ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2004年12月30日(木) バットマン・フォーエヴァー

監督:ジョエル・シューマカー
出演:ヴァル・キルマー
    ジム・キャリー
    ニコール・キッドマン、他
オススメ度:☆☆☆−


【あらすじ】
硫酸を被った事で人格が変貌してしまった「トゥー・フェイス」は、銀行を襲ったがバットマンにその計画を阻まれた。バットマンの素顔は大企業の社長ブルース・ウェイン。彼の会社に勤める研究員ニグマは、マインド・コントロールが出来る装置を開発したとウェインに嬉々として報告するものの、まるで相手にされなかった事で逆上。トゥー・フェイスと手を組んで、自分の開発した装置を使ってゴッサムシティを恐慌に陥れようとするのだが・・・


【感想】
バットマンシリーズの第三弾。製作は1995年です。
前2作だけでもよかったんだけど、本作はぴよ大好き♪ニコール・キッドマンが出演してるし、ジム・キャリーの出世作とも呼ばれているのでついでだから見ておこうと思って鑑賞。
監督はティム・バートンからバトンタッチしたジョエル・シューマカー。バートンは製作に回ってます。ついでに言うと主人公のバットマン役も前2作のマイケル・キートンからヴァル・キルマーに変更されてます。

という訳で、本作からかなりあちこちリニューアルしてましてね。
例えばバットマンの衣装&小道具やバットマンカーも前より派手になってるし、ゴッサムシティの様子も前2作から一変してものすご〜く垢抜けて明るくなってる。ブルース・ウェインは謎の富豪じゃなくて会社社長に就任してるしネ・・・

より一般大衆向けになったと言えば聞こえがいいですが、そもそもこのシリーズを絶賛する人って「バートン節」がツボにハマった人だけだと思うんですよ。バートンの作るダークな世界観と絵ヅラが気に入ってるのよネ。
話なんてミエミエで主張もなけりゃ啓蒙もないんだからサ、何も一般大衆向けにする必要ないんじゃないの?と思う前2作からのバットマンシリーズ・ファンは多いと思うんですよ。勿論ぴよもそんな1人さ(^-^;

まず上記の「出演者リスト」に本来なら2番目にクレジットされなければいけないハズの「今回の悪役トゥー・フェイス」を演じたトミー・リー・ジョーンズですが、全く存在感がありません。
本作は前作の「リターンズ」同様にダブル悪役なんですが、ジム・キャリーが余りに存在感が強過ぎて、オイシイ所は全部ジムが持ってっちゃってましたね。これは脚本にも大いに問題があるとぴよは思うんですが。

トゥー・フェイスはその名の通り、顔半分に硫酸がかかった事で半分真っ当・半分アホという多重人格を持ったキャラ設定になってるハズなんですが、どうしてそんな事になったのか、どうしてバットマンを目の仇にするのかという説明が余りに端折り過ぎて観客にアピールされてないんすわ。
この部分がアピールし切れてないから、ニコール演じる多重人格の権威「Dr.チェイス」登場の必要性を感じない。

更に言えば、今作からバットマンの相棒「ロビン」が登場するんだけど、かなりの熱意と軽い身のこなしを主張して相棒の座を手に入れたにも関わらず、いざ出動してみるとあっちゅー間に敵に捕らえられてただのお荷物になってんだな。
この作品の後、1997年に「バットマン&ロビン」が製作されてるのを考えると、今作はひとまずロビン登場のあらましだけを見せておいて「次回作ではロビンも頑張っちゃうから応援してネ♪」というだけの事だったのかもしんないけどさ、これではあんまりじゃないかなぁ〜?(^-^;

似たよーなパターンの「アホな攻撃→バットマンが撃退」が延々と小刻みに繋げてあるだけでダレるし、確かに爆発系や特撮は前作よりも迫力は出てたしニコールは猛烈に可愛くてうっとり☆だったんだけど・・・
「もうバットマンシリーズはこれでいいや」って思える程度の小品になっちゃってて残念だわ。

次回作「バットマン・ビギニング」はクリストファー・ノーラン氏が監督を務めるそーですが、果たしてどーなる!?







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2004年12月29日(水) 運動靴と赤い金魚

監督:マジッド・マシディ
出演:ミル・ファロク・ハシェミアン
    バハレ・セッデキ
    アミル・ナージ、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
アリは修理してもらった妹ザーラのたった一つの靴を、おつかいの途中で失くしてしまった。家は貧しくてとても新しい靴を買ってもらえそうにない。一計を案じ、アリの運動靴をザーラと交互で履いて学校に行く事にしたのだが、午後から授業のあるアリはザーラが学校から戻って来るのを待っているとどうしても遅刻してしまうのだ。そんなある日、子供マラソン大会の3等商品が運動靴だと知ったアリが、ザーラの為に3等目指して出場する事になったのだが・・・


【感想】
1997年イランの作品。日本公開は1999年辺り?第71回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされています。
イランの映画なんてたぶん「少女の髪どめ(2003.6.24)」くらいしか見た事ないよなぁ〜?と思って調べたら、なんと同じ監督さんの作品でした(苦笑) ちなみに「少女の髪どめ」は2001年の作品です。

アリとザーラはイランの貧民街に住んでる仲良し兄妹。
イスラム圏の国は貧富の差が特に激しいと聞いてますが、日本では考えられないよーな超ド級の貧乏っぷりです。
父ちゃん一応仕事は持ってるものの、家賃は5ヶ月滞納しっぱなし。洗濯屋モドキの内職?をしてる母ちゃんはぎっくり腰が悪化して寝たきり一歩手前状態。
家は「1LDK」と言えば聞こえがいいけど、ガランとした部屋が1つあるだけで、そこで煮炊きしてくつろいで勉強して寝るみたいな・・・こりゃーちょっと気前のいい牢屋ですか?みたいな作り(^-^;

イスラムの学校は当然だけど小学校から男女別で、しかもこれは偶然なのか?午前中が妹ザーラの学校、午後からは兄のアリの学校の授業があるという「半日授業体制」になってる。
これが功を奏して「午前中はザーラが靴を履き、通学路の途中でアリに靴を渡して午後はアリが靴を履く」という荒業がこなせる訳ですわ。

この映画は決して「貧乏ってヤだよねー」という話じゃないですよ。
作品の根底を流れているのは「他人やお互いを思い遣る、慈しみと優しい心」という、実に気持ちのいいものです。

そもそも靴を失くした段階で親に話せば、こっぴどく叱られはするだろーけど靴は買ってもらえたと思うんだよね。
でもこの兄妹は、自分の家の台所事情がよく判ってるからそれを親に言い出せない。そればかりか、途中でザーラの靴を同じ学校の子が履いてるのを見かけて「返してもらおう!」と喜び勇んでその子の家に行ってみたものの、その子の家は父ちゃんが盲目で自分達と似たりよったりの貧乏度だと判ると、返してくれとは言い出せなくてすごすごと戻って来る。

子供だけじゃなくて、この映画に出てくる大人達も善意に溢れている。
自分ちの砂糖すらないのに、教会から預かった角砂糖の塊を砕きながらも「これは預かり物だから使っちゃダメだ」と我慢する父ちゃん。ちょこっとくらい拝借しても罰は当たらないと思うんだけどナ。
アリの運動靴がブカブカで、うっかり脱げて側溝に流されてしまって泣いているザーラに、見ず知らずのおっさんは優しく声をかけてザーラの窮状を聞き届けると彼女の代わりに靴を取ってくれる。それが当たり前のように。

なんでもないエピソードを繋げているんだけど、どれもこれも静かに心に染みる「優しさ」を持ってる。

更にオイシイ事に子役の2人が猛烈に可愛いんだよね。
兄ちゃんのアリも妹のザーラも、実に切なそうな顔でこれまたよく泣くんだけどサ、この2人が大きな目をパッチリ開けてポロポロと涙流すと思わず「おばちゃんが好きな物買ってあげるから何でも言ってごらん?」←だからお前誰だよ(笑)
って言いたくなっちゃうよーな愛らしさなのよ!

オチは見えてても(父ちゃんの買い物シーンはちと判り難いね。あのシーンは一番最後の方が良かったのに)、それでも誰もが優しくていい気持ちになれて、そして愛らしい子供に思わず目を細める。
子供を使った作品ってやたらと泣かせが多くて、正直言ってぴよはちょっと苦手な部類なんだけどさ・・・

この作品はオススメです!見終わった後とっても気分が良くなりますヨ♪









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2004年12月25日(土) 世界の中心で、愛を叫ぶ

監督:行定勲
出演:大沢たかお
    柴咲コウ
    長澤まさみ、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
朔太郎は、「心配しないで」という書置きを残して失踪した婚約者・律子が2人の故郷四国にいる事を知り、後を追った。久し振りに訪れた実家で朔太郎は古いカセットテープを手にする。それは10数年前の高校時代、不治の病で喪った初恋の人・アキとの切なく淡い愛の記録だった。


【感想】
今更感想UPするのもためらわれる程大ヒットした「セカチュウ」
見てなかったんすよ、えぇ。友達がDVD買ったから横取りしてよーやく鑑賞しましたワ(^-^;
ちなみに原作本もだいぶ前に借りてるんだけど、未だに読んでなかったりして。どーもこーいう手合い苦手なんだな。

予告編見た段階でちょっとウルッと来てたので、きっと本編見たらティッシュ1箱分くらいは涙出ちゃうんだろーなーと思ってたんすけど、意外や意外・・・ぴよは余り乗れませんでした。つーかはっきり言って全く泣けなかった。
これはきっと、世間で余りに「泣ける!泣ける!」という情報が飛び交いまくったせいで、自分の中で猛烈な愛と感動の物語を想像し過ぎたんじゃなかろーかと思います。

そもそも話が出来過ぎなんだよね。
失踪した律子を探そうとしていた朔太郎が、たまたまTVの台風情報ニュースを見てたらアナウンサーのバックに律子の姿が映るなんて、そんなの宝くじ1等当たるよりも確立低いだろ!とツッコミ入れちゃいましたけど。
そんなご都合主義な展開から始まるので、その後も出来過ぎなご都合主義バリバリで話は進む。
この映画全体(オチまで含んで)のご都合主義に、ツッコミ入れずにいられた人だけに感動する権利を与えられた作品なんだろーとな・・・と、醒めた目で見てましたが(薄涙)

ほとんどの方が大絶賛されていたであろう、長澤まさみちゃんの演技。
これは素晴らしかった!彼女は元々ぴよのお気に入り若手女優さんなんだけど、彼女の女優魂をとことん見せ付けられたという点においてはぴよも感動しまくりましたね。
まさみちゃんが「こんなんなっちゃった。てへ♪」と恥ずかしそうに丸めた頭をさするシーンなんて・・・思わず「そこまでしなくてもええやんか!『一つ屋根の下』でのりぴーがバンダナ巻いて誤魔化した程度で、みんな許してくれるんやで!?」と、親戚のおばちゃんになったかのよーなノリでまさみちゃんに語りかけていたオレ←お前誰だよ(笑)

映像もキレイだったな。特に「親に内緒の無人島一泊旅行」のシーンなんてすげーキレイ♪
この作品、意図的なんだか?(たぶんそーだろう)現在のシーンよりも過去のアキと朔太郎のシーンの方が、断然色鮮やかで美しいトーンの画像作りがされてます。
とことん80年代のノスタルジックを呼び起こす小道具や音楽、今更「純愛」なんてなーと思ってるヨゴレなぴよ達の心を、まるで浄化してくれるかのような瑞々しく若い2人の恋愛。
誰もがこの若い2人にエールを送り、誰もがこの若い2人の幼い愛を賛美する・・・

って、ところで現在の朔太郎と律子はそれでも結婚するんすか?(^-^;
どうも「朔太郎と律子」の心の繋がりの深さを感じさせてくれません。アキへの愛に今新たに涙し、そしてアキとの約束を果たす為に「世界の中心」へ赴く朔太郎・・・律子ってアナタにとって何なんだ?(^-^;
終始「律子」というキャラクターがぴよには浮いて見えて仕方なかったんすけどネ、見終わってからこのDVDを貸してくれた友人から「原作には律子というキャラは出て来ないんだヨ」という話を聞いて納得!

単に、ぴよが柴咲コウの事が嫌いだから鼻に付くだけかと思っちゃった(をい)






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2004年12月23日(木) マイ・ボディガード

監督:トニー・スコット
出演:デンゼル・ワシントン
    ダコタ・ファニング
    クリストファー・ウォーケン、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
対テロ部隊で暗殺工作に明け暮れ、すっかり心を蝕まれて酒浸りの日々を送るクリーシーは、かつて同じ部隊で戦った朋友レイバーンを訪ねてメキシコシティにやって来た。クリーシーの行く末を心配するレイバーンから紹介された仕事は、裕福な家庭の一人娘ピタのボディガードだった。純粋なピタによって次第に笑顔を取り戻し始めたクリーシーだったが、幸せな日々はピタが誘拐された事によって一転、クリーシーは負傷した上に誘拐事件は最悪の結末を迎えるのだった。


【感想】
A.J.クィネル氏のベストセラー小説「燃える男」の映画化。
原題は「Man on Fire」なので小説タイトルと同じみたいですが、何故か邦題は「マイ・ボディガード」・・・コレはどうにもいただけませんな。更に言えば予告編の作りもキャッチコピーもダメダメでしょう。
「レオンから10年」って、レオンを引き合いに出すとレオンファンの皆さんババ怒りしちゃうぞー!ってな(笑)

さて、映画の内容ですが。
前半はピタとクリーシーの心の交流を描き、すっかり人を愛する事や笑う事を忘れたクリーシーがピタによって新たな命を得る部分を丁寧に見せる。んで後半は自分に新しい命を与えてくれたピタを奪われた事によってクリーシーが大暴れする復讐劇、という感じでしょうか。

デンゼルもダコタちゃんも演技はピカ1です。申し分ないでしょう。
申し分があるとすれば脚本としつこいエフェクト効果。コレに尽きます(笑)

映画前半の心の交流シーン、丁寧に描いていると言えばそうなんでしょうけど、そもそも最初にクリーシーがピタに興味を抱く部分が余りに唐突過ぎて「へ!?」という感じしかしません。
それでも救いはデンゼルとダコタちゃんの演技。デンゼルは自然に笑みがこぼれている自分に戸惑い、そして戸惑いながらもそれが嬉しい変化だという事を実感していく様子を実にうまく演じています。
ダコタちゃんは相変わらず表情がウマイんだよねー。自分のどういう表情が観客の心を掴むかよーく判ってらっしゃる。
ウマ過ぎです。ウマ過ぎて鼻に付くくらいです(をい)

クリーシーの友人役でウォーケン使ってるんだけど、彼の使い方はもうちょっとヒネって欲しかったな。クセのある演技と胡散臭い役作りが魅力のウォーケン様なのに、すっかり毒抜いちゃってただのイイヒトさせちゃってるんだもんなぁ。
せめてクライマックスにすんげー派手な銃撃戦シーン作ってサ、ひょっこりウォーケンが加勢に現れて「やっぱオレも手伝っちゃおうかなー♪なんつってナ♪」くらいやってくれれば笑えたのにぃ(こらこら)

映画の前半から頻繁に多用されている「フラッシュバックのよーに画面をパッパとツギハギするエフェクト効果」も、ただ目を疲れさせて画面酔いさせるだけにしか役立っていませんし(をい)、かなり陰湿なやり方の復讐劇もオチが見えているので説得力に欠いていますし、2時間26分という上映時間を飽きさせないよーに工夫して作られているとは思うものの、やっぱり長過ぎると言わざるを得ません。

ただ、「目には目を」というアメリカさん的復讐劇の結末が必ずしもハッピーエンドと言えない作りだったという部分は評価したいですよね。コレでやりたい放題のクリーシーが笑顔で大団円だったら「ハリウッドってコレだからやだよー」という感想になっちゃったと思いますし。

・・・このラストだから逆に「最後まで暗くて救いがない感じ。胸糞悪ぅ〜」という感もある(笑)
微妙だよなぁ〜!どーすりゃ感動していい気分になれるんでしょ?

そもそも、このネタぢゃーどうヒネってもいい気分にはならないか?(爆)







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2004年12月22日(水) ドット・ジ・アイ

監督:マシュー・パークヒル
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル
    ナタリア・ヴェルベケ
    ジェームズ・ダーシー、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
辛い過去を背負ってスペインからロンドンに移住して来たカルメンは、裕福で心優しいバーナビーからプロポーズを受けて幸せの絶頂。独身最後のパーティーの席、フランスの「ヘン・ナイト」の儀式をレストランの店主に提案され、店で1番セクシーな男性客キットと口づけをした事でカルメンの心は大きく揺らぎ始める。キットにどんどん惹かれていく自分がいるものの、バーナビーとの結婚を決意したカルメンだったが・・・


【感想】
「天国の口、終わりの楽園。」や最近では「モーターサイクル・ダイヤリーズ」に出演し、その愛らしいつぶらな瞳でぴよのハートを鷲掴みにしてくれたガエル・ガルシア・ベルナル君登場の最新作。でも東京では「モーターサイクル〜」よりもこちらの作品の方が先に公開になってるみたい?名古屋では公開順序が逆になってますね。製作年はどちらも2003年。

おキレイなのはガエル君だけじゃなくて、カルメン役のナタリア・ヴェルベケ嬢も表情豊かで目ヂカラのある美しい女優さんですし(ぴよは彼女の事を全く知りませんでしたが)、優しい婚約者バーナビー役のジェームズ・ダーシー君も新進気鋭の美青年俳優さん♪(マスター・アンド・コマンダーに出てます。忘れちゃってたけど)
絵ヅラ見てるだけでも美しいものずくしで楽しい作品ですわ。

話は三角関係の恋愛ドロドロメロメロ劇・・・と思ってたら(相変わらずロクに下調べしないで映画見るヤツ)、ドびっくりするよーな展開のいわゆる「どんでんオチサスペンス」ってヤツでした。
映画を見始めた段階からずーっと「誰かの視線」で手持ちビデオカメラの映像が差し挟まれてて、「これは何かあるな」とは思ってたんだけど、最初のどんでんオチが判った段階で「なーるーほーどーねー!これはなかなかトリッキーに作られてて面白いぢゃん♪」と、サスペンス好きなぴよはウハウハだったんですけどネ、

何か消化不良・・・と言うか、キャラクターの肉付けとドラマ性が今一つ薄い感じがするんですよ。

バーナビーと結婚するのは、彼が資産家だからではなく彼の人柄に惹かれたからだ!と言い張るカルメンですが、誰がどーみてもバーナビーの資産目当てにしか見えませんし(エッチしてる時のあのやる気のない目は何なんだ?笑)、バーナビーのキャラクターの描き方が薄くて観客がバーナビーにイマイチ同情し切れない為に、どんでん返しオチが判った時点で「コイツにはしてやられたゼ!」というスッキリ感がないのが痛い。

更に文句垂れると、カルメンは偏執的で暴力的な男から逃れる為にマドリッドからロンドンへやって来たという設定で、映画冒頭から差し挟まれる手持ちビデオカメラの視線は「マドリッドからカルメンを追ってきた男」だと観客に誤解させるように仕向けてありますが、せっかく面白くなりそーな「マドリッドの元彼ネタ」がまるで生かされていません。
「謎の視線に怯えるカルメン」というオイシイネタがありながら、それが単なる「どんでんオチの伏線その1」にしか利用されていないので、ほとんどの観客が心待ちにしているであろう「いつマドリッドの男が出て来て大暴れしてくれるのかにゃ♪」という期待を、実にバッサリと切り捨てちゃってます(^-^;

まー・・あんまりネタを広げちゃっても収拾付かなくなっちゃうから、って事なんでしょうけど、だったらもう少し設定をシンプルにしてエピソードを減らして、バーナビーのキャラ作りに力を入れて見せてくれてもよかったよーな気がしますし、三角関係のそれぞれのキャラの心の動きだけに焦点を絞った方がどんでんオチがもっと生きたような気はしますだ。

と、散々文句垂れてますけど、見てる時はすんごく楽しかったっす♪(←どっちなんだヨ。苦笑)
少々トリッキーに作り過ぎた為にドラマ性に乏しくなってしまった、という欠点はあるものの、どんでん返しネタが好きな人だったら充分楽しめるサスペンスだとは思います。ガエル君、めっちゃくちゃ可愛いし♪







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2004年12月21日(火) Mr.インクレディブル

監督:ブラッド・バード
声の出演:クレイグ・T.ネルソン(Mr.インクレディブル)
      ホリー・ハンター(インクレディブル夫人)
      サミュエル・L.ジャクソン(フロゾン)、他
オススメ度:☆☆☆☆+


【あらすじ】
かつてスーパーヒーロー達は数々の世界の危機を救い続けて来た。ところが有り余るパワーが時として一般市民に多大な被害を及ぼすと訴えられて敗訴、彼らはヒーローとしての活動を禁じられて一般市民としての生活を余儀なくされた。それから15年後、スーパーヒーローだったMr.インクレディブルは保険会社のしがない社員に、スーパーガールだった妻は今や3人の子供の育児に負われるママに、そしてスーパーパワーを禁じられた子供達はストレスと戦う日々を送っていた。そんな折、かつてのスーパーヒーロー達が次々失踪する事件が発生し・・・


【感想】
今頃になってようやく鑑賞!のピクサースタジオ待望の新作。
監督はかつて14歳にしてディズニースタジオに迎えられたという伝説のアニメーター、ブラッド・バード氏。
氏はその昔「アイアン・ジャイアント」という作品でアニー賞を総なめにしたものの興行的には振るわず、その後パッとしなかったんだけど(をい)、今作は氏の持ち込み企画をピクサーが採用して作ったそうでして・・・ピクサーもディズニーとの契約終了以降の身の振りを考えて大博打に打って出てきたというトコロでしょうか?

この大博打、大成功してますがな!
いやぁ〜ピクサースタジオは本当にスゴイ!スゴ過ぎる!!

その瑞々しいキャラクターの動き、細部に渡る緻密な設定と徹底して洗練されたデザイン、物凄いリアルな背景にスーパーパワーという全くリアルでない動きを組み合わせる事で広がる世界観、正にインクレディブル(信じられない)な程パーフェクトな作品だと言っていいでしょう!!

ネタも、今までの「完全お子向け」から一歩踏み出してちょっぴりダークなシーンも盛り込み、家族愛だけでなく夫婦愛、更には過去に縛られて屈折した悪役の心の闇まできっちり見せて、大人のアニメーションファンも大満足な作り。
だからと言って子供が見て退屈するような説教じみた作りではなく、どの世代が見てもきちんとメッセージを受取る事が出来、更にエンターテイメントとして絵も内容もすんなり作品に入り込んで楽しめるように計算されていて、本当に「脱帽!」としかいいようがなかったっす。

ファミリーの結束を描く上で、個々のキャラの設定がすごくウマい。
かつての栄光の日々が忘れられないMr.インクレディブルの姿なんて、バブル時代にどれだけ豪遊してたかを今でも自慢してる(しかも同じ話を100万回くらい聞かされたし!)会社のおっさんと被るし、しっかり物の奥さんにガッチリ首根っこ押さえられてて完全なカカア殿下な家庭というのも、大人がすんなり溶け込める設定だと思う。

肝心なのは、本当の家庭の危機に直面した時の姿だよね。
家を仕切ってるのはママだけど、決してパパをないがしろにしてる訳じゃない。家族の長であり家族を取りまとめて守っているのはやっぱりパパなんだ・・・というのが「家長不在時代」の今、しみじみと感じさせられて嬉しかった。

ここに理想の家族像がある。
愛し合うパパとママ、普段は喧嘩ばかりでもいざという時には信頼し合って助け合う子供達、子供を信じ、親を信じ、そしてお互いが愛で強く結ばれて成長していくファミリー。
出来すぎた御伽噺だと言えばおっしゃるとーりだけど、磐石な(ワンパターンで先が読める)スーパーヒーロー話の中には現代の社会と家庭が抱える問題を解くカギが沢山含まれていたと思う。

ディズニーと手を切った後のピクサー作品が益々楽しみになって来ました!!
もちろん・・・本作は「ディズニー映画」という冠は付いてますけど、どの世代の方にもオススメ出来ますヨ♪







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2004年12月19日(日) バットマン リターンズ

監督:ティム・バートン
出演:マイケル・キートン
    ダニー・デヴィート
    ミシェル・ファイファー、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
クリスマス間近のゴッサム・シティが、「ペンギン怪人」と彼の仲間によって恐怖に晒されていた。町の実力者マックスはペンギン怪人と結託して街を掌握しようと画策。時同じくして原発建設に絡む悪事を秘書セリーナに見咎められたマックスは、セリーナをビルから突き落としてしまう。ところがセリーナは野良猫達の介抱によって奇跡的に一命を取り留め、マックスへの復讐を誓い「キャットウーマン」として蘇ったのだ。


【感想】
バットマンシリーズ第二弾。1992年の作品です。
前作ではジャック・ニコルソンがアホな敵役を演じて大笑いさせてもらいましたが、今作はダニー・デヴィートが特殊メイクを施して「ペンギン怪人」を熱演。つーか、特殊メイク過ぎてダニー・デヴィートなんだか誰だか訳判りませんが(笑)
彼だけでは前作程のインパクトがないと考えたのか?ペンギン怪人と結託する町の実力者役にクリストファー・ウォーケン、更にウォーケンに復讐を誓うコスプレ美女「キャットウーマン」をミシェル・ファイファーが演じています。

そうそう。
元々このバットマンシリーズを見ようと思ったきっかけは「キャットウーマン(2004.10.12鑑賞)」を見た際、元々このシリーズをご覧になっている方々から「リターンズのキャットウーマンの方が断然いい!」という意見を聞いたからなんですよネ。

てな訳で本作。
前作でも相当笑わせてもらったけど、今作は更にティム・バートン節が炸裂しまくり!!
物凄い手の込んだゴッサム・シティの様子やブルース・ウェインの豪奢な屋敷の様子は健在ドコロかランクアップ。更に前作を上回るお茶目キャラ頻発で、とにかく笑って笑ってバートンファン大喜び必至!
鼻歌交じりにお手製したキャットウーマンのツギハギ衣装なんてツボ入りまくりですヨ♪

大体からして奇形児だった事で川に捨てられた男が、地下で育つとどーしてペンギンと仲良しさんになって生魚を主食にするよーになるんだか訳わかんないんだけど(ウォーケンが魚で釣って階下におびき寄せるシーンなんてスゴ過ぎ!)、そんな事はどーでもいいらしいです(笑)
とりあえず謎の大量ペンギン達を従えるペンギン怪人の様子が面白ければ万事OK。大量の「ペンギン爆弾」が町中を走り回ったり、ペンギン怪人を下水に帰すシーンでペンギン達が切なそ〜に覗き込む姿が映った時なんて(水中からペンギン男の視点ってのがまたイカす♪)、さすがに「アホか!アホ過ぎる!(爆)」と腹を抱えて大笑い♪

ハル・ベリーのキャットウーマンもセクシー&キュートだったけど、やっぱりミシェル・ファイファーが演じたオリジナルキャラの方がぴよも断然良かったですネ♪
すんごいカッコいいしセクシーで可愛いんだけど、妙にうらぶれてて貧乏臭いトコロがいいんすよ(笑)
キャットウーマンに変身前と変身後のセリーナの様子の変化もステキ♪彼女の中にあった欲求や欲望が解放されていく様子を、ミシェル・ファイファーが実にお見事に演じ切っていましたネ♪

と、バートンのバカ映画が好きな方には大絶賛されるのもさもありなん!な作りですが・・・フツーに映画好きというだけの方が見たら、たぶん酷評される類なんだろうなぁ〜とは思います(^-^;
お茶目キャラ頻発ですが、どのキャラもエピソードも詰めが甘くて際立つモノがありませんし、「バットマン」シリーズなのに肝心の主人公は相変わらず置いてきぼり感が強くて印象の薄いキャラですし(苦笑)
そもそも前作の「バットマン」を見てないと、どうしてこの人がバットマンやってんの?とか、そういう基本設定が全くわからない作りになってるというのも、ファンを大切にしたいんだかファン以外の方を全く相手にしていないんだか。

そういうダメ部分を全部呑み込んで、呑み込んだ上でティム・バートン節を楽しめるB級おバカ映画ファンの為にある作品なんだと思います。だから呑み込めちゃった人には最強シリーズ!
少なくともぴよはどっぷり楽しませてもらっちゃいました♪







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2004年12月17日(金) バットマン

監督:ティム・バートン
出演:マイケル・キートン
    ジャック・ニコルソン
    キム・ベイシンガー、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
犯罪都市ゴッサム・シティを最近賑わす「謎のコウモリ男(バットマン)」の正体を暴く為、報道カメラマンのヴィッキーは新聞記者ノックスと共にとあるパーティーに潜入。そこで屋敷の当主ブルース・ウェインと出会って心惹かれたヴィッキーだったが、実はブルースこそがバットマンだったのだ。今夜も暗黒街のボス・グリソムの片腕ジャックを倒したバットマンだったが、実はジャックは一命を取り留めて薬剤によって容貌が一変し、ジョーカーと名を変えてバットマンへの復讐と街の掌握に燃えるのだった。


【感想】
バットマンシリーズの第一作。製作は1989年なので15年も前の作品なんですねぇ・・・
実はこのシリーズ全く見た事がなくて、キャット・ウーマンを鑑賞した時に「次回作は渡辺謙サンも出演する事だし、いよいよ見ておかなければな」と思っていた作品でして。よーやく鑑賞と相成りました♪

ここ数年「アメコミ映画化ブーム」で、スパイダーマンやハルク、デアデビルやヘルボーイに最近ではパニッシャーなんてのも映画化されましたか・・・その中でも草分け的存在なのがスーパーマンとこのバットマンだと思います。

架空の街ゴッサム・シティを舞台に繰り広げられるスーパーヒーロー勧善懲悪スタイルですが、時代の設定はよくわからないけどたぶん1989年当時がリアルタイムだったんでしょう。
面白い事に、バットマンというのはスーパーマンやスパイダーマンのように超人パワーを持ってる訳ではなく、金に任せて秘密兵器をジャンジャン作って武装しているだけのただの人(もちろん強いんだけどサ)
言わば個人義勇団みたいなもんなんだけど、基本的には親の仇を討つのが目的で日夜悪に立ち向かっています。

こーいう「超個人的理由で」ってのが、いかにもアメコミだよなぁ〜と思わされるわネ。

まあ話の筋はおいといて(←それほど特筆するよーな話でもないし。苦笑)
やっぱ誰の目をも引くのは悪役ジョーカーでしょう!
ジャック・ニコルソン、あんたオスカー俳優なのにこんな役やっていいのかよ!と、誰もがツッコミ入れまくるよーな物凄いお茶目でアホな悪役を、猛烈に楽しそうに演じていてドびっくりでした!!
ちなみに彼がオスカーを受賞したのは「カッコーの巣の下で('75)」と「恋愛小説家('97)」ですよ。

今みたいなCG技術がない頃の作品なので、化学工場の爆破シーンなんて本当に火薬使いまくりの爆発しまくり。これがCGに目が慣れた今になって見直してみると、CGよりもよっぽど迫力があって面白いんだよね。
街の様子もいかにもセットっぽい部分も多いし映像技術云々言い出したらキリがないんだけど、今見ても充分通用する迫力と臨場感とお楽しみに溢れた映像で、ぴよはこの作品結構気に入りましたネ♪

バットマンシリーズって、毎回悪役を誰がやるかが話題になってクローズアップされてますよね?
その意味が、実際に鑑賞してみてよーく判った。だってジャック・ニコルソンに目を奪われまくりで、バットマンには大して魅力は感じませんでしたもの(コラコラ)

「空飛ぶバットマン号」を見たジョーカーが「あんなの持ってるなんて聞いてないよぅ〜」って吠えてるシーンではぴよも一緒になって「そーだよー。こんな秘密兵器持ってるなら最初っから出せよー。そしたらムダなカーチェイスしなくてもいいぢゃーん」等とツッコミを入れつつ(笑)、妙なワイヤー小道具でチンケなアクションを楽しませてもらったりして(をい)

やー!このシリーズ、もしかしたらかなりぴよのツボかもしんない♪






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2004年12月16日(木) みんな誰かの愛しい人

監督:アニエス・ジャウィ
出演:マルリー・ベル
    ローラン・グレヴィル
    カイン・ボーヒーサ、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
有名作家の娘ロリータは、太りすぎで野暮ったい容貌がコンプレックス。自分に近付いてくる男は全て父目当てだと思っているし、父にもっと愛されたいと得意の歌で気を惹こうとするものの、父はスレンダーな美女と再婚して自分に全く無関心。
一方、ロリータの歌の教師シルヴィアは売れない作家の妻。ある日ロリータが大ファンだった作家の娘だった事を知って彼女の態度も豹変、時同じくして夫の作品が大絶賛されて一躍売れっ子になったのだ。


【感想】
本年度カンヌ映画祭で批評家たちのランキングで1位に輝き、見事脚本賞を受賞した作品。
監督・脚本を手掛けるのは、自らも歌の教師シルヴィア役を演じたアニエス・ジャウィ。共同脚本でプライベートでもパートナーだったジャン=ピエール・バクリは、ロリータの父エチエンヌを演じています。
(残念ながらこの名コンビは、本作を最後に私生活では破局してしまったそーだ)

有名作家の冴えない娘を中心に据えて、彼女を取り巻く周囲の人間模様と彼女の葛藤や成長?を描く群像劇・・・てなトコロなんでしょうけど、ノッケから言わせてもらいますがこの「ロリータ」という女がとてつもなく感じが悪くてネ(^-^;

顔の作りは悪くないと思うよ。うん。
あと20Kg痩せたら結構イケるんじゃない?くらいの可愛らしい造作ではあると思う(あと20Kgかよ・・・)
それにしても、「デブの気持ちなんてワカラナイでしょ!」とか吠えてる割に全く痩せる努力もしないし、自分に近付いて来る男は全て自分の父親が目当てなんだと卑屈になってる割には、男の気を惹く為に父親の名前を最大限ご利用。
自分に近付いて来た男に「アタシ彼氏いるんだけどねー。でもアナタもアタシに興味あるのぉ〜?」みたいな態度で髪の毛いじくり回してる様子なんて、正直言って軽く吐き気がしちゃったサ!

ダメです・・・ぴよは生理的にこーいう女がダメなんです・・・

まあ、彼女が卑屈になるのは判らなくもない。
確かにロリータの父というのはトンデモ自己中なおっさんだし、今までロリータに近付いて来る男は実際父親目当てばっかりだったんだろう。そこへ来て父の後妻が自分とは似ても似つかないスレンダー美人と来たら、誰だって「あたしゃーオヤジのお荷物かよ」くらいにひねくれても仕方ないだろうとは思う。

でもね、実際はロリータが思う程悲劇的状況ではない訳ですわ。
確かに創作意欲が湧いたら娘ほったらかしのオヤジだけどちゃんとロリータの事を見ているし、後妻だって自分の容姿が衰える事には神経質だけどロリータとは何とかうまくやりたいと思って努力してる。
歌の先生だって最初はロリータが有名作家の娘だと知って豹変しちゃうよーな計算高い人だけど、だからといってロリータをないがしろにしないで彼女の心の叫びにきちんと耳を傾けてる。

考えてみると、ロリータの素性を知って豹変した先生の事を、彼女だけが自分の本質と唯一向き合ってくれる人だとロリータが信じているという部分が、「実はロリータは純情な女の子なんだ」という切なさを感じさせるね。

ロリータというキャラクターはどーにも好きになれないんだけど、脚本はウマイんだよなぁ。
この映画に登場する主要キャラクターのほとんどは、どの人もみんなちょっとズレててちょっと欠点があって、そして沢山の愛と優しさを持っている人ばかり。要するに「どこにでもいる普通の人々」なんだよね。
フランス映画らしいちょっぴりイジワルな視点と会話で毒のあるキャラクターを作っているけど、毒の底には誰もが持ってる優しい気持ちが溢れている。
セバスチアンという貧しい青年が、毒のあるキャラクター達とロリータを浄化するような存在になってるのもいい。

ラストは愛に溢れて・・・なんだけど、やっぱりぴよはロリータという女がどーにもダメなんだなぁ〜
すごく良く出来た作品だと思うんだけど、好きになれない女の話ってのはどーにも乗れなくて(苦笑)







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2004年12月15日(水) ULTRAMAN

監督:小中和哉
出演:別所哲也
    遠山景織子
    大澄賢也、他
オススメ度:☆☆−


【あらすじ】
航空自衛隊のパイロット真木舜一は、先天性の病気を持つ息子との時間を大切にする為に退官を決意した。その最後のフライト中に、謎の赤い発光体に衝突・機体は墜落。奇跡的に無傷だった真木は、無事に退官してセスナパイロットとして新たな第一歩を踏み出した。ところが真木は防衛庁の特務機関に連行されて監禁されてしまう。実は3ヶ月前にも同様の事件が発生。青い光に遭遇した海上自衛隊の有働二尉は、その後恐ろしい怪物に変態を遂げて失踪していたのだった。


【感想】
円谷プロの特撮キャラでも特に人気の高い「ウルトラマン」、1966年に放送されてから38年もの長き間に渡り大人も子供も魅了し続けている永遠のヒーローを、新たに21世紀に蘇らせるという作品です。

さて、本作は1966年に放送された「初代ウルトラマン」の第一話「ウルトラ作戦第1号」を21世紀風にアレンジして脚本を書き下ろしているらしいです。
何が既存のウルトラマンと違うのかというと、最も違う部分は「主人公が妻子持ち」である事。
そしてウルトラ警備隊や地球防衛軍みたいな「絶対に存在しない特殊組織」ではなく、陸上自衛隊や海上自衛隊、防衛庁の特務機関(これは実際にはないだろーけど防衛庁はあるよネ)等の実在する日本の機関での出来事にする事によって、よりイマドキなリアル感を出している部分ですね。

リアルを追求する事によって、子供時代にウルトラマンを見ていた時には全く考えなかった「大人の事情」というのが、ドラマとしてクローズアップされた脚本になっています。
赤い光に衝突した真木は、地球を守るよりも子供と過ごす時間を大切にしたいファミリーパパ。
それに自分が何者になってしまうのか?人ではなくなってしまうのか?という不安を抱え、恐れおののき震え上がって葛藤し続けているごくごくフツーの感覚の良識人。

青い光に衝突して悪玉に人の心すら乗っ取られてしまった有働にだって、元々は心優しい青年だった。
優しかった有働の過去を知っている恋人の研究員は、既に彼から人としての心がなくなったと判っていても自分の手で怪物になってしまった彼にトドメを刺す事が出来ない。

・・・明らかにコレ、今のお子様ではなく「1966年当時お子様だった方々」をターゲットにしています。
だから、ドラマ部分に力点が置かれていてウルトラマンがちっとも登場して来ない。1時間40分弱の上映時間で、ウルトラマンと悪キャラが対決するシーンは実際には20分もないんじゃないだろうか?
しかも、設定やドラマはリアルなのにバトルは1966年当時の感覚+αくらい。空中戦ではウルトラマンと戦闘機の連合チームが入り乱れて戦ってて、ちょっとエヴァとかマクロス辺りの絵を彷彿させてくれるんだけど・・・このシーンの演出はマクロスを手掛けた板野一郎氏なんだってさ。こんな部分も1966年の少年を満足させる作りで妙に納得!(笑)

でもネ、これでは2004年の子供には面白味を感じる事が出来ないんじゃないだろーかと思うのです。

そう・・・この作品の1番の問題は、明らかに1966年当時に少年だった方々をターゲットにした作りなのに、実際に劇場に足を運ぶのは2004年の少年の方が圧倒的に多いという事だと思うんだよね。
きっと1966年の少年(パパ)と2004年の少年(息子)が揃って楽しめる映画を・・・というコンセプトなのではないか?と推測するのですが、今の子供にとってダレる脚本では・・・エゲツない言い方をすると「興行収入は望めない」

少なくともぴよの隣で見てた2004年の少年が、1966年の少年(パパ)に向かって「訳わかんねー」って言ってたし(^-^;







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2004年12月14日(火) スパイ・バウンド

監督:フレデリック・シェンデルフェール
出演:モニカ・ベルッチ
    ヴァンサン・カッセル
    アンドレ・デュソリエ、他
オススメ度:☆


【あらすじ】
フランス対外治安総局DGSEのスパイ・ジョルジュの新しい任務は、ロシアの大物武器商人リポヴスキーの取引を阻止する事。相棒リザと夫婦を装い準備を進めていると、CIA筋に情報が漏れているらしい事が発覚。この任務でDGSEを辞める決意をしていたリザは嫌な予感に襲われる。無事任務を終了して帰国しようとしたその時、リザは誰かの陰謀によって荷物に麻薬が仕込まれて、空港で逮捕されてしまったのだ。


【感想】
1985年、フランスの核実験反対活動を続けるグリンピースを威嚇する為に、フランス国家が夫婦を装ったスパイを使ってグリンピースの船「虹の戦士号」を沈没させた事件(虹の戦士号爆破事件)を覚えている人は多いでしょう。
本作はこの事件に関わり、ニュージーランドで逮捕された女性スパイ「ドミニク・プリウール」の証言を元に、今までにない真実のスパイ像を描き出すというのが売りの作品。
主人公の夫婦に成りすますスパイコンビのジョルジュとリザを演じるのは、実生活でも夫婦のヴァンサン・カッセルとモニカ・ベルッチ。モニカはマトリックスシリーズで既に御馴染みの顔よネ♪

話の筋は、ロシアの武器商人の取引を阻止する為に夫婦を装って船を沈めたスパイコンビの女の方が、何故か空港で逮捕されてしまう。伏線として女スパイはこの仕事を最後にスパイ稼業から足を洗うつもりでいた。更に任務遂行途中に情報がアメリカに漏れていた事も発覚。もーちょい言うと任務遂行後、男スパイの同僚仲良しスパイ(♂)がフリーランスのヒットマンに殺されてしまう。
で、誰に何の目的で女スパイは逮捕されたのか?何故事前に情報が漏れてたのか?仲間のスパイが殺された理由は?という謎を散りばめながら、リアルな「スパイ大作戦」と女性スパイの心理と葛藤をドラマティックに見せるという事なんだろーと思うんだけど・・・


さっぱり訳わかんねー


すいませーん。今回も赤+太文字で吠えさせて頂きましたー(^-^;

まず見せ方が悪いと思うんだわ。状況をバラバラに見せるだけで設定や事情説明がまーったくないのな。
映画冒頭から「コイツは誰で何やってんの?追ってるヤツらは?」という疑問で始まり(勿論最後まで説明はない)、その後も同じような調子で延々と続いて行くんですわ。

最低限の人間関係はさすがにアホのぴよでも判りますが、それにしても映画中で提示された様々なネタが、上記に書いた事も書いていない小さなエピソードや会話も含めて、何一つとして説明がないっつーかオチがないっつーか、見せっぱなしの放りっぱなしで収束しないしタネ明かしもないってのはどーなのよ!?

しかも超リアルなんであろう?「真実のスパイ像」ってのも、既存のスパイ映画と何がどう違うんだかぴよにはさーっぱりわかんなかったんだけどネ(苦笑)
さすがに「007」や「ミッション・インポッシブル」と一緒にする気は毛頭ないけど、この程度のリアル感を持たせたスパイ映画だったら今までもごまんと作られてるよーな気がするんだけどなぁ???

話の展開は判りにくいし、エピソードに魅力もないし、オチもないし、映像的に惹かれるものもない。
これならいっそ、ドミニク・プリウールの証言を忠実に再現したドキュメンタリータッチの映画作った方が、少なくともスパイ映画が好きな人には喜んでもらえたんじゃないかと思うよ。

「まさかこれで終わりぢゃねーよな?」と思いつつ迎えたスタッフテロップ画面の空しさと言ったら・・・(涙)








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2004年12月10日(金) ニュースの天才

監督:ビリー・レイ
出演:ヘイデン・クリステンセン
    ピーター・サースガード
    クロエ・セヴィニー、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
「THE NEW REPUBLIC」は唯一エアフォース1に設置されている、米国で最も権威ある政治雑誌だ。この編集部で最年少エディターでありながらスクープを次々と物にするスター記者、スティーブン・グラスがある日発表した「ハッカー天国」という記事。これを読んだ専門誌の記者から「架空のハッカーと企業ではないか?」という疑問が、着任したばかりで周囲になかなか受け入れてもらえない新編集長の所に寄せられた。真相を究明しようと新編集長はグラスと共に取材ノートの裏付けを取るのだが・・・


【感想】
1988年に実際に起こった事件を、ピュリッツァー賞受賞作家バズ・ビッシンジャーが「Vanity Fair」誌に記事を寄稿。この記事を元に脚本を起こして映画化したもの。製作にはトム・クルーズが名乗りを挙げ、主人公グラスに「スター・ウォーズ」シリーズでアナキン役を演じるヘイデン・クリステンセンを起用。

この映画のネタになった「記事捏造事件」って、報道当時の事をなんとなーく覚えてたんだよね。
当時の記憶は「何でもアメリカの雑誌記者が捏造記事を書いて問題になってるらしい」程度のモノですが、その時まず思った事というのが「別に珍しくもないじゃん。こんな事で大騒ぎしてたら東スポなんてとっくに廃刊だヨ」(苦笑)

脱線しましたが、本題。
映画はグラスが母校で「自分がいかにしてスター記者になったか」「ジャーナリズムとは」という講演をしているシーンから始まり、グラスの独白でジャーナリズムに対する熱き思いや、社内で最年少のスター記者でありながら同じスタッフに愛される為にどれだけ心を砕いているかをナレーションして行く。
そのグラスがどうして捏造記事に手を染めるようになってしまったのか・・・という彼の心理や、捏造記事を作り続ける裏舞台の様子を見せてくれる話だとばっかり思ってたらぜーんぜん違いました(^-^;

話は「グラス捏造記事事件」の真相を暴こうとするサスペンスちっくな部分と、新しく編集長に抜擢された男と周囲の軋轢、それによって苦悩する新編集長の心理的な部分をうまく絡めて見せて行くという手法を取っているのですが・・・

いつの間にか映画見てる内に、ぴよの中で主人公がグラスから新編集長になっちゃってました(苦笑)
少なくともこの新編集長の気持ちはすごくよく判るし、かなり魅力的なキャラクターでもある。映画見たほとんどの人はきっとこの新編集長に同調したり共感したり出来るでしょう。

ところがどっこい、肝心のグラスという記者にさっぱり共感出来ないし訳わかんないんだな。
最年少エディターにして他紙からも記事の寄稿依頼が来る程の腕前だったんだから、グラスという人は確かに非常に頭が良くて、尚且つ彼の書く文章というのは相当魅力的だったんだろうと思う。
それにしては、映画中のグラスの様子と来たら・・・いざ事が発覚しそうになるとパニくって目は泳ぎっぱなしで言ってる事は支離滅裂。挙句に新編集長に泣き脅しのダダこねまくりの困ったちゃん。とてもじゃないけど「THE NEW REPUBLIC」という権威ある雑誌社に就職出来る程のクレバーな人間に見えない(笑)
ヘイデンが悪いのか、それとも本当にグラスという人はこんなアホな泣き虫だったのか(^-^;

そういう訳でグラスにさっぱり共感出来ない分、逆に言うとグラスを取り巻く周囲の人達と新編集長との間の人間ドラマが非常にうまく表現されています。明らかに話のメインはグラスではなく、グラスの捏造事件に関わるハメになった周囲の人間模様が主軸だろうと思うんだけど。

だとすると、映画冒頭のグラスの講演シーンが浮くんだよねー。
コレさ、製作者側の狙いは「騙されたのは編集部だけじゃない。観客もまたグラスに騙された思いになってもらおう」くらいのモノなんじゃないかと思うんだけどサ、はっきり言って意味ないね。つーか空回りしてるネ(苦笑)

この冒頭のシーンがなければ新編集長が主人公として生きるのにぃ〜・・・って、主人公はグラスだったっけ?
あれ?どっちが本当の主人公なの?(笑)

話自体は相当面白いと思ったんだけどね。なぁ〜んか中途半端な作りで勿体無いなぁ〜って感じ。






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2004年12月09日(木) ネバーランド

監督:マーク・フォスター
出演:ジョニー・デップ
    ケイト・ウィンスレット
    フレディ・ハイモア、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
1903年ロンドン。劇作家のジェイムズ・バリは日課である愛犬との散歩の為に近くの公園にやって来て、美貌の未亡人シルヴィアと彼女の4人の息子達と出合った。バリは父親の死によって夢見る事を忘れ、すっかり心を閉ざしてしまった三男ピーターの事が気に掛かり、毎日のようにシルヴィアと4人の子供達と遊ぶようになったのだ。子供達の、とりわけピーターに刺激されて新しい脚本に取り掛かるバリだったが、周囲にあらぬ噂が立ち、更には思いもかけない悲劇が・・・


【感想】
今年は名作「ピーターパン」の初演から100年目の記念すべき年なんだそーです。
てな訳で、ピーターパンの誕生秘話を実話から着想を得て脚本を起こして映画化。あくまでも実話ぢゃないです。
実話じゃないから、実話と違う部分をシルヴィアの遺族が「本当はこーぢゃない!」って怒ってるとか何とか・・・そんな事どーでもええやんか。しかも実話と違う部分ってのが「最初にシルヴィアとバリが出会った時は、まだシルヴィアの夫は生きてたのにぃ〜!」ってさー、それぢゃ本当にただの不倫になっちゃって格好付かないやんか(笑)

申し遅れました。
ぴよ@ジョニー・デップをこよなく愛する「ジョニ男命」のバカです。こんにちわ♪
実話だろーが、真実と違ってよーが、ジョニデファンにとってんな事ぁ〜興味ないんですネ。
ジョニーがどれだけ可愛いか、ジョニーがどれだけ胡散臭いか(をい)、これだけが評価対象ですネッ♪(きっぱり)

さて、そんな本作。
少なくとも「パイレーツ・オブ・カリビアン」や「レジェンド・オブ・メキシコ」のジョニデが好きで好きでたまらないというファンの方には、ちょっぴり物足らないキャラクターを演じています。
きちんとした英国紳士、しかもかなり名の売れた劇作家の役ですので、当然だけど目張りも入ってませんしアゴに妙なヒゲも書いてませんし、ましてや目から血ぃ〜出したりしません(当たり前。笑)

でもこの監督さんはウマイね!
映画の展開上で、バリがピーター達と「○○ごっこ」・・・例えばそれは西部劇ごっこだったり、海賊ごっこだったり、インディアンごっこだったり・・・をして遊ぶシーンでは、本当に西部劇の情景でガンマンの衣装になってたり、船の上で海賊になったりという絵を見せる訳です。要はネ、今回もジョニデがコスプレしてくれるって事なんだけどネ(うふ♪)

これはただ「ジョニデファンの為にコスプレシーンを作らなければ!」という訳ではないですよ!!(^-^;
正にこのシーンが作品のキモだと思うんですわ。

父親の死によって、夢見る事を捨てて大人を疎んじ、完全に心を閉ざしてしまったピーター。
バリは「夢見る事をいつまでも持ち続けていなくてはダメだ!」「信じれば必ず望んだ通りに見えるんだ!」と、何度も何度もピーターにアピールし続けます。
信じれば、バリの愛犬だっていつか熊になれる。本当に熊にならなくても、信じていれば熊に見えて来るでしょ?
それを映像として観客に提示する事が、後のクライマックスとラストシーンに上手く絡むように出来ています。

バリの妻との確執やシルヴィアの実母との絡み等、バリを取り巻く周囲の環境まで丁寧に描いているので、逆にそれがダレる部分もなきにしもあらず・・・ですが(でもピーターパンのリハーサルや衣装合わせのシーンはかなり好きだな♪)、全体的に非常にスマートにまとめていて好感の持てる脚本だったと思いますね。
ピーターパン初演のシーンなんて・・・思わず腰が浮いて一緒に拍手しそうになるくらい興奮したヨ!

で、この映画のチラシの謳い文句「この映画でジョニー・デップは最初のアカデミー賞を手にするだろう」ってヤツ。
確かに非常にマジメなキャラを飄々と(しかもちゃんとお茶目キャラ温存しながら♪)ソツなく演じていらっしゃって、ぴよ個人的にはいつでも彼にオスカーを手渡す準備が整っているのですが(をい)
ぶっちゃけ言って、ピーター演じた子役のフレディ・ハイモアがウマ過ぎた。
ラストの感動シーンでオイシイところ全部この子役ちゃんが持ってっちゃいましてねー(薄涙)

まーでもネ、
ジョニー・デップファンもそーでない方も、ちゃんと楽しめる作品になっているのは高評価ですヨ♪
格調高いよーで遊ぶトコロはきっちり遊ぶ、しかもジョニデの魅力はきちんと見せる。よく出来た作品です。








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2004年12月07日(火) バッドサンタ

監督:テリー・ツワイゴフ
出演:ビリー・ボブ・ソーントン
    トニー・コックス
    ブレッド・ケリー、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
アル中で女好きなどうしようもない堕落男ウィリーの仕事は、相棒マーカスと共にクリスマスシーズンのデパートでサンタに扮装してうるさいガキ共の相手をしてやる事・・・というのは表向きで、実は彼らは年末の売上金がたっぷり入ったデパートの金庫破りが本業だ。今年も目星を付けたデパートでサンタのバイトをしていると、デブのいじめられっこのガキに本当のサンタだと勘違いされて付きまとわれてしまう。最初は面倒だったウィリーだったが・・・


【感想】
シーズン物の定番「クリスマス」を題材にした作品は多い。本作はそんなクリスマスの奇跡を見て心温まる〜♪という常識を覆した「史上最悪のサンタクロース」が繰り広げる史上最高のクリスマスムービー・・・になるのか?!
主演はビリー・ボブ・ソーントン。この役は本来ビル・マーレーにオファーがあったそうだが、快諾したハズのマーレーが行方不明になってしまい(よくある事らしい?苦笑)、ビリー・ボブ・ソーントンにバトンタッチしたそーだ(^-^;
プロデューサーはシニカルな笑いには定評のあるコーエン兄弟の名前がクレジット。磐石ですにゃ〜♪

で、この「史上最悪サンタ」を、ビリー・ボブ・ソーントンが怪演!
彼って「バーバー」や「チョコレート」等に代表される「寡黙で影を引きずる男」という役のイメージが強いと思うんだけど、確かに彼の顔ってちょっぴり労務者風(をい)だし、アル中で女好きの子供嫌いで人生の落伍者って役もアリだなぁ〜!と、この映画見て妙に納得。

ま、話の展開は予告編見た段階で見えてますわね。
ダメダメおやじがダメダメ子供と知り合って、妙にガキになつかれちゃって最初はウザいと思ってたんだけど、一緒にいる内にだんだんガキに愛着湧いて来て自分の中でも心境の変化を感じるよーになって・・・この映画見ながら思ったのは、設定も見せ方もまるで違うけど流れ的には「アバウト・ア・ボーイ(2002.8.21鑑賞)」と同じだよなー、という事。
少なくとも「ダメ男がいじめられっこのガキと一緒にいる内に心境の変化が起こって・・」というくだりは同じ。

ただ、バッドサンタのおやじは心境の変化が起こってもやっぱりアル中の女好き(笑)
どう転がっても生来の堕落した生活態度は変わらないというのが、逆に面白いんだよね。
彼の巻き起こすとんでもない所業の数々だったり、サンタに扮装してガキに悪態付きまくるのは相変わらずなんだけど、でも酔っ払って充血した目の奥は意外に優しいんだヨ♪というのがこの映画のミソになってます。
それにしても相当シニカルだけどねー。こーいうのってやっぱコーエン兄弟得意だよなーって関心しちゃうネ。

映画冒頭は多少ダレるけど、ビリー・ボブ・ソーントンの演技は素晴らしい!
少なくとも子供と一緒にご家族揃って・・・という薦め方はとてもじゃないけど出来ませんが(苦笑)、大人向けで大人だけが見て楽しむ為のクリスマスファンタジーには出来上がってますヨ♪

決してサンタさんを信じる無垢なお子様と一緒に見ないで下さいナ(笑)







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2004年12月06日(月) ヌードの瞳

監督:デビッド・ハートウィル
出演:エリック・ロバーツ
    ケリー・プレストン
    エリザ・ロバーツ、他
オススメ度:☆+


【あらすじ】
カメラマンのジャックはイザベルと同棲中。イザベルはジャックとの結婚を望んでせっつくものの、ジャックはのらりくらりと逃げている状態。ある日彼が新しく職を得たロス市警の写真課に行くと、自分のロッカーの中にセクシーな女性の写真が入っていたのだ。このモデルがジーンという女性だと判って連絡を取ると、果たして彼女は魅力的でしかもジャックにまんざらでもない様子。ジーンの魅力の虜になったジャックだが・・・


【感想】
1994年の作品。主人公ジャックを演じるのは「ジュリア・ロバーツの兄ちゃん」という認識しかないエリック・ロバーツ。でも本当は兄ちゃんの方が先に売れてたんだよねー。んで相方のセクシー美女ジーンを演じるのが、これまた「ジョン・トラボルタの嫁はん」という認識しかないケリー・プレストン(笑)
でも彼女ってとってもキレイな女優さんですよネ♪最近では「ハッピー・フライト」なんかにも出てるヨ!

まずからして、何故この10年も前の作品・・しかも全く無名で売れなかった作品をわざわざ鑑賞したのか。
それはこの映画のタイトルが「ぬ」から始まるからです。ただそれだけです(笑)
「ぴよの映画めった斬り」のあいうえお順データベースを見ればお判りになるでしょうが、タイトルが「ぬ」から始まる作品だけが未鑑賞でしてね。あと1つ「ぬ」から始まるタイトル作品を見れば、一応データベースとして一通りの欄が完成するな♪と、本当にそれだけの理由っす(苦笑)

さーて、そんなノリで鑑賞した本作。
まったく意味不明でつまらなかったです。はい、感想終了〜♪←をい
・・・って、そりゃーあんまりだな。そーだな。もーちょっと膨らませて吠えなくちゃ(コラコラ)


ビデオパッケージの売り文句を見ると「ハードエロティックサスペンス」って書いてあるんですがね、エロい部分も大した事ないしサスペンスとしても辻褄合わないし、何がハードなんだか訳わかんないんだよね。

主人公は何故かデジャヴ(既視感)を見るようになるんだけど、デジャヴシーンと時間軸を作為的に狂わせるという合わせ技を駆使していて、どの出来事が先に起こった事実で、どの出来事がデジャヴなのかよく判らない・・・もっと言うと、デジャヴなのか予知夢なのかもよー判らんのだ。
つーか、これは明らかにデジャヴじゃなくて予知夢の類だと思うんだよね。特に映画冒頭のシーンなんて予知夢じゃなかったら辻褄が絶対に合わない。デジャヴはあくまでも後の展開の出来事であって、まず予知夢ありきだと思うんだけど・・・

そもそも「何故ジャックは予知夢を見るのか?」というネタに対する答えがないってのはどーなんしょう?
この手のサスペンス(とも言えないけどさー)で、キーになる予知夢という出来事に対する理由付けやオチが何もなく、ただ驚きの犯人をラストに登場させただけぢゃー観客が納得するわきゃーないんだよね(苦笑)

これはサイコモノとも言えないし、サスペンスとも呼べない。ましてや犯人探しモノでもない。
ただ「驚きの犯人をラストで提示させれば観客は喜ぶだろう」という、そこだけで始まって後から観客を煙に巻くようなエピソードをくっ付けて、エッチなシーンを入れて話題性を作ろうとした作品にしか見えないんだよね。
だから辻褄なんてどーでもいい。理由なんてどーでもいい。デジャヴとか予知夢とか不可解ネタで誤魔化してしまえば観客も意味が判らなくても犯人オチだけで驚いてくれるだろう・・・そんな陳腐な脚本と演出に終始(溜息)

せめて、もーちょっとエッチなシーンに見ドコロがあれば・・・(ぼそ)

てな訳で、この作品は「ぬ」から始まるタイトルの映画がどーしてもみたい!という方、もしくはこの作品に出演している役者さんの誰かが猛烈に好きだから「話がクソでも役者が見れればそれでいい!」と言い切れる方、それ以外の方には決してオススメが出来ません(笑)

どなたか・・・「ぬ」から始まる面白い映画をご存知の方、いらっしゃいませんかぁ〜?(^-^;








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2004年12月04日(土) お父さんのバックドロップ

監督:李闘士男
出演:宇梶剛士
    神木隆之介
    南果歩、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
「新世界プロレス」の看板レスラーとして長年頑張ってきた中年レスラー下田牛之助は、一人息子の一雄と共に大阪のボロアパートに引越して来た。妻が他界し、牛之助の父と同居する事になったのだ。一雄は運動会にも授業参観にも、そして母の死に際にも来れなかった父・牛之助とプロレスラーという職業が大嫌いでどんどん父子の溝は深まるばかり。牛之助は何とかして自分の思いを一雄に判って欲しいと、無謀な勝負に挑む事にするのだが・・・


【感想】
故・中島らも氏の同名短編小説の映画化。
本作にはらも氏もカメオ出演していて、らも氏出演シーンは結構コミカルなんだけどちょっぴりうるるん。
主役は本作に臨むに当たり過酷なトレーニングを積んで肉体改造を施したという宇梶剛士氏。息子の一雄役には「ハウルの動く城」でマルクルの声を担当した事でも記憶に新しい「今売り出し中の大本命子役・神木隆之介クン」
実言うと、ぴよはほとんどTVドラマを見ないので「神木クン=マルクル」という記号しかなく、どんなお顔のお坊ちゃんか知らなかったんですけどネ・・・いやぁ〜!この子めっちゃ美少年だねぇ♪(萌)
マルクルの「待たれよ」ってセリフがかなりツボだったぴよですが、ご本人の愛らしさはそれ以上にツボですぅ♪

と、いきなり脱線してしまいましたが。
話はかなりベタベタな親子ヒューマンドラマです。ネタは格闘技ですがあくまでも話はヒューマン@泣かせ。

邦画らしい、もっと言えば邦画ならではの小細工の効いた脚本と演出で、ぴよはかなり好感を持ちましたね。
舞台が大阪ってのもベタベタなギャグに上手く絡んでいていいネ(言い忘れましたが原作は未見っす)
特に子供同士のネタは相当笑える。一雄は10歳という設定ですが、ちょっと背伸びをしたい・大人の世界をマネしてみたいお年頃で、女の子の体の不思議を語るエピソードなんて、大人の目から見ると可笑しいやら滑稽で可愛らしいやら!
南果歩演じる「てっちゃんのおかん」の「カビネタ」なんてスゴ過ぎるぞ!

コツコツ笑わせながらも、「親子関係ネタ」をソツなく丁寧にエピソードを繋ぎ、子を持つ親も独身の人にも誰もが思わずホロリと来るようなクライマックスの格闘技シーンを迎えるんですがね・・・

まーこの格闘技シーンはツッコミどころ満載です(^-^;
大体からして、あの体の違いで(映画中でも対戦相手を「筋肉の連合艦隊」なんて言ってるし。笑)相手から何度も延髄斬りやかかと落としモドキを食らってるのに、10カウントで立ち上がれるわきゃーないですから!
誰がどう見ても「脳みそぐちゃぐちゃ豆腐状態」のハズなのに、恐ろしい程のあっけない幕切れには「してやったり☆」と言うよりも「そりゃ、あり得ねーって!」と心の中で叫びまくり。

でもなー、猪木だってどんなにボコスコになっても「ブレーン・バスター」や「卍固め」一発決めだったし(笑)、少なくともこの映画は「プロレス映画」じゃなくて「ヒューマンドラマ」なんだし・・・と思えば、格闘技ファンも納得するしかないよね?
小さい事言うと、あのボロアパートから会場までってどれくらいの距離なのさ?TV見てて超ピンチ状態になったの見てからタクシー乗って間に合う距離って、それは一体ドコなんすか?とも思ったんだけどー。
(意外と細かい事をチクチク突っ込むタイプです。はぅ〜)

ま、でも子役もウマイしダレないし、それに・・・
牛之助が語る「便所掃除当番」の話は、大人になった今聞いても(大人になってから聞いたから?)ジーンとしたし。
「自分が子供の頃にこんな風に語ってくれる大人がいたらなぁ」と思う人は多いに違いない。
ツッコミどころは多くとも、誰もがいい気分で席を立てる地味ながら良質なヒューマンドラマです。







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2004年12月03日(金) 僕の彼女を紹介します

監督:クァク・ジョエン
出演:チョン・ジヒョン
    チャン・ヒョク
    キム・テウ、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
一見か弱い乙女に見えるギョンジンは、実は思い込みが激しい熱血警察官。ひったくりと間違えて逮捕した善良な市民で高校教師のミョンウと恋に落ちるのに時間はかからなかった。ギョンジンの無鉄砲で一生懸命な様子に「何があっても彼女を守ろう」と心に誓うミョンウだったが、そんな2人に余りに残酷な運命が待ち構えていたのだった。


【感想】
「猟奇的な彼女(2003.1.24鑑賞)」で韓流恋愛映画旋風を日本に巻き起こしたクァク・ジョエン監督が、猟奇的〜の主人公を演じたウルトラ美少女チョン・ジヒョンをまたしても主演に据えて送り出す「この冬最も泣ける」と評判のラブ・ストーリー。
相方役には「火山高(2004.2.3鑑賞)」に金髪頭で出演していたチャン・ヒョク君。本国ではとっくにブレイクしてるそーですヨ♪この作品で日本でもブレイク必至か!?

予告編を見た方なら90%以上が思ったであろう「今作もまるまる猟奇的〜のキャラと被りまくり?」なギョンジンのキャラですが、本当に予告編で思ったトーリのキャラでした。えぇ。まんま猟奇的〜と同じです。
そして相方のキャラもかなり酷似。気が弱くて相手に強く出られるとはっきりNOが言えないお人好し。でも実はしっかりしてるトコロはしっかりしてて、男として彼女を守ってあげようというスタンスはキチンと持ってる。
そして彼女に常に振り回されっぱなしで、でも彼女の時々見せる真面目で一途な様子にもうメロメロ♪・・・って、本当に同じじゃないのよー!これぢゃー新作って言えないぢゃないのよぉぉぉぉー!!

えぇ。いいんですヨ。
この作品は「猟奇的な彼女」が好きだった方への為のおまけ映画なんですから♪←って勝手に決めるなって(^-^;

2人が知り合ってから恋に落ちて(かなり唐突に恋に落ちてますが)、そして最初の(謎)クライマックスまで、エピソードをバラバラとまとまりなく見せて行くんですが、これも猟奇的〜に似てますね。この監督さんの定番手法なんでしょうか?
正直言うと、このエピソードがぴよには「猟奇的〜の方が面白かったなぁ」という程度でした(薄涙)

話の中盤で意外な展開が待っている。
これが猟奇的〜とは大きく異なる部分なんだけど、前作に比べてこの最初のクライマックス以降がずーっとウェットなネタで延々と泣かせシーンを繋いで行って、後のクライマックスで会場中を号泣の嵐に持ち込もうという「猛烈にベタなウェット恋愛モノ」になってたのがね・・・まあ、確かに泣けるっちゃー泣けるんだろーけどぉ〜・・・

すげー泣き泣きシーンでX-JAPANの「Tears」ってどーなのよ?
しかもセリフが聞こえないくらいの大音量だし・・・って、セリフ聞いても何言ってんだか字幕読まなきゃわかんないから影響ないじゃん?ってツッコミくらいそうだけどさ、日本語の歌が大音量で流れてると耳が歌を聴いちゃって、字幕読んでも頭の中にセリフが入って来ないのよ!(涙)
逆に韓国の方なら日本語の歌は耳に残らないからいいのかもしんないけど、日本人にはコレはキツ過ぎます!!

ちなみに映画冒頭で流れる「Knockin'n on Heaven's Door」のカバーも、はっきり言ってこの作品のカラーと合ってるとはとても思えないんだけどな。せめて「Tears」はインストルメンタルにして、「Knockin'n on Heaven's Door」をボブ・デュランの生歌にしてもらった方がぴよにはよっぽどよかったんですけどー(^-^;

「小指」や「紙飛行機」そして「風」等、映画冒頭からクライマックスまでソツのない伏線グッズを散りばめ、意味があるんだかないんだかよく判らない「パラパラマンガ」や「詩の本」等の小道具で気を持たせ、もったりした韓流映画の展開ながら上手にオチに持っていく技は確かに評価に値するでしょう。
しかしながら、前作と比べるとちょっとウェット過ぎる&しつこ過ぎるという感は否めなかったです。

そうそう・・・
この作品は「猟奇的な彼女」が未見だとオチが判りません(周りが大ウケしてるのに自分だけ置いてきぼりになります)
確かに「猟奇的〜」がお気に入りだったぴよは楽しめましたが、こういう作りってどーなんでしょう?
いいんですけどね、いいんですけどね・・・なぁーんかこーいうのって腑に落ちないんだよなぁ〜







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2004年12月02日(木) エイリアン vs プレデター

監督:ポール・W・S・アンダーソン
出演:サナ・レイサン
    ラウル・ボヴァ
    コリン・サーモン、他
オススメ度:☆☆−


【あらすじ】
富豪の実業家ウェイランドが、自社の衛星で南極の地下600mに眠る「謎の熱源」を発見した。彼は世界中から考古学者、科学者、エキュリティのエキスパート達を集めて、女性冒険家のレックスにガイドを頼み調査を開始。彼らが地底600mで見たもの・・・それはエジプト、アステカ、カンボジアの各文明が融合した巨大なピラミッドだったのだ。ピラミッドに足を踏み入れた一行は、想像を絶する恐ろしい真実に直面する事になるのだが・・・


【感想】
20世紀FOX社のドル箱ホラーキャラ「エイリアン」と「プレデター」のドリームマッチ!
既にこの組み合わせはコミックやノベルズ、そしてゲーム化もされており、SFホラーファンのハートを鷲掴みにし続けているそうなのですが・・・ぴよは何度もこの感想に書いて来ていますが「ホラーが苦手」なんですな(^-^;
さすがに「エイリアン」はPart.1と4は見た。でもプレデターは全く知らない。
そんな思い入れも知識もほとんどないヤツがこの作品を見るのはどーだろう?と自分でも思う(笑)

さて、そんな訳で本作。
元々ホラーが苦手なヤツが感想書いてんだからアテにしてもらっても困るんだけど(をい)、それにしてもだネ

はよ出て来いや


え?ナニがって?
そりゃー「エイリアン」と「プレデター」に決まってんぢゃん。

ちぃーっとも登場しないのよ、コイツらが。
映画が始まって30分・・・「これってエイリアンとプレデターが戦う話なんじゃないの?」とシビレを切らしながらウトウトしまくっている自分。その後も宇宙船とか音とか地味ぃ〜に雰囲気だけ出しながらもまーだ戦う気配はやって来ない(涙)
たぶん製作者サイドとしては「ちゃんとした筋立てして、ドラマとして膨らまそう」ってー腹なんだろうけどさ、この映画見に来る人でそんなドラマを期待する人がいると思って?いる訳ないだろ(ぼそ)

しかもそのドラマ部分がつまんないし退屈なんだから話になんない(←今日も吠え)
一応「何故エイリアンとプレデターは戦うのか?」という理由をドラマ部分で明らかにしてくれるんですがね、考古学者がしたり顔で「この(古代)文字は難しいが、どういう事なのか判った!」と語り出した時にゃ〜、「は?今までの展開でナニがどうお判りになったと?」と余りに陳腐な展開に溜息すら出ず(涙)

思った程エグい映像はなかったね。
だから見てて「ひえぇぇぇ〜」な感じにならなかったから、ホラーが苦手なぴよ的にはよかった。でもこの2作品がとぉーっても好きな方々がご覧になっても納得出来る作りの映像なんでしょうか?

ようやくエイリアンとプレデターがバトルし始めてからもお笑いの連続で(^-^;
誰が見ても判る「生き残り決定キャラ」とプレデターのやりとりに至っては呆れるしかありませんが、逆にホラーに笑いを求めるB級ファンには相当ウケるかもしれない空気はプンプンと。
製作者サイドが「この映画見て笑ってくれなくちゃイヤン!」くらいの気持ちで作ってるなら成功の部類ですな(笑)

んな訳で、B級好きなぴよには多少笑わせてもらえた(苦笑多めだけど)から、映画中盤まで引きずるつまんない人間ドラマを考慮に入れても多少評価は高めかと。

ラストシーンがね、ある意味お約束の展開?でステキですわ・・・つーか、まさか続編作る気なのか!?







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2004年12月01日(水) モータサイクル・ダイアリーズ

監督:ウォルター・サレス
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル
    ロドリゴ・デ・ラ・セルナ
    ミア・マエストロ、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
1952年、アルゼンチンのブエノス・アイレスに住む23歳の医大生エルネスト・ゲバラ・デ・ラ・セルナは、7歳上の生化学者である友人アルベルト・グラナードと2人でバイク旅行に出発した。陽気なアルベルトと「フーセル(激しい心)」というあだ名を持つ真面目で一本気なエルネストの2人が選んだルートは、想像を絶する程過酷なモノだった。予定ではアルベルトの30歳の誕生日までにベネズエラに到着するハズなのだが・・・


【感想】
キューバ革命の指導者として世界中から今も尚愛され続ける革命家「チェ・ゲバラ」と、彼の生涯の親友となったアルベルト・グラナードが若き日に旅をした記録を元に製作された作品。
製作総指揮には名優R・レッドフォードの名前がクレジットされてますが、レッドフォード氏の名前はそれ程アピールされている感じはありませんね。つーか、彼の名前のある・なしで観客動員数を見込める手合いの作品でもありませんし(笑)

1967年にCIAによって暗殺(っていう訳でもないのか?)されたキューバ革命の父「チェ・ゲバラ」が、自分の人生を大きく変えるきっかけになった親友との長旅の様子を淡々と描くロードムービーなんですが、この手の作品はかなり「好き・嫌い」がパッキリ分かれるんじゃないかと思いますね。
ちなみにぴよはこーいう映画はかなり好き♪少なくとも旅行好き・遺跡好きの方なら絶対満足の一作。

チェ・ゲバラ達がマチュピチュを見下ろすシーンなんて、ちょっと感動してうるっと来ちゃったし!
(これは彼らの様子に感動したんじゃなくて、単に遺跡の素晴らしさに感動したんだけどな。苦笑)

彼らの軌跡をかなり忠実に丁寧に再現しているみたいでしてね、彼らが辿り着いた先々でのエピソードを実に細かく見せながら、その時々でチェ・ゲバラが感じた事を彼の心の声としてナレーションしているんですが、正直言うと途中多少ダレる部分もあり・・・でも非常に丁寧な作りなので、チェ・ゲバラの一本気で融通が利かない真面目な性格と、静かな所作でありながらも内に秘めた情熱的な性質が観客に上手に伝わるように作られていて好感が持てます。

ただ、ハンセン病の施設に着いてからがちょっと長過ぎるよーな気がしなくもないんだなぁ・・・
もっとも、この施設でのやりとりが後の彼の革命家としての原点にもなるんだろうから端折る訳にもいかないんだろうけど、だったらこの施設に着くまでのエピソードをもう少しタイトにしてもよかったような気がするし。
でも本来この映画が描きたかったのは壮大な南米大陸の風景とそこに息づく人々の様子・・・ではなくて、彼らと交流して成長していくチェ・ゲバラご本人の様子なんだろうと思うと、まあ納得せざるを得ないと言うのか。
観客が楽しみたいモノがこの映画のどの部分なのかによって印象が違ってくるような気はしますね。

旅好きさんは映画前半を楽しみ、チェ・ゲバラという人間自体に興味がある方は後半を楽しみ。
「1粒で2度オイシイ作品」と言えば格好が付くけど、どちらかしか美味しく感じられないとどうしてもダレるんだな(笑)







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