◎ 嘘吐き。 ◎

私の入院が決まった時に
「もう大丈夫だよ」
「あとは楽になっていくだけだからね」って言った
ソーシャルワーカーのお姉さん。

嘘吐き。

私は何も楽になってない。
寧ろ、刻々と迫る制限時間に焦りを感じる一方で。


私が今まで通院した病院の主治医の先生は皆、
「貴方に今一番必要なのは、薬が効いてるっていう実感だから」
って、同じ事を繰り返した。
じゃあ、何でいつまでも症状が改善されないのに
薬を変えてくれないの?もっと強い薬を出してくれないの?
「副作用が心配だから」
「作業療法と併せて、気長に治していこう」って言われても
私にはそんな悠長に構えている時間はないのに。


ねぇ、誰か助けてよ。
私の半年を返してよ。

…疲れた。


明日は、思春期の子どもを対象としたデイケアを見学してきます。

   − 2005年04月27日(水) −

◎ 外泊二日目。 ◎

もう一方の日記で容量オーバーだとかいう表示を初めて見ました。
そうか、あのサービスは容量制限があったのか…(今更

愛想笑いは勿論、本当に楽しくて笑ってても疲れる。
表情を変えないのが一番楽。
看護師相手に常に無表情で接していたら、そうなってしまった。
患者に挨拶一つ返すのですら苦痛に思う。
こんなんで、7月から学校に戻れるのだろうか。
本当は1年休むつもりだったのに
部の大会に出場する関係で、3ヶ月間になった私の休学期間。
その間に、私は普通の人間として生活出来るようになるのだろうか。
いつになったら退院出来るんだろう。

多分、暇を苦痛に感じなくなったら。
苦痛な空白の時間を埋める為に、自虐的な行為をしなくなったら。
そしたら、退院なのかな。

   − 2005年04月22日(金) −

◎ 外泊一日目:日記の内容とは全く関連性はありません。 ◎

流れるような夕焼けの中

焦げたような自分の足跡を辿り

その先に居た 小さな自分を見下ろしてみた



短い両腕で

小さな身体を 篭るように抱いて

地の鼓動にばかりに耳を傾けて

私の存在すら見とめてくれない君は


笑っているの?

怒っているの?

泣いているの?



君に

表情なんてあったっけ。



   − 2005年04月21日(木) −

◎ 私は、何処に居れば ◎

分からない。

私は、何処に居れば良いんだろう。

何だか最近特に不安定です。
何も思い当たる原因が無いのに、悲しくて、寂しくて、苦しくなる。
涙も声も何処かが壊れたみたいに止め処なく溢れてきて
でも、それを誰にも伝えられない。

看護師さんは、そういう時は誰か(職員)に話しなさい、って言うけれど
何故だかどうしても、自分からは話しかけられない。

ギリギリ痛む胸を押さえながら、詰所に立ち竦むだけ。

突っ立っている私の横を、看護師さんが忙しそうに駆けて行く。



助けて。



言いたいことはそれだけなのに、口からは何も出てこない。
看護師さん、助けて。
苦しい、苦しいよ。


保護室からの叫び声のせいで、音ノイローゼになりかけた。
今まで、外からの騒音対策としてCDを聴いていたけど
そのCDの音すらも聴きたくなくなって。
泣きながら、無音の場所を探して病院中を歩き回った。
けれど公共の場である病院で、そんなことは望む方がおかしくて。

何も聴きたくない。

誰にも会いたくない。

…居場所が、無い。

だからといって例え家に戻ってきたとしても、
そこはほんの一ヶ月前に、何かに耐えられなくなって飛び出してきた場所。
ちゃんと生活が出来る筈が無い。
突然戻ってきた自由に歓喜して、そのまま命を絶つかもしれない。
刃物も鈍器も、すぐ手の届く所にある。
それを手にしないという自信が無い。

病院に取り上げられたカッターが恋しい。
鉄格子のはめられた、大きな窓から外を眺めながら
いつになればこのどす黒いものから開放されるのだろうかと
毎日暇と感情を持て余しながら、意味も無く生きている。

   − 2005年04月14日(木) −

◎  ◎

人と言葉を交わしたくない。
人の中での呼吸は息苦しい。
でも、本当は恋しくてしょうがないんです。

目一杯広げた窓から飛び込んでくる風も
鍵付きの扉の向こうに封じられた刃も
空を千切りにする鉄格子も
頬を伝う雫も

独りきりの狭い部屋にあるものは
どれも熱を奪うものばかり。

ヒトの温度が
温もりが
温かさが
恋しい。

傍に居て。
頭を撫でて。
手を握って。

誰か。
誰か、私を、繫ぎ止めて。

   − 2005年04月13日(水) −

BACK INDEX
MAIL URL

My追加

Illustration by : 夏の空色
Design by : [ m  U ]