ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2008年11月26日(水) WALL・E/ウォーリー

監督:アンドリュー・スタントン
声の出演:シガニー・ウィーバー
      ジョン・ラッツェンバーガー、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
29世紀、人類はゴミだらけになって汚染された地球を捨てて宇宙に飛び立って700年が過ぎていた。その地球でたった1人取り残されたゴミ処理ロボットの「ウォーリー」は、毎日コツコツと仕事を続けながら「いつか誰か出会う事」を夢見て孤独に耐えていた。彼のたった1つの願いは「誰かと手を繋ぐ事」・・・そんなある日、宇宙船が舞い降りてピカピカのロボット「イヴ」が現れた!大喜びでイヴの気を引こうと自分の宝物を次々差し出すウォーリーだったが。


【感想】
ピクサースタジオの中でもバカ売れだった「ファインディング・ニモ」を監督したアンドリュー・スタントンの最新作。
カクレクマノミでオスカーを見事ゲットしたスタントン氏は、今度はロボットでオスカー像を狙うという訳ですね?

もう書くのも恥ずかしいですが・・・本当にピクサースタジオってのは「進化」以外の動きはないんでしょうか?
ジブリがどんどんズブズブになって行く中(今年のポニョはちょっと持ち直しましたが)、新作を出す度にどんどん映像が進化して行くというのは、驚くのを通り越して呆れるのも更に通り越して、もう「口ポカーン」とするしかないです。
「いくら映像技術はどんどん進んでいるとは言っても、もうこれ以上の絵は流石に作れないだろう」と毎回毎回思わされているにも関わらず、きっちり新作は前作以上の映像クオリティ。何なんだ、この会社は!?

映画冒頭から宇宙船に乗り込むまでの映像、どう見ても「実写」としか思えない。
「アニメーションです」と言われて見てるけど実写にしか見えない。この映像を手塚治虫氏に見せたかったなぁ。氏ならきっとこの映像クオリティを見て大喜びしたに違いないですよ。もう本当に掛け値なしに素晴らしかった!

映像の最先端を行くピクサーが今回選んだ題材は、時代の最先端を行く「地球環境問題」
これは親子で見に行ってお子様にも是非見せて頂きたいネタですね・・・と言いたいトコロですが、本作ピクサーにしては本当に珍しい(もしかして初めて?)「恋愛ネタ」を柱に持って来ています。
最近の親御さんは神経質な方が多いので、「恋愛ネタ」に顔をしかめる方もいらっしゃるかもしれない。でも個人的には思いっきり子供だけに対象を絞られるよりも、本作くらいの設定の方が馴染み易かったです。

本作は面白い試みがしてあって、今までのピクサー作品ではオモチャも魚も車もとりあえず擬人化してド喋りまくるのがデフォルトだった訳ですが、本作では「ロボットは喋らんだろ。ゴキブリだって喋らねーよ。常考」という事で、主人公のウォーリーも相方のイヴもほとんど喋らない。口にするのはせいぜいがお互いの名前(合成機械音で)のみ。
最先端技術映像なのに、レトロな無声映画的仕上がり。コレはハマれば最強ですが「会話がないからかったるい」と思われたら最悪な作りな訳で・・・ぴよはこういう作りはかなり好きですよ。面白いと思いましたね。

無声映画はパフォーマンスと表情で、心情を観客に伝えなければいけない。
人間なら表情豊かだけどロボットとなると・・・ココがピクサーのスゴイ所で、ウォーリーの心情をレンズの絞りや僅かな動きで実に巧みに表現しています。時々ウォーリー視点のレンズ越し映像を差し挟む等、演出も上手い。

宇宙船に舞台が移った以降は話はスピーディーに進みますが、「肥満大国・アメリカ」を、更に上から快適を提供されて飼い慣らされた愚かな人間達の様子を皮肉りながら、本当に必要な事・美しい物に目覚めて動き出すマイノリティのエピソードを見せて「成長物語」を提示しながら、主人公達の心の絆も同時進行で進めるという合わせ技を駆使。
「先の見える浅薄な展開」という言い方も出来ますが(をい)、個人的にはかなり好印象でしたね。

ツッコミ所も満載ですし(細かい設定等)、演出も既存のピクサー作品に比べてかなり「大人寄り」な作りなので、肌に合わない方も多かろうかと思いますが・・・ぴよはこの作品はかなり好きですね。
今までの「思いっきり子供向け」なピクサー作品に物足らない感があった方には是非オススメします!








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2008年11月13日(木) 1408号室

監督:ミカエル・ハフストローム
出演:ジョン・キューザック
    サミュエル・L・ジャクソン
    メアリー・マコーミック、他
オススメ度:☆☆☆−


【あらすじ】
心霊スポットに出掛けてはルポを書いている作家マイク・エンズリンの元へ、ある日1枚の絵葉書が届いた。それはNYのドルフィンホテルの物で、たった一言「1408号室には絶対に入ってはいけない」とだけ書かれていた。興味を持ったマイクはドルフィンホテル1408号室について調べ、自分が泊まってルポを書こうとホテルへ出掛ける。ところが支配人が頑強に反対する。支配人の再三の忠告を無視して1408号室にチェックインしたマイクだったが・・・


【感想】
スティーブン・キングの同名短編ホラー小説を映画化。
キングの作品って本当に当たり外れが大きいし、基本的にホラー系映画は好きじゃないし。でもジョン・キューザックもサミュエル・L・ジャクソンも好きな役者だから見たい気もするし・・・いや見たんですけど(笑)

ドルフィンホテルの1408号室は、ホテル開業当初からこの部屋に泊まった宿泊客全員(総勢50名以上)が自殺または謎の自然死を遂げている上に、ベッドメーキングは必ず2人1組で入口のドアは開け放して10分以内に終えるようにしているといういわく付きの部屋。
かつてこの部屋を掃除に来たメイドが1人でバスルームに数分間閉じ込められてしまった際は、数分後に救出すると一命は取り留めたものの自分の目をハサミでくり出していたという、何とも恐ろしいお部屋な訳です。

で、「幽霊が出るホテル」の噂を聞いては、実際にそのホテルの「出る」と言われる部屋に自分が泊まって記事を書くという仕事をしている「幽霊も神様もなーんも信じないよーん」という男が、いよいよ1408号室にやって来た。
だがしかし、ホテルの支配人(サミュエル)はムダに恐ろしい顔をして「絶対この部屋マズいって。マジヤバいって」と煽りまくる訳ですよ。本当にムダにおどろおどろしい顔で忠告して来ます。
ぶっちゃけヘタなホラーよりサミュエルの顔の方がよっぽど怖かったです(苦笑)

支配人は「この部屋に入って1時間耐えられた人はいない」と言うのですが、どうして1時間耐えられないかは映画を見ていれば判ります。
と言うか、マイクが部屋に入ってタイマーが動き出した辺りまでが最高潮に怖かった!カーペンターズ大好きでカラオケで結構歌う事が多かったのに、この映画のお陰でもうカーペンターズ歌う気にならなくなったじゃんかよーう(涙)

・・・ここら辺りまでは良かったんだけどなぁ(溜息)←あ、また吠える?(^-^;

いよいよ1408号室さんが大張り切りでマイクを自殺に追い込もうと頑張る訳ですが(変な言い方だな)、どんどん安っぽいB級ホラー風味になって来てグダグダですよ。
マイクは現実と妄想の区別が付かなくなって、次第に精神的に追い詰められて行く訳ですが、ここでマイクの家庭の事情が登場して亡くなった娘が出て来ちゃったりする。コレはマイク本人には精神的にガツーン☆と来るのかもしれないけど、映画見てるコッチは別にどーという事もないんですよね。怖いとか死にたくなるとか、そういう気にならないんですよ。

後は溺れそうになったり凍死しそうになったり、壁から血が流れてみたり・・・コレらも全て妄想で実際に起こっている訳ではないとハナから思って観客は見ているんですから、段々白けて来るんですよ。

そもそも、どうしてこの1408号室が「邪悪な部屋」になったのか?が最後まで判らない。
よくあるこの手の「密室ホラー系」って、その部屋に何か過去に恐ろしい事件が起こって・・・みたいな、理由付けがあった上で幽霊さんや幻聴・幻視が現れるのがお約束じゃないですか?
別に理由なんてなくても怖けりゃいいじゃん♪とも思うんだけど、でも理由があった方が見てスッキリするような気が。

本作、ちょっとした「二段オチ」ってヤツでして。
途中で「えええええ。イマドキこの古典オチですかぁ〜?」なクライマックス?があり、更に話が続いて今度は・・・な作りなんですが、1回「オチ」っぽく見せて更に続くと、今度は観客は相当身構えて見ますからね。
「またか?また同じネタオチの無限ループか?」になりますから、そのまま終わられると拍子抜けしますわね(苦笑)

そんなこんなで、途中までは「久々にキングの当たり映画、キター!」と思ったんですが、後半がなんだかなぁ〜な半端な作りの映画になっちゃってましたね。まあでも見てる時は結構怖かったんだけどネ(^-^;








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2008年11月12日(水) ハッピーフライト

監督:矢口史靖
出演:田辺誠一
    時任三郎
    綾瀬はるか、他
オススメ度:☆☆


【あらすじ】
台風が近付く東京・羽田空港。今日も多くのスタッフに支えられて飛行機は離発着する。この日羽田を出発するホノルル行きチャーター機は、コーパイ(副操縦士)から機長への昇格最終訓練が行われていた。更に新人CA(キャビン・アテンダント)の悦子は今日が初めての国際線乗務。整備士、グランドスタッフ、管制官、オペレーター、バードパトロール等、様々な空に関わるスタッフに見守られて離陸したホノルル便だったが・・・


【感想】
「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」で青春映画を立て続けにヒットさせた矢口史靖監督が次に選んだ題材は学生モノではなく「お仕事編」、飛行機に関わる様々な人々を描いた作品でした。

個人的に旅行が好きで飛行機には年に何度か乗るので、割と身近で興味深い業界のネタですね。
飛行機に関わる様々な職業の人々の仕事振りや様子、一般の人には余り知られていない「縁の下の力持ち達」、例えば羽田空港は海上空港なのでカモメの飛来に頭を悩ませていますが、空港内に入り込む鳥を追い払う専門スタッフ「バード・パトロール」等の仕事振り、それから天気図を見ながら飛行ルートの確保に遁走するオペレーターや管制塔のスタッフさんの仕事振り等はとても興味深く、いい勉強をさせてもらえました♪

と、つらつら〜っと本作の魅力(謎)を書いてみた訳ですがー・・・

この作品さ、ANAの全面協力を取り付けてみんなANAの制服着て思いっきり「ANAのプロモーションビデオ」状態になっているのはいいとしてですね、はっきり言うけど・・・本作をANAのスタッフさんが見たら憤死寸前じゃないですか?(^-^;
「コメディ映画なんだからこんな事は実際に有り得ないしねー」と笑って頂けるならいいんですが、綾瀬はるかちゃん演じる新人CAの余りにも痛い様子に、流石に「こんなCAいる訳ねーよ。ってか、コレは流石に本職のCAさんに失礼だろーよ」と思っちゃいましたよ。

いつ搭乗しても、CAさんの素晴らしい仕事振りには頭が下がるばかり、このハードワークをこなしながら常に笑顔で対応するCAさんって本当にスゴイ・・・と常々CAさんには敬意と賞賛を送ってる身のぴよとしては、綾瀬はるかちゃんがいくら可愛いからといっても、ここまでヒドい仕事振りには溜息も出ない。と言うか怒りすら覚えてしまいましたよ。
正直、ギャグも最初は笑ってたけど、段々イライラして笑うに笑えませんでしたわ。

でもチーフパーサーとコーパイのコックピットでの遣り取りは結構楽しく見れましたね。
これも本職さんが見たらもしかしたら怒り心頭なのかもしれませんが、飛行機に何度搭乗しても実際のコックピットの様子を見学した事が一度もないので、何を見ても「ああ、コックピットってこんな様子なのかー」と思っちゃいますもん。
・・・そう思うと、本作を見た「飛行機に乗った事がない人」はやっぱりCAはこんなもん?と思うでしょ?(怒)←しつこい

でもエマージェンシー宣言をしてからの息詰まるコックピット内の様子は、見てるコッチもハラハラドキドキ☆
業界用語が飛び交って、判る言葉もありゃー何言ってんだかさっぱり意味の判らない言葉もありましたが、少なくとも緊急時でのパーサー達の焦燥感や毅然とした対応、受け入れる側の空港職員達の緊迫感はとてもよく伝わりましたね。

「飛行機映画」としては、普段乗客と関わりのないスタッフさんの苦労が見られてお得な気分になれた反面、ありとあらゆる仕事に関わるスタッフさんの仕事振りをまんべんなく見せたが為に、ドラマとしてやや弱くなってしまい散漫な印象で、結局お仕事紹介ビデオ状態から一歩も出ない作りになってしまったのは痛いトコロです。
個人的にはコックピットの様子+管制塔+オペレーターの遣り取りだけに特化してもらった方がよかった。
CAさんやグランドスタッフさんは過去に散々ドラマや映画で取り上げられていて新鮮味はありませんからね。結果的に興味深く楽しめたのは上記の「普段目にする機会のないスタッフさん」の部分だけでしたので(苦笑)

まあ、そんな訳で・・・本作のCAさんの様子を見て「所詮ANAのCAなんてこんなもんかよ」等と思わずに(苦笑)、本作はあくまでもフィクションでコメディで「航空業界ってもしかしたらこんな感じ?」程度のお気楽度でご覧になれば、そこそこ楽しい作品なんじゃなかろうかと思いますよ(^-^;








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2008年11月10日(月) ハンサム★スーツ

監督:英勉
出演:塚地武雅
    谷原章介
    北川景子、他
オススメ度:☆☆☆−


【あらすじ】
母親が遺した古い定食屋を継いで切り盛りする琢郎は、世にもブサイクだが料理の腕はピカイチの心優しい33歳。毎回女性に告白しては振られる人生だった。ある日店にバイトをしたいとやって来た寛子に一目惚れした琢郎だったが告白してまたもや玉砕。寛子は「がっかりしました」と言葉を残しバイトを止めてしまう。そんなある日、スーツを買いに立ち寄った洋品店で「着ると誰でもハンサムになれる」というハンサム★スーツを勧められて恐る恐る試着してみると・・・


【感想】
「ブスの瞳に恋してる」「SMAP×SMAP」等、バラエティからドラマまで引っ張りだこの鈴木おさむ氏脚本のコメディ。
夫唱婦随で鈴木氏の嫁、森三中の大島さんも出演されています。

予告編を見れば誰でも判るであろう話。
要するに「顔さえカッコ良ければそれで幸せなの?」「ブサメンだって心栄えさえ良ければきっといい事あるゼ」系です。
そして途中で森三中の大島さんが登場した所でオチまで丸見え。流石にこの話のオチ見て「えええええ!まさか・・・」と思うような人はいなかろうと思いますよ。オチバレしてもいいんだけど、オチバレするまでもないからどーでもいいや(^-^;

まあ、普通に笑えます。感想終了。←をい

いや何つーか、笑いがいわゆる「バラエティ番組ノリ」ってヤツですね、コレは。
いかにもバラエティ畑の鈴木氏が書いた脚本だよなぁ〜という感じ。でも映画としてはどうなのかなぁ?
正直ちょっと首を傾げたくなる作りではありますね。TVの2時間ドラマスペシャルだったら満足出来るんでしょうけど。

個人的には琢郎が寛子にフラれたくだりで、ちょっとイラッと来ましたね。
「そのコクり方じゃー、そりゃフラれて当たり前だわお前」と、女子なら大抵の人は思いますよ。誰が見てもキレイで可愛い女の子に「容姿が可愛いから好き」と言って喜ばれる訳がないわさ。
ちょっとイマイチ?な顔の女の子に同じ事言ったとしても、やっぱり断られるだろうよ。しかもフラれたのが自分がブサメンだからだとひねくれる所が更に痛い。ブサイクなのは顔じゃなくてお前の心だろ、と言いたくなりますよ。

ぴよは「私(俺)なんてどうせ○○だから」と言う卑屈なヤツが大嫌いなので、このネタ自体が好きじゃないんだなぁ。

まあ何だかんだでハンサム★スーツを手に入れて「イケメン生活を謳歌」する訳ですが。
この話って自他共に認める「イケメン・美女」が見たら「逆差別だ!」って怒りそうな程ディフォルメしてますよね。ままありがちな設定だけど「美男・美女は顔だけでしか評価されない」「ブサイクは容姿が評価されない分、中身で勝負・評価される」というのを大袈裟に見せているだけ。

「人は外見じゃないんだよ、中身だよ」と言うのをブサメン側・美女側双方の悩みとして見せているのは多少評価出来るとは思うものの、正直見せ方が薄っぺらいです(薄涙)
何しろ琢郎は本江が事故に遭うまでは、どんなに本江が感じのいい子だと思っていても恋愛対象外にしていた訳で。
コレが本江の事故なしでも自分で気付けたという内容だったらまだ良かったんだけど、イケメンの間はオイシイ思いばっかりで寛子の涙ながらの「アナタは外見だけで好きになられて嬉しいのか」という告白にすら勘違いMAXしてた状態。
・・・はっきり言うけど、本作の主人公の琢郎って相当卑屈でイヤなヤツじゃねーか?(^-^;

だから判り切ってた「種明かしシーン」を見ながら考えていたのは・・・
「もし本江と寛子が同時に告白して来たら、この主人公はどちらの女性を選んだんだろう?」という事で。
まあ間違いなく寛子を選んだろうよ、この話の展開だったら。と考えるとー「薄っぺらい」と思わざるを得ない。

でも、本作の谷原さんの弾けっぷりは凄かったなぁ!
コレだけは手放しで評価出来ますね。あんなにイケメンなのに嬉々として(かどうかは不明ですが)ブサメンなキャラを演じていて、それがまた妙に似合ってて可愛いんですよぅ♪
・・・ま、コレが「可愛い」と思えるのは、やっぱり谷原さんがイケメンだからなんだろうけどネ(笑)

そんな訳で、ギャグはバラエティ番組を見たノリで「普通に面白い」、内容は個人的に「イケ好かない」という感じですか。
本当はもっと評価を低くしようと思ったんですが、谷原さんのステキーな怪演が気に入ったので甘めにしましたワ♪








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2008年11月09日(日) 彼が二度愛したS

監督:マイケル・ランゲネッガー
出演:ヒュー・ジャックマン
    ユアン・マクレガー
    ミシェル・ウィリアムズ、他
オススメ度:☆☆+


【あらすじ】
退屈で孤独な毎日を送る会計士のジョナサンは、あるオフィスでセレブ弁護士ワイアットと知り合った事で、今までの生活が一変した。たまたまお互いの携帯を取り違えたジョナサンは、ワイアットが入会している秘密クラブの存在を知り、ワイアットの許しを得て彼が海外出張でいない間、夜な夜な情事に耽るようになった。ある夜ホテルにやって来た女は、数日前に地下鉄で出会って一目惚れした女性だった。その女性「S」に夢中になるジョナサンだったが・・・


【感想】
ヒュー・ジャックマンが立ち上げたシード・プロダクションズの第1回制作作品。
本作の脚本がお気に召したヒューは、自らセレブ弁護士ワイアット役として出演もこなしています。ワイアットと知り合う孤独で冴えない会計士ジョナサンはユアン君。ヒューもユアン君も大好きな役者さん。
しかも本作「ラブ・サスペンス」ですって!R-12指定って事は、多少はムフフシーン有り♪なのね!わーい♪

映画序盤はジョナサンが「会員制秘密クラブ」にどっぷり浸かるまでを丁寧に描いてます。エロですよー♪
この会員制秘密クラブは、ハードワークで恋愛する暇はないけど金はザクザク稼ぐエグゼクティブ達が欲求不満を手っ取り早く解消する為の「夜の社交クラブ」で、ルールが色々決められている。

1. 名前や職業を聞いてはいけない(素性を明かさない・基本的に世間話もNG)
2. 待ち合わせはホテル
3. 手荒な事はしない(ハード・プレイはNGって事ね)
4. 合言葉は「Are You Free Tonight?(今晩ヒマ?と携帯に電話する)」

まあ、こんな感じ。
他にも「誘った方がホテル代金を払う」というルールもあるらしい。ヤリたい人は携帯に記録した会員NO.だけを頼りに適当な相手に電話して、「今晩ヒマ?」で相手がOKしたら今夜はお楽しみ〜♪という手筈。
相手の情報は会員NO.しか判らないので、会ってみないと相手がどんな風貌なのか判らない。だから時々とんでもないチビデブや薄らハゲ、デブスやババアを引く事も有り得る。
実際ユアン君も、ある晩現れたシャーロット・ランブリングに面食らっていた(笑)

と、序盤はエロっぽくかっ飛ばしてくれてなかなか楽しいのですが、いよいよ地下鉄で一目惚れした美女「S」とホテルで再会して、更に彼女が誘拐された辺り(話が核心に入った辺り)から、本作はどんどんつまらなくなる(苦笑)

つまらなくなる、という言い方は失礼ですね。
決してつまらない訳じゃないんだけど、全然サスペンスじゃなかった。いやサスペンスなんだけど(どっちだよ)、要するに余りにもヒントが判り易過ぎて結末のオチまで全て見通せてしまう。
・・・だけど一応本作はサスペンスだから、オチに絡むツッコミが出来ない。悔しいのぅ。悔しいのぅ(^-^;

脚本構成や見せ方が強烈にB級なんですよね。「火サス」程度のクオリティなんですわ。
そもそもこの話は、ジョナサンが「S」という頭文字の美女に地下鉄で一目惚れしなければ成立しない。普通地下鉄でいくら自分好みのカワイコちゃんを見掛けたからって、後にたまたま再会してあそこまで入れ込むかねぇ?
それに「SEXする事が目的のクラブ」ですよ。しかも一目惚れの彼女が来たんですよ・・・ヤッとけよ!(をい)

序盤で「女性経験が少なくてウブなジョナサン」という横顔を提示してるので、文句言っちゃダメですよね。
うん。ジョナサンは絶滅希求種に指定されそーな「白いもっこりブリーフ」まで履いてウブを強調してますし(笑)
まあそれにしても陳腐でありきたりで先読みが丸々出来るお話でした。

でも、ヒューが本当に珍しく徹底的な悪役を演じているのが本作の見ドコロでしょう!
クール・イケメン・仕立てのいい高級スーツに身を包んで冷酷な笑みを浮かべるヒュー。サイコーだぞ!飯三杯食える!
更に言えば、オビ=ワン@STAR WARSユアン君が冴えない白ブリーフを履いている・・・あわわ、そーじゃなくて!要するに普段「この人はこういう役はやらないよね」という役をヒューもユアン君も見事に演じ切っていたなぁ〜、コレはファンには嬉しい誤算でいいモノ見せてもらったなぁ〜、と言う事が言いたかった訳で(^-^;

まーでも、クライマックスシーン以降はずーっと「おい、カバン持って行けよ」とか「このアタッシュケースにあれだけの金額の札束って入るのか?」と頭の中で寸法計算したり、ほぼ内容はどーでもいい状態にはなってましたね。

出演役者のファンの方ならオススメしますが・・・正直DVD発売まで待って充分かなぁ〜?という感じで(苦笑)








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2008年11月05日(水) 宮廷画家ゴヤは見た

監督:ミロス・フォアマン
出演:ステラン・スカルスガルド
    ハビエル・バルデム
    ナタリー・ポートマン、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
18世紀末スペイン。カルロス4世に宮廷画家に任命されたフランシスコ・デ・ゴヤは、王家や富豪から依頼された絵を描く一方で貧しい人々を描く風刺画家の一面も持っていた。教会ではロレンソ神父の煽動で異端審問の強化が進む中、ゴヤが依頼されて描いていた富豪の娘イネスが、豚肉を食べなかっただけでユダヤ教徒の疑いを受けて投獄されてしまう。たまたまロレンソ神父の絵も依頼されて描いていたゴヤは、イネスの父親からロレンソと渡りをつけて欲しいと頼まれる。


【感想】
「カッコーの巣の上で」「アマデウス」で2度のアカデミー賞を受賞した巨匠ミロス・フォアマンの最新作。
本作、予告編を一度も見た事がなく、タイトルだけを見て脊髄反射状態で鑑賞。ゴヤ好きですよー♪ゴヤと言えばスペインが数多く輩出した巨匠画家の中でも1,2を争う巨匠中の巨匠。

そんな訳で、タイトルを見て勝手に「ゴヤの半生を描いた作品?それともゴヤの名画に隠された秘密でも解き明かすの?」等と脳内で激しく妄想しつつ、ウキウキしながら映画を見てみたら・・・ぜーんぜん違った(^-^;
ゴヤは確かに登場するんだけど、ゴヤが主役という訳ではない。ある意味このタイトルは非常に丁寧な邦題ですね。
本当に「ゴヤは見た」だけ。市原悦子さんは家政婦しながら思いっきり事件に絡んでくれるけど、ゴヤは宮廷画家をしながらあくまでも単なる傍観者・その1でしかなかった(涙)

要は「ゴヤがたまたま知り合った2人の人物の数奇な運命」を、ゴヤを通じて観客に見せる、という話です。

何かつまんなそーに書いてしまいましたが、コレがなかなかどうして!見応えのある人間ドラマになっていましたヨ
この時代のスペインの混沌と言ったら、他のヨーロッパ諸国の追随を許さない程だったでしょう。もっともスペインはその後も混乱しまくった挙句にフランコなんて独裁者まで輩出してしまう「トンデモ王国」な訳ですが・・・
と、脱線しましたが、そんな混乱した時代に翻弄された2人の人物の愛憎劇と、彼ら+ゴヤを取り巻く背景を赤裸々に描いた時代絵巻という趣の作品でした。

ゴヤは勿論実在する画家ですが、本作に登場するイネスもロレンソも架空の人物。
イネスもロレンソも共にたまたまゴヤに依頼して自画像を描いてもらっていて、イネスは富豪の娘でロレンソは異端審問を推し進めるカトリック教会の神父という横顔。
ロレンソはゴヤのアトリエでたまたまイネスの自画像を目にしていて気に留めていたという背景があるのですが、これが偶然に偶然が重なって、イネスはユダヤ教徒の疑いを掛けられて拘束・拷問され、そしてその拷問の片棒を担いでいたのがロレンソだったという皮肉。

拘束・拷問されて極限状態まで追い詰められたイネスにとって、ロレンソは「家族と自分を繋ぐ唯一の光」だったろう。
まさか自分を助けてくれるかもしれない「唯一の光」が、自分の体目当ての生臭神父だとは、あの極限状態ではイネスには判断が付かなかっただろうというのは想像に難くないです。
彼女の心理は、実際は強姦だった行為を自らの精神状態を保つ為に「コレは恋愛なんだ。愛された上の事なのだ」と自分に言い聞かせているようなものでしょう。余りに痛ましくて見ているのが辛かった。

イネスは結局ナポレオン侵攻によって異端審問から開放されるまで、15年も幽閉されて心が病んでしまう。
15年という歳月はイネスから輝く美貌も、優しかった家族も、潤沢な後ろ盾も何もかもを奪う。心を病んだイネスの元に残ったのは「私を愛したロレンソと、彼との間に出来た生き別れのどこかにいるはずの我が娘」だけだった。

何とも悲しい話なんだけど、このイネスを演じたナタリー・ポートマンの迫真の演技は半端なく凄かった。
ハリウッドの「美貌の女優」というのは、時として自らの美貌を封印したがる傾向があるのでしょうか?かつて体重を激増させて特殊メイクまで施してアカデミー主演女優賞を獲得したシャーリーズ・セロン嬢然り、本作のナタリー嬢も顔をゆがませて髪を振り乱し、朦朧とした目付きで薄汚い姿を堂々と晒す。
もしキャストクレジットがなかったら、この女を見ても誰もナタリー・ポートマンだとは気付かなかったハズ。

彼女の演技がなければ、本作はこれ程まで憂いを帯びる事はなかっただろうと思う。
ロレンソを演じたハビエル氏も味のある演技でキラリと光っていましたが、とにかく本作の中でナタリー嬢が負った役割は余りに大きく、余りに観客を圧倒させましたね。
彼女がイネスを演じていなければ、ゴヤ目当てで見に行ったぴよは「なんだよ。ただのメロドラマかよ」という感想になってしまったかもしれません。それ程彼女の演技は凄かった。

正直、内容自体は個人的に好きではありませんが、ナタリー嬢のあの演技が見れただけで満足出来る作品でした。
彼女の事を「ああ、あのカワイコちゃん女優ね」と勘違いしている方、本作を見て軌道修正しましょうよ!








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