晴れも褻も 〜ハレもケも、と読みます。私らしいかなと。

2002年04月30日(火) ありがとう

先日、初めて死というものに触れた。
死後硬直があんなに切ないものとは思わなかった。

弔辞を読む際にはパートナーとして紹介していただいたけれど、
どういう関係だったのかいまだに本人たちもわからない。
とりあえず恋人じゃないという認識は双方にあったし、
でも絶対普通の友達じゃないし…
だけどパートナーと紹介していただいてよかったと思う。
いいよね?けっこう喜んでくれたかな?

人が亡くなると、送る側は二回悲しみを感じる場面があると思う。
一回目はもう意識が戻らないと告げられたとき。
二回目は火葬場で体とお別れするとき。
あとこの人自身がその死を私たちに実感させる場面はたくさんある。
炭酸ガスのにおいがした。頬が冷たくて硬かった。
手が 蝋人形並みにきれいだった。人の手じゃなかった。

彼は植物状態よりも死を選んだ
私たちはこれを受け入れるしかない。
ずるい そうも思う。いつも話し合いをしたがったくせに。
だけど逆に考えれば、これから私たちがどういう選択をしようと
絶対受け入れてくれるはず。応援してくれるはず。
ずっとそうだったから

結局3年しか一緒に遊べなかった
でも今の私はこの3年の上にある 君は私たちの一部
楽しかった 一緒にいられてよかった
ありがとう

かの人
昭和55年7月24日 生
平成14年4月27日 没
行年 21歳9ヶ月3日




と思ったけどさ

やっぱつらいよ
私は君の死をどう捉えればいいわけ?
ひとつは、君は私を大切に思ってた、でも脳出血だから仕方ない
もうひとつは、私は君にいつもわがままを言って、傷つけてばかりいたから
君が愛想をつかして私を振ったんだと その選択がこれだよと
前者だと信じてるよ
でも後者だと思ったほうが今は楽なんだよ
何も求めなくてすむじゃない、このやろーと思って耐えられるじゃない
私は、どっちだと思えばいい?

もひとつ聞きたいのはさ、
今君は何を考えてるの?
教えてほしい。
私がこんなに泣いてるんだよ、君のために。
それ見てどう思ってるの?
今君が考えていることがいいことならそれでいい。
でもマイナスなことを考えているんなら、
どうすればそれが解決されるか考えてよ
それを実行に移してよ

何も言わずにいきなり死んじゃうなんて、君は敵前逃亡だよ
何か言ってほしかったよ
ずっと支えあって行こうねって言ったじゃんか
私が戻るといえば飛んできてくれるって言ったじゃんか
君は嘘つきで、ずるくて、私は怒ってるよ
あれだけ甘いこと言っといて今更これはないよ
なんか言ったらどうなんよ

悪口しかでてこない
君へのメッセージとして君を褒め称えたいなんて思わない
だってこんなにたくさんの人を深く悲しませたんだから、
今までどんなにいいことしてたって全部チャラパーだ
どんなに私を大切にしてたって、私がたくさん君を悲しませたって、
それでもこれだけ私を悲しませたら
プラマイゼロどころか、マイナスだ、マイナス。

何で逝っちゃったんだよ どこに行っちゃったんだよ
戻ってきてよ
戻ってきたらご褒美に何でもしてあげるよ
ほしいものは何でもあげるよ

私明日面接なんだよ
ちゃんとやれるか、ものすごい心配だよ
大丈夫ってだけでいいからメールでいいからなんか言ってよ

ほんとにつらい。


2002年04月22日(月) 悲しい歌

ご存知の方も多いかと思います、ピチカートファイブの歌です。
今日たまたま持ってきたMDに入っていたもので、
懐かしく聞き入ってしまいました。
ピチカートのベストアルバムの中でも最も好きな曲ですね。

何がいいって、おしゃれな音のつくりにもいいなぁと思うんだけど、
やっぱ歌詞。小西康晴の開き直った歌詞が絶品だと思う。

曰く。

ごめんね 僕は君のことあんなに愛してたのに
ごめんね 僕だけを君はあんなに信じてたのに
ごめんね 僕は君のことあんなに愛してたのに
ごめんね だけどいつの日かみんな忘れるはず

これ、謝ってんのか?
一種思いっきり開き直ってないか?
忘れるはず、だから許して、とつながるってことか?
この落ちがたまらなく好きなんですよ。

でもこの突き抜けた感じ、どことなくあっけらかんとした感じ、
それともこんなことをいって悲しみを忘れようとしているのか、
忘れたいのは自分自身に他ならないのではないか、
いろんなことを考えてしまいます。

個人的には、和田アキ子バージョンもありだと思います。
もっと謝ってない感じがして(笑)


2002年04月20日(土) 半所有者

何の所有者か?

民法上、物として認められていないもの。
しかし、れっきとした、有体物。
したがって、刑法上は物となる。

半所有者の主役は、初老の男性、久保氏。
久保氏は大学で法律を学んだとかで、
自分がこれからしようとしていることが
どんな罪になるのか、調べるシーンがある。
結局わからなくて、事に及んでしまうけど。

そういうことを本気で調べる久保氏は、錯乱しているのか、
それとも正気なのか。
久保氏の行為は、錯乱しているからと思いたい。
しかし久保氏の年齢を考えたら…男性は怖い。
70代の男性で妻に拒否されたという人生相談の記事を思い出した。

ちなみに久保氏の心理以上に、
これを著した河野多恵子氏に興味がある。
この人、すごい。
先日唯川恵の本がすごいと書いたけれど、
この人の本は毒を超えている。
失礼だが河野氏の年齢を考慮すれば、もっと戦慄が走ってしまう。

久保氏が何をしたか、どう感じたかは読めばわかる。
ここでヒントを出すとすれば、所有権の対象は、妻の遺体である。


2002年04月18日(木) 愛なんか

という唯川恵の本を読んでいます。
女性の痛い(ほろ苦い、とかそういうかわいさじゃない)
恋愛、短編集です。
痛いし、赤裸々だし、ごめんなさい、共感できたりします。
(謝った理由は読めばわかる)

9つある短編のうち、5編を読み終わって、
今一番心に痛かったのは、「私が愛した男」
これは、まじで怖い。
ラスト読んで愕然とした。戦慄を覚えた。
今朝見た夢を思い出した。

女性の方で、自分の汚いところを自覚されている方には、
お勧めいたします。ぜひお読みください。
開き直って忘れることにしていた、
自分の汚くてやわらかいところ、指で押される感じ。

あ、感化されてる文章書いてますね。
どことなく文がやらしいや。そういう意図はないのに。

男性は…どうなんだろう…
少なくとも、山手線の池袋から田町があっという間よ。


2002年04月17日(水) 散歩人

東京人とか、遊々人なんていう雑誌があった気がしますが、
今日の私はさしずめ散歩人。
久しぶりに虎ノ門→有楽町を歩いてみました。

本当は昨日から頭が痛くてがんがんするものだから、
あまり強い風の中で歩いたりしない方が
いいだろうとは思うのですが、
ついね。

不安にもなれた。と言ったら強がりでしょうか。


***南の島の写真をアップしました。→こちら***
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