ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2005年12月26日(月) ポビーとディンガン

監督:ピーター・カッタネオ
出演:クリスチャン・ベイヤース
    サファイア・ボイス
    ヴィンス・コロシモ、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
一攫千金を狙ってオパール採掘する為にオーストラリアの田舎町に移住してきた一家。ここで静かに暮らす兄のアシュモルの悩みは、9歳の妹ケリーアンが目に見えない友達「ポビーとディンガン」の2人としか遊ばない事だ。ある日ケリーアンが「ポビーとディンガンがいなくなった」と大騒ぎ。最初はまともに取り合わなかったアシュモルだが、日に日に弱っていく妹を見て遂には「尋ね人」のビラを作って町中に貼るようになる。


【感想】
ベン・ライス著の同名タイトル小説の映画化。

「この物語は21世紀の星の王子様だ by シドニータイムズ紙」
ふむふむ♪・・・ファンタジー好きな日本人のハートもガッツリ掴むナイスなコピーですわい♪
予告編を見た時も、かなりファンタジーに偏ったヒューマンドラマを期待していたぴよですが、実際に映画を見ると意外にもそれほどファンタジーって感じはなく、むしろ「へ!?」と肩透かしを食らった感があります。

ぴよが本作を見て、率直に感じたままに上記の「あらすじ」を書き換えると
「頭のイカれた妹の妄想癖のせいで、町中から犯罪者の濡れ衣を着せられる気の毒な一家の話」
という感じでしょうか。←無茶苦茶書いてますが、マジでそーいう風にしか見えなかったんだもん(^-^;

いきなり感じの悪い書き方ですが、
要するに「信じる事の大切さ」を説いているんでしょう・・・まあ、ファンタジーの基本ですね。

基本ですから、信じなきゃ〜お話になりません。
で、映画を見ていて「ポビーとディンガン」の存在が最後の最後まで全く信じられなかったのは、ぴよがヨゴレだからのか映画の作りが悪かったのか、一体どちらなんでしょうか?
まあ・・・ぴよの心に問題があるんでしょう。きっと殆どの人は信じられたんでしょう。えぇ。

ですが、映画の登場人物も本当に信じていたのかかなり怪しい感じがする。
兄アシュモル君(←物凄く芸達者な子役!しかも可愛い♪)ですら、妹の具合が悪くなったから信じたフリをして探してあげようとしている風にしか見えないんですよ。
親なんて明らかに否定してるけど「娘がうるさいから仕方なく話を合わせてやっている」って感じですし。
町の人達の反応も「イカれた気の毒な子供」に同情して話を合わせてあげてるようにしか見えない。

そもそも町中の誰もが「犯罪者」だと信じて疑わなかったアシュモル君一家なのに、冤罪が晴れた途端にこういう展開というのは余りにもムリがあり過ぎますよ。
それに問題の裁判自体も、「目に見えないモノを信じるか・否か」が判決を左右する訳でして、この判決自体も町の人達がいとも安々と受け入れてしまうというのが納得行かない。控訴しろ!控訴だ!!(笑)

まあそうは言っても「信じる事の大切さ」が本作の重要なキーになっているのは間違いない。

NYで成功しているだろう元彼よりも、ママはこの能無し親父と結婚した方が幸せだったって信じるべきなんだヨ!
誰も見向きもしない場所だけど、信じて掘り進めば必ず上物のオパールが採掘出来るんだヨ!
ポビーとディンガンを町のみんなで信じれば、信じれば・・・ケリーアンの病気は治るんだヨ!
信じればママは貧乏でも幸せだし、信じればオパールは採れるし、信じれば妹の病気は治るんだ!・・・ふーん。

やっぱりぴよは性根が腐ってるんでしょうねぇ。えぇ。(涙)








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2005年12月21日(水) キング・コング

監督:ピーター・ジャクソン
出演:ナオミ・ワッツ
    ジャック・ブラック
    エイドリアン・ブロディ、他
オススメ度:☆☆☆☆+


【あらすじ】
1933年NY。野心家の映画監督カール・デナムは、かつてない冒険映画を撮って映画界をあっと言わせたいという野望を持っていた。海図にも載っていない幻の島の地図を手に入れたカールは、脚本家のジャックと町でスカウトした新人女優アン他クルーを伴い、半ば騙す形で船を出航させた。苦労の末辿り着いた幻の島「スカルアイランド(髑髏島)」で、彼らは未知の世界に遭遇するのだが・・・


【感想】
「ロード・オブ・ザ・リング」でオスカー総なめにしたピーター・ジャクソン監督最新作。
色んなサイトやBlogで既にこの作品のあらましについては説明がされているので、今更ぴよが書くまでもないよね?
既に鑑賞した友人達からは、酷評する程でもないけど絶賛はしない・・・が、エピソードがダレるし長過ぎる、という非常に微妙な評価をされているので、「つまんなかったら3時間超の上映時間は余りに辛いな」と危惧しながらも鑑賞。

いやぁ・・・凄かった!
世間的には評判イマイチなんですか?ホント?長過ぎる?まあ確かに端折れるエピソードはあったと思うけど、ぴよはこの映画の上映時間はあっという間の出来事でしたよ。

スゴイですよ。本当にこの映画はスゴイ!
「映画」の「映画」たる要素全てを網羅した、非常に完成度の高い「娯楽映画」になっていたと思いますよ。

映像へのこだわりは、既に「LOTR」シリーズをご覧になった方なら折込済みの事でしょう。
それにしても、判っていながら尚驚愕してしまう!リアル過ぎる映像でありながら全くリアルでない設定をクリアして観客を魅了するというのは、とても矛盾していて難しい事だと思うんですよ。
それをこの作品は見事にやってのけてしまっている。って言うか、島の生物気持ち悪過ぎ(苦笑)

キング・コングの動きや表情・演技(←演技って言っていいよね?)も、素晴らしかった。
心を持ったコング・・・ただの獣ではない、誰かを愛したり怒ったり喜んだり悲しんだり、そして美しいモノを見て「美しい」と感動する「心」を持ち、それをアンと共有して共感し合う姿には本当に心打たれましたね。
アカデミー賞の主演男優賞にキング・コングはノミネートしちゃーいかんのかね?
あ・・・ゴリラだから「男優」にならんの?じゃあ今年だけでもいいから「主演男獣賞」ってのを作ってヨ!(^-^;

ナオミ・ワッツの演技も良かったし、彼女の設定が決してコングに魅入られてしまった悲劇の軟弱な乙女ではなく、プライドの高い強く勇気ある女性として描かれているのも好感が持てた。
ただ軟弱な乙女なだけじゃ、あのキング・コングと心通わせるのは難しいと思うし。

コングと少しずつ心を通わせて行くくだり・・・特にぴよが好きなのは、島で恐竜とコングとの三すくみになったシーン。
コングは怖いが今まで自分を殺さずにいてくれた。恐竜は間違いなく自分を食べる。コレはもしかしたらコングは私を助けてくれる為に今ここにいるのかもしれない・・・そういう動揺と恐怖がない交ぜになりながら「究極の選択」を強いられた彼女の心理状態を、ナオミは凄くリアルに見せてくれた。でも、絵的にはかなり笑えると思うんだけどサ(笑)

好きなシーンを全部取り上げていたらキリがないけど、とにかくピーター・ジャクソン氏の1933年製作オリジナル版に対する愛と敬意が溢れた、素晴らしい映画だと思いますよ。
キング・コングというキャラクターが一際輝く・・・ラストシーンはマジ泣きしましたねぇ。
所詮「サル」ですよ。サルの目を見て泣くぴよってどーなのヨ!?と思いつつも、泣けて泣けて仕方なかったですねぇ。

ただ、やっぱり「こだわり」も過ぎると着いて行けない人は多いだろうと思う。
島内ザクザク登場する謎の虫や生き物は「もう頼むから勘弁してくれー!」だったし(苦笑)、数年前に不法乗船していたという少年のエピソードもバッサリ切っちゃってもよかったような気がする。
ここらのエピソードをもう少しだけタイトにして、せめて上映時間を2時間59分にしてくれればなぁ・・・

上映時間が「3時間超」というのと「2時間59分」というのでは、見る方のストレスが随分違う気がするのだ。
ほら・・・21,800円の服は高い気がするけど、19,800円の服ならお値打ちかなって思うじゃん?あんな感じヨ(笑)







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2005年12月20日(火) NOEL ノエル

監督:チャズ・パルミンテリ
出演:スーザン・サランドン
    ペネロペ・クルス
    ポール・ウォーカー、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
華やぐNYのクリスマス・イヴに、悩める人々がいた。認知症の母の看病に明け暮れるバツイチ独身女性ローズ、婚約者の嫉妬深さに悩む美女ニーナ、ニーナを愛するが故つい嫉妬深くなってしまうマイク、偶然出逢ったマイクに執拗に付きまとう老人アーティ、病院に入院した時に迎えたX'masが一番幸せだったと語るジュールズ、そしてローズの母の病室の向かいの部屋に来た謎の見舞い客・・・そんな彼らが聖なる夜に小さな奇跡に出会う。


【感想】
クリスマスシーズンの今見ないで、一体いつこんなタイトルの映画見りゃいいんだいっ!
そんな「思いっきりクリスマス・イヴの映画」ですよ。キャストが余りに豪華なので、これは見逃してはいけない!と思って慌てて見に行って来ました。(ぴよが住んでる名古屋では23日で公開終了らしい)

舞台はクリスマス・イヴのNY。様々な悩みを抱える人達の姿をアトランダムに見せる群像劇で、しかも各エピソードの登場人物が微妙に繋がっているよーな・・・って、こりゃー「ラブ・アクチュアリー」のパクリですね!って感じなんですが(苦笑)

実際に見ていると、それ程「ラブ・アクチュアリー」を意識する事はありません。
これはきっと「ラブ・アクチュアリー」のエピソードが全て「愛」に集約されていくというテーマだった一方で、本作はほとんど恋愛の匂いを出さず、「生き方」とか「人生観」みたいなモノが柱になっていたからだろうと思われます。
「ラブ・アクチュアリーと混同されないように、なかなか上手く住み分けしましたネ?」ってな感じでしょうか(笑)

個々のエピソードが、割とよく出来ていると思いますヨ。
ラブ・アクチュアリー程登場人物が多くないので観客がエピソードに着いていきやすいし、各々のエピソードを見せる分量の配分もよく考えられてある(観客が見たい役者のエピソードの分量は多く、どーでもいいヤツは少ない。笑)
更には、公式サイトでも名前を明かさない「謎の男」というサプライズ俳優を用意して、でもそのサプライズが「この人誰?」ではシャレにならないので、ちゃんと誰が見ても「わ!この人がサプライズだったんだぁ♪」と直ぐに判る役者を出演させているという辺りも実にソツがない。

誰が見てもいい気分になれる「クリスマス映画」として、とてもキレイにまとまっていると思いますが、これだけのいい役者を使った割りには余りにも華がなかったし押し出しも今ヒトツだった、という感じはしなくもありません。
決して悪くはないけど、でも絶賛するほどのパンチもない。描写も巧みだし役者の演技も配役もいい、なのに絶対に興行収入は見込めないような「小品」になってしまっている。

売れる映画が「いい映画」だとは決して思わないけど、映画は客に見てもらってナンボでしょ?と言いたくなる。
「これだけの役者といいネタ持ってて、どーしてこんなに地味で小粒になっちゃったんでしょ?」と、首をかしげたくなっちゃうような勿体無い作品ですわ・・・

しつこいよーだけど、決して悪くないんだけどなぁ〜(てか、かなりいい話なんだけどなぁ〜)








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2005年12月14日(水) レジェンド・オブ・ゾロ

監督:マーティン・キャンベル
出演:アントニオ・バンデラス
    キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
    ルーファス・シーウェル、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
1985年、カリフォルニアがアメリカ合衆国の州になる為の投票をしていた。妻・セレナと投票が終わるまでの約束で「ゾロ」として民衆を悪から守って来たアレハンドロだったが、調印までの3ヶ月間更にこの地を守りたいと願い出てセレナと仲違い、セレナはある日忽然と姿を消して離婚申立て書が弁護士から届けられたのだ。自暴自棄のゾロは神父に誘われて行ったアルマン伯爵のワイナリーパーティーで、アルマンに手を引かれて登場したセレナを見てショックを受けるのだが・・・


【感想】
スピルバーグがプロデュースして、21世紀に民衆のヒーロー「ゾロ」が蘇る!・・・って、別にスピルバーグの名前を全面に出す必要性は全く感じませんが、アメリカではともかく日本でゾロはそれ程人気のキャラでもありませんし、バンデラスの名前よりもスピルバーグの方がアピール度が高いと踏んで、配給会社がやたら名前を連呼しているんでしょう(笑)

話の内容は、多分1998年に公開された「マスク・オブ・ゾロ」の続編だと考えていいだろうと思います。
この作品、確か昔見た記憶があるんですが・・・ほとんど覚えてませんワ(^-^;

そもそもぴよは、アントニオ・バンデラスの顔が大っ嫌いなんです!←いきなり
大っ嫌いなのに実は誕生日が同じなんです・・・いや、生まれた年は勿論違いますけどネ。
もし覚えててくれたら、来年の誕生日にはプレゼントよろしく♪あ、勿論バンデラスじゃなくてぴよにネ!

と、脱線しましたが(苦笑)

悔しい事に、この作品のバンデラス・・・ハマってるしカッコいいんですよぅ〜!
前作からセレナを演じているゼタ姐@ゴージャスマダムなんて、年齢が加わった事で更にゴージャス度が増えて、ちょっと寒気がするくらい艶のあるイイオンナになっちゃってるしぃ〜 ←ハマってるなら文句ないやんか(苦笑)

どーせ闇に埋もれるB級アクションだろう・・・と思って軽い気持ちで見てたんですが、これがなかなか面白い!
結構脚本が練られてて中盤までの伏線がきちんと生きているし、見せ場のアクションシーンも観客がダレないようにいいテンポで多過ぎず少な過ぎずの絶妙な配分で散りばめられてるし、ずーっと息詰まるシーンばっかりじゃ面白味ないよね?という配慮も万全で、「お笑いポイント」もキッチリ決めて来る。
勿論アクションシーンの質も、このメンツだったら充分評価出来るバラエティに富んだ「そこそこの出来」になってますヨ!

どうしよう・・・バンデラスの事コケ下ろしたいのに、吠える場所があんまりないゾ ←コラ

でもね、秀逸だったのはバンデラスでもゼタ姐でもなくて「子役と馬」
ゾロの愛馬「トルネード」がめっちゃくちゃオイシイ!この作品中の「お笑いポイント」はほぼ100%トルネードが担っているんだけど、トンネルに入るシーン(←見れば判りますよ)はサイコー!

それより何より、ゾロとセレナの息子を演じたアドリアン・アロンソ君ですよ!
彼はこの作品でハリウッドデビューを果たした新人子役君らしいですが、間違いなく今後ブレイクしますネ。
ってか、彼の10年後の姿が猛烈に楽しみですよ。子役にして恐ろしい程の美形+圧倒的なカリスマオーラ。当然だけどその演技力は見た誰もが太鼓判を押す事でしょう。
正直言ってゾロやバンデラスに興味がない人でも、この新人子役君と馬を見る為だけに映画館に行っていい!(笑)

日本でこの作品がウケるか(ネタ的に劇場に見に行く人が少なそうな予感はしますなぁ)非常に微妙ですが
大人から子供まできっちり楽しめる、しかも決して子供向けでもなく「大人だけが楽しめる」という程の難しさもない。
とにかく「誰もが払った金額分はきちんと楽しめる」という娯楽映画になっていますヨ。お暇な方は是非!








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2005年12月13日(火) 7人のマッハ!!!!!!!

監督:パンナー・リットグライ
出演:ダン・チューボン
    ゲーサリン・エータワッタクン
    ピヤポン・ピウオン、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
デュー刑事は麻薬王ヤン将軍を囮捜査で捕らえるものの、尊敬する部隊長を見殺しにしてしまう。失意の日々を送るデューを励まそうと、妹のニュイはトップアスリート達と共に地方慰問に誘った。
ところがデュー達が慰問に向かった村にヤン将軍を取り戻そうとする麻薬組織が包囲し、村人達を人質に首相にヤン将軍の解放を要求するのだった。


【感想】
「マッハ!!!!!!!!(2004.7.12鑑賞)」の大ヒットで気をよくしたタイ映画界が、「マッハにだけ稼がせてなるものか!」と送り出したノースタント・アクションムービー第二弾。
タイトルだけを見るといかにも「マッハ」の続編のように見えますが、ただノースタント・アクションというだけで、全く前作のマッハとは話の繋がりもなければ、マッハで主役を張ったトニー・ジャー君も出演していません。

要するに、「マッハ」の何がウケたのかをタイの方はよーーーくご存知なんですね。
ストーリーではなく、キャラクターの肉付けや設定でもなく、CG全盛の現代にわざわざ特撮&CGなしの生のアクションを楽しませる部分が、最も観客を魅了したんであろうと・・・

そういう意味では、
本作はアクションファンだったら☆5つの太鼓判な「フルスペック・アクション映画」と断言出来るでしょう。
ぴよも、もし「マッハ」を見ていなければ相当評価は高かっただろうと思うんですよ。

ですが、本作が「マッハ」の大ヒットという土壌を得て製作された作品だと知っていると、どうしても評価は低くなります。
少なくともアクションの質の高さも当然前作以上のモノを求めますが、それよりも「マッハで見せてくれた以上の質の高い脚本と展開の・・・『映画』としての質」すら求めてしまうのは、映画好きの常だと思うんです。
「所詮、二番煎じは二番煎じ」と言われないように、どれくらい工夫して楽しませてくれるんだろう?と期待するアクション映画ファンは多いんじゃないだろうかと推察する訳です。

で、本作ですが(←前振り長過ぎて、感想書く気力なくなっちゃったよぅ〜。苦笑)

確かにアクションシーンのスゴさに関して言えば、前作「マッハ」を遥かに凌ぐ素晴らしいモノでした。
この点に関して言えば、トニー・ジャー君はタイ・アクション界のいい踏み台にされちゃったんだネ、と同情の一つもしたくなるくらいの凄まじいアクションの畳み掛け状態でしたネ♪

ですが、それっきりの作品なんですわ。←お約束の吠え
前作を遥かに凌ぐ随分金が掛かった大掛かりな映画になっているのですが、ぴよには全然面白味を感じません。
映画冒頭の麻薬王を捕らえるまでのシーンでは相当期待させてもらったのに、結局は派手なアクションを延々と見せるだけの、内容カラッポのB級アクション作品に成り下がってしまいました。

そもそも「7人の」というタイトルになってるのに(これは邦題が悪いのか?)、主人公デュー刑事以外の6人についてのキャラクターの肉付けがほとんどないので、アクションが派手なヤツ7人を観客の皆さんで抽出して楽しんでネ♪みたいな状態になっちゃって、全くこの邦題の意味が判らない謎のB級(でもアクションは超A級)なアクション映画になっちゃってるってのは、どー評価すればいいと思う?(^-^;

少なくとも「映画」としては評価出来るモノではありませんねぇ(溜息)
ですが、この臨場感と迫力はきっと大スクリーンで楽しむ為のモノであって、自宅のDVDで再生して楽しむ質のモノではないというのは判るんですよ。

それだけに、脚本がクソだったのが忌々しい・・・
少なくとも「マッハ」程度の小さくまとまったショボイネタの方が、こういうアジア映画には似合ってると思う。

話が大きくなってもウケるのは、「ジャッキー・チェン」クラスまで役者本人にカリスマがなければいけないのですヨ!








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2005年12月08日(木) ヘイフラワーとキルトシュー

監督:カイサ・ラスティモ
出演:カトリーナ・タヴィ
    ティルダ・キアンレト
    アンティ・ヴィルマヴィルタ、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
緑深い可愛いおうちに住むヘイフラワーとキルトシューは7歳と5歳の仲良し姉妹。ジャガイモ研究に夢中のパパと家事が全く出来ずに外で働く事を望んでいるママの代わりに、ワガママなキルトシューの面倒の一切合財を任されて来た優等生のヘイフラワー。常に妹に譲って妹のワガママを聞いて来た彼女は、ある事件をきっかけに遂に爆発。家族を見限ってストライキに入ってしまう。


【感想】
2002年フィンランド製作の作品。本国では公開されるや、人口500万人の国で35万人の観客動員数という驚異的な大ヒットを飛ばしたという「ほのぼのコミカルホームドラマ」
キャッチコピーが婦女子のハートをくすぐります。「ムーミンの国、フィンランドから届いたとびきりカワイイ姉妹の物語」

このキャッチコピーは実に正しい。
とにかくヘイフラワーとキルトシューの姉妹が甲乙付け難く、眩暈がするほど可愛らしい!
腐女子のぴよですら眩暈を起こすくらいですから、自他共に認める幼女フェチのおっさんが見たら、スクリーンに向かって犯罪行為に走るのではないかと心配になってしまう程の愛らしさです。

話自体はどーという事もないちょっぴりコミカルなホームドラマ仕立てなんですが、ハリウッドではこういうスタイルのホームドラマは絶対に作られないであろう、独特のファンタジー感とほのぼの感がある映像と展開です。
要するに全く洗練されていないんですわね。でも洗練されていない事が逆に癒し度を高めるという不思議な作品。

ですが、冷静に考えるとこの映画の題材は、日本の家庭にも充分通用する興味深いネタです。
ダメ親に加えてワガママ放題の妹がいると、どうしても姉はしっかりせざるを得なくなる。本当は自分だってもっと歳相応に子供らしい事をしたくても、家庭環境がそれを許してくれない訳ですわ。
ずっと抑圧されて優等生を演じて来た姉は、ある日遂に爆発する。「マジメなヤツ程キレると怖い」というセオリーは、やはり世界共通なんでしょうなぁ(苦笑)

ヘイフラワーはある日突然キレた訳ではなく、その前段階で親に危険信号を発信している訳ですわ。
でも「この子はちゃんと判ってくれるいい子だから」と、親はその信号を受け取りつつも無視してしまう。本当は彼女の危険信号に応えようと思えば出来たハズなのに、自分の事にいっぱいいっぱいの親は敢えてその信号を無視して「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」という一言で一刀両断してしまう。

子育てしている親のみなさん・・・身に覚えはありませんかぁ?(^-^;

ぶっちゃけ「パン生地セラピー」なんて必要なかったんですよ。(笑)
映画の最後の方で、実にサラリと両親はヘイフラワーに「ズルした妹ばっかりエコ贔屓したのが悪かったのよネ」みたいに語っているんですから。それを認めてくれなかった事が原因だと親自身も判ってるなら、最初からきちんとヘイフラワーの言葉に耳を傾けてやれよ!と。

まあ・・・親も初めて反抗した娘に、どう接して謝ればいいのかきっかけが掴めなかったのかもしれません。そういう意味ではこの「パン生地セラピー」は、ヘイフラワーの為と言うよりも、親が子供の目線に立って接するチャンスを与えてくれたという事になったんだろうと思う。

実に奥深いテーマの作品なんですが、そんな重たい親子関係の話を実に愉快にほのぼのとした雰囲気で見せてくれる。
色使いがまた秀逸でしたねぇ。誰が見てもウキウキするようなPOPでCUTEな小道具とセットです。
フィンランドの家庭ってこんなに可愛い雑貨に溢れてるんですか?一度行ってみたくなりますよ♪









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2005年12月07日(水) ヴェニスの商人

監督:マイケル・ラドフォード
監督:アル・パチーノ
    ジェレミー・アイアンズ
    ジョセフ・ファインズ、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
16世紀のヴェニス。ユダヤ人は迫害されて土地を持てなかったので、代わりに金貸し業を営みキリスト教徒から蔑まされていた。バッサーニオは莫大な遺産を相続した美女ポーシャに求婚する為に、親友のアントーニオに借金を申込む。アントーニオは全財産を船で輸送中で金が貸せないので、代わりに自分がバッサーニオの保証人となって、ユダヤ人シャイロックから金を借りようとするのだが、シャイロックは利子を取らない代わりに3ヶ月以内に返済出来なければ、アントーニオの体の肉を1ポンド頂くという条件を出して来たのだ。


【感想】
シェイクスピアの名作戯曲「ヴェニスの商人」を完全映画化。
何故2005年の今こんな古典名作を映画化するんだろう?と、いささか不思議ではありますが、アル・パチーノが出演しているという事なので「一応押さえておくべきですかー?」と思って鑑賞。
「ヴェニスの商人」って・・・子供の頃に絵本で読んだ事があったなぁ〜くらいの記憶なんですが(苦笑)

大筋は覚えてるつもりだったけど・・・戯曲のヴェニスの商人の内容というのは、この映画と全く同じなのでしょうか?
細かいディティールなんて全く覚えてなかったのですが、この映画を見ると随分当時とは印象の違う話になっていました。

子供の頃の印象では「ヴェニスの商人=悪徳イジワル金貸し商人」だったのですが、本作を見るとユダヤ人商人シャイロックに誰もが同情を禁じ得ない背景と事情がバリバリに横たわっています。
むしろ、常日頃シャイロックを散々迫害し続けていたクセに、テメーの都合のいい時だけ当たり前みたいな顔して金を借りに来るアントーニオの面の皮の厚さにヘドが出そうになりましたけど(苦笑)

もっと言えば、そもそも放蕩の限りを尽くして借金まみれになった挙句、美人で多額の遺産を相続したというネーチャンの存在を知って「コレで俺の借金チャラね〜ん♪」と求婚を目論み、更に求婚するのにカッコ付ける為にアントーニオ(←親友って言ってるけどさー、ホントはセフレだったんちゃうん?笑)に泣きついて自分の保証人になってもらって借金するというバッサーニオの心の卑しさと言ったら!
ポーシャ!お前もちょっと優男が来たからってポーッとなってる場合ぢゃねーんだよっ!!(^-^;

映像は激しくステキです♪ ←いきなり話題を変えてみる(笑)
衣装とか運河とか装飾品・調度品のステキな事と言ったら!筆舌に尽くし難いってのは、こーいう事を言うのネ
それに、期待通りにアル・パチーノの演技は素晴らしかったワ♪彼って本当に変幻自在よね。
余りに変幻自在だから、最初にスクリーンに登場した時に一瞬彼だと判らなかった。声出してくれたから判ったけどサ

・・・何かね、結局どっちが「いいもん」だったの?って感じでして。
時代的に考えると、キリスト教徒側圧勝!じゃなくちゃいけないんだと思うんだけど、少なくとも本作に限って言えばユダヤ人側の事情をとても丁寧に見せてくれて・・・むしろ、これだけ迫害に遭って来たユダヤ人達がようやく復讐出来るチャンス!という描き方になっていたように思えて。

結果的に、子供の頃から長い間自分の中で思っていた「ヴェニスの商人」とは、まるで違う印象を受けるという・・・ある意味新鮮なアプローチの作品だったなぁ、という感想です。
裁判後の指輪のエピソードがかなり冗長な感じがしたのが残念でしたわ。このシーンをバッサリ切ってくれれば、もっとヴェニスの商人の悲劇が観客にしんみりと伝わるんじゃないかと思ったんですがネ。

あー・・・だから元々はやっぱり「キリスト教徒万歳!」な話なんですかねぇ〜(^-^;








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2005年12月06日(火) ザスーラ

監督:ジョン・ファブロー
出演:ジョナ・ボボ
    ジョシュ・ハッチャーソン
    ティム・ロビンス、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
顔を合わせれば喧嘩ばかりの兄ウォルター、弟ダニーの兄弟。留守番中にまたしても喧嘩になって、ウォルターに地下室に閉じ込められてしまったダニーは、「ザスーラ」と書かれたボードゲームを見つけた。兄に一緒にゲームをしようと誘うのだが相手にされず、ロクに説明書も読まずにゲームを始めたダニー。ところがこの「ザスーラ」というゲームは、引いたカードに書かれた事が現実に起こるという、世にも恐ろしいゲームだったのだ。


【感想】
1995年製作(日本公開96年)のパニック・アドベンチャー「ジュマンジ」の続編。
続編という言い方はちょっと違うかも?ジュマンジの原作者クリス・ヴァン・ゴールズバーグ氏が、ジュマンジと同じような設定で書いた第二弾と言った方がいいのかもしれません。ある意味「リメイク」に近いネ。

「ジュマンジ」未見で、しかも本作についてなぁ〜んにも知識を入れずに見たぴよです。
正直言うと「何だか印象の薄いタイトルだなぁ。見た端から忘れそうだヨ」なんて思いながら鑑賞したんですがね、コレが意外な事にかなり面白かったですヨ!
「めっけもんB級お子様映画(←めっけもんなのにB級でお子様向けかよ。苦笑)」って感じです。

話は「ジュマンジ」と全く同じ・・・ボードゲームを進めて行く上で、止まったコマの指令が実際に起こる。それを何とかクリアしながらゲームを進めなければいけない。元に(現実に)戻るにはゲームをクリアするしかない、という流れです。

まあ、確かに・・・と言うか、間違いなくバリバリに「お子様向け映画」です。
お子向け映画なんですが、大人が見ても充分面白いし絵作りもかなりいい♪
脚本も秀逸で、クソガキ兄弟がゲームを進めて行く上で出会うキャラクターとのエピソードなんて、お子だけに見せるには勿体無いくらい良く出来た展開でしたね。
結構笑わせてくれるシーンも多いし、ハラハラドキドキするシーンもある。
伏線の張り方も見事でしたし、最後の最後までキレイにネタをまとめ上げてくれて気持ちがいいです。

確かにツッコミどころは満載です。
でも、この映画が「お子向けアドベンチャームービー」だと映画冒頭で理解した御仁なら、よもや
「どうして宇宙空間にいるのにフツーに息出来るんだよ!」
「空気がないんだから炎が出る訳ねーだろ」
「ってか、時間軸とかどーなってる訳?ちょっと説明不足なんちゃうん?」
・・・等という無粋な事は言わないでしょう。むしろこの作品にツッコミ入れたら負け組ですよ(笑)

お軽ぅ〜い気持ちで楽しむアドベンチャームービーとしては、なかなか良く出来てると思います。
惜しむらくは、どーにもこーにも記憶に残りにくいインパクトの薄いタイトルだという事。
それからティム・ロビンス以外にメジャーな役者が出演していないので、なかなかマスコミに取り上げてもらえない→マスコミ露出度が低いと観客動員数が見込めない→あっちゅー間に公開終了の憂き目という、悲しい末路を辿りそうな予感を多分に秘めているという事でしょうか(苦笑)

少なくとも、昨日見た「チキン・リトル」なんかより、よっぽど面白い映画なんだけどなぁ〜(^-^;







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2005年12月05日(月) チキン・リトル(日本語吹替版)

監督:マーク・ディンダル
声の出演:山本圭子(チキン・リトル)
      中村雅俊(バック・クラック:父親)
      小島幸子(アビー)、他
オススメ度:☆☆


【あらすじ】
小さな体が悩みのチキン・リトルは、ある日「空が落ちてきた!」と大騒ぎして町中の笑い者になってしまう。何をやってもツイていないチキン・リトルだが、一番悲しいのは尊敬する父親バック・クラックがチキン・リトルの可能性を信じてくれず、ロクに話も聞いてくれない事だった。汚名返上に励むチキン・リトルの元に、ある日謎のパネルが墜落して来た。更に親友のフィッシュが宇宙船に連れ去られてしまったのだ!!


【感想】
ディズニーの新作CGアニメーション。何でも本国では「ライオンキングに次ぐ大ヒット」なんだそーだ。
でも絶対に間違えてはいけない事がありますヨ。コレは「ディズニーが製作したCGアニメーション」であって「ピクサースタジオが製作したアニメーション」ではない、という事です。
ニモが好きぃー♪とかモンスターズ・インク大好きー♪という方は、来年公開予定の「カーズ」を楽しみにしましょう(笑)

さて、そんな訳で
「ピクサー製作のアニメーションは最高!」と思いつつ「ディズニーアニメはクソ」と思っているぴよです。
もう結果は見えたような書き出しをする自分の語彙のなさに、悲しくなる今日この頃・・・(^-^;

簡単に言えば「努力すれば、必ずいつかは報われる」「信じて頑張れば、必ず成功する」という話です。
間違っても「人間には能力の限界がある」「正直者ほどバカを見る」という事を知っている大人が見て、感動したり啓蒙されたり勇気をもらったりする事はありません(苦笑)
ぴよがどんなに努力しても山田優ちゃんにはなれませんし、どんなに筋トレしてもイチローにはなれません。

チキン・リトルのキャラクターは確かに子供向けで愛らしいです。
でも、このキャラは一体何歳の設定なんでしょうか?見た目小学校低学年って感じですが、やってる事は妙に色気づいていて中高校生が好きそーな少女漫画さながらの口説きっぷりも披露してくれます(笑)
しかも口説く相手は教師も一目置くようなドブス・・・まあ世の中の容姿に恵まれない婦女子に、何か福音をもたらしたいんだろうと思えば(コラ)充分許容範囲なんでしょうなぁ(溜息)

根本的に内容はとてもいいのですが、とてもじゃないけどヒネた大人が見て楽しめる作品ではありません。
「お子様連れで見に来た大人にも何か楽しんで頂かなければ!」と必死なようで、映画中に一生懸命既存の有名な作品のパロディを挿入していますが(ex.レイダース、宇宙戦争、プリティ・プリンセス等々)、パロディを探す為だけに1,800円出す勇気がアナタにあるだろうか?(^-^;

ですが、子供(よりもむしろその親)には是非見て頂きたい作品ではありますね。
特に「パパもママも、ボク(私)の話をちっとも聞いてくれない。信じてくれない。認めてくれない!」と、日々悲しい思いをして不登校を決め込んでいるよーな全国の親に恵まれないお子様諸君!
是非、両親を説得して本作を一緒に見に行きましょう。

この作品を親と一緒に見た後に飯でも食いに行って、そこでキミの思いを両親にぶちまけるのだ!
それでもキミの言葉に耳を傾けない両親だったら、児童相談所に駆け込みなさいっ!←いきなり過激発言
大人向けの作品ではないけれど、子を持つ親には何かしら刺激を受けるモノはあるだろうと思いますヨ。








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2005年12月02日(金) エンパイア・オブ・ザ・ウルフ

監督:クリス・ナオン
出演:ジャン・レノ
    アーリー・ジョヴァー
    ジョスラン・キヴラン、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
パリのトルコ人街で猟奇殺人の3人目の犠牲者が発見された。被害者は全て不法滞在のトルコ移民の若い女性で、顔が判別不可能なほど切り刻まれていた。事件を担当する若手熱血刑事ポールは、トルコ人街の裏社会に精通するものの汚職の噂が絶えないシフェール刑事と組んで捜査を進める。一方、高級官僚の妻アンナは記憶障害で悩んでいた。夫との記憶がなくなって動揺するアンナは、ある日恐ろしい事実に直面する事になる。


【感想】
「クリムゾン・リバー」の原作者ジャン=クリストフ・グランジェ氏の小説を、またもやジャン・レノ主演で映画化。
本作も「クリムゾン〜」同様、ベテラン刑事ジャン・レノと若手“可愛い”熱血刑事のコンビで捜査するバディ・ムービー仕立てになっていますが、本作のジャン・レノは善玉なのか悪玉なのかちょっと判別の付かない面白い役ドコロ。

映画は「トルコ人街猟奇殺人事件」と「高級官僚の美人妻記憶障害事件」という2つのネタを交互に同時進行で見せて、お約束通りその2つのネタが絡んで1つにまとまったトコロで話がクライマックスに突入するというサスペンスな作り。

この2つのネタというのが、どちらも甲乙付け難いくらいよく練られた設定でしてね、1つのネタだけで1本充分サスペンス映画として作れちゃうくらいのボリュームを持っています。
途中まで何がどー絡んでくるのかさっぱり見当も付かなかったんですが、美人妻の記憶障害ネタが進んで来たトコロ辺りで一気にネタがヒートアップして、「おぉ!そー来ましたか!!」という驚きの展開を見せてくれるトコロなんざぁ〜サスペンス好きのぴよには嬉しかったですねぇ♪

と、手放しで誉めちぎりたいんですが、どーもしっくり来ません。←あ。今日も吠え出したネ?(^-^;

とにかく説明不足ですよ。
公式サイトにも記載されているのでネタバレではないと思うので書きますが、本作はトルコの政治秘密結社「灰色の狼」をネタとして扱っているんですが・・・日本人でこの「灰色の狼」の存在、それから彼らのやっている事について興味があるorご存知の方というのは一体どれくらいいるんでしょうか?

ご当地フランスでは(←トルコ人不法移民問題は随分前から取り沙汰されてるしネ)誰もが知っていて興味のあるネタなんだろうと思うのですが、背景の判らない日本人が見るには余りに説明不足過ぎて・・・かなりの見せ場があるのですが、物凄くあっけない印象になってしまったというのはいかがなモノだろうか。

2つのネタのどちらもボリュームのあるネタだったが為に、満腹感よりもお腹詰め込み過ぎで胃もたれしたって感じ。
どちらか1つだけのネタをもっと掘り下げて1本の映画にするとか、はたまた同じ話に収束していく違うアプローチからの2本の映画を同時進行で製作して「2本同時公開!」なんてネタにしたら逆に面白かったかもしれない。
とにかくこの2つのネタを詰め込んで1本の作品にするには、ちょっとボリュームがあり過ぎた。

もっと面白くなっても良さそうな内容なのに、胃もたれして消化不良起こして、そして下痢。←コラ
そんな尻つぼみ感のある「スッキリしない」印象になってしまいました。残念っ!






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