの目を見て
アタシの気持ちを言えなかったこと。
元通りなんて無理。
だって、
こんなに変わってしまった。
アナタも、
アタシも。
まるでアタシだけ
時間に乗り遅れて
後ろからアナタを見てるみたい。
もう、
背中しか見えない。
友達に戻りたいと思うのは
アタシだけかもしれない。
今、アタシがアナタに望んでいるのは、
”愛情”じゃない。
”友情”なんだ。
アタシはただ、
アナタと前みたいに笑いたいだけ。
アタシはただ、
アナタと前みたいに話したいだけ。
アタシはただ、
アナタと前みたいに仲良くなりたいだけ。
アタシはただ、
友達だったあのころに戻りたいんだ。
アナタを目で追うアタシは
何を思っているのだろう。
話すのがツライのに、
心の底から笑えないのに
アナタの前では笑顔でいたくて。
そんなアタシは
何を考えているのだろう。
好きかときかれたら好き。
好きじゃないかときかれたらそうとも言える。
中途半端な感情は、
アナタと心の底から笑えたとき、
きっと変化する。
また好きになるのか。
それとも、ちゃんと友達になれるのか。
いつかはっきりさせよう。
先輩の時のように。
アタシはなんてズルイのだろう。
アナタのこと、はっきりとスキとは言えないのに
アナタに好きでいてほしいと
心のどこかで願ってる。
一緒に見た景色を見るたび、
隣にいなぃアナタの笑顔を思い出す。
もぅ見ることはないのかな。
そう思うと寂しくて仕方なかった。
アナタと一緒に見たものを
一人で見るのがこんなにツライなんて。
こんなに、寂しいものだなんて。
逃げたんじゃないよ。
アタシはアタシの道を見つけたの。
でもきっとアナタは
アタシは逃げたと思うでしょう。
サヨナラも言えない
好きとも嫌いとも言えない
臆病者。
そんなアタシを知ってる
アナタだもの。
だぁーぃすき
そんな気持ちはどこかにいってしまった。
だけど、好き。
きっとずっと好き。
佑ちゃんの笑顔はみんなをあったかくするから。
付き合う前に書いた詩を見つけた。
『どれくらい好きかと聞かれたら、
太陽くらぃって答えます。
だってあなたは、
あったかくて大きいから。』
それを見た瞬間、泣きそうになった。
好きだったなぁ。
佑ちゃんを好きだった時。
佑ちゃんに好かれてた時。
少し恋しくて、切なくて。
お互いに離れていったことを思うと、
残念で、寂しくて。
でも今願うことは、
佑ちゃんとまた、一緒に笑うことだから。
時を重ねることによって、
消せなかった着信履歴も、メールも、
アナタと取った写真さえも
消し去ることはできるのだと思った。
でも、消さない。
アナタとの思い出は
これからもずっとずっと大切だから。
でも、現像に出せないカメラ。
1ヶ月記念日のとき、とった写真が入った
もぅとれない使い捨てカメラ。
『受験生だから記念日プリクラとれなぃね。』
って言ったアタシに、アナタは
「ほんまやなー。じゃあ写真とろうや!
せっかくの記念やん!笑」って。
まさかその数日後に別れるとは
お互い気づいてなかった。
嬉しくて、アナタの横でずっとにこにこしてたアタシは
もうどこにもいない。
そんなアタシを見て、つられて笑っていたアナタは
もうどこにもいない。
楽しかった時を思い出すとやっぱり寂しくて。
アナタと話をすることがなくなって
やっぱりすごくすごく悲しくて。
アナタはアタシと話さなくなったこと、
少しは寂しく感じてくれてるのかなぁ。
アタシは寂しいよ。
アナタにとって、アタシは恋人でも友達でもない。
ただのクラスメートになっちゃったから。
またいつか、
アナタと前みたいに笑いたい。
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