ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2003年04月30日(水) ハンテッド

監督:ウィリアム・フリードキン
出演:トミー・リー・ジョーンズ
    ベニチオ・デル・トロ
    コニー・ニールセン、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
野生動物保護官として働く初老の男「L.T」の元へFBI捜査官がオレゴンで起こった連続殺人事件の捜査協力を依頼しに尋ねて来た。現場に向かったL.Tは単独でわずかな痕跡を頼りに犯人のアジトを突き止めた。ところが犯人はかつてL.Tが軍部でトラッキング、サバイバル、そして究極の殺人技術を教える教官だった頃の、最も優秀な教え子「ハラム」だったのだ。


【感想】
トミー・リー・ジョーンズにベニチオ・デル・トロの共演ってさー♪ぴよ大好きな俳優ずくしぢゃ〜ん(萌)
特にベニチオはぴよが最も注目してるハリウッド俳優の一人。前回「プレッジ(2002.8.31の感想を参照)」でヤバヤバなインディアン青年の役やってぴよを萌えさせてくれた彼・・・今回もイッちゃってました。(笑)

ベトナム戦争以後、今も問題になっている「戦争後遺症」の問題。この映画でベニチオが演じる「ハラム」という殺人鬼も、1999年のコソボ紛争で名誉ある任務をまっとうした兵士であったものの、過酷で悲惨な戦場の情景が頭から離れずに狂気の淵に落ちてしまった正に「戦争後遺症の申し子」だ。
相変わらずこの手の「イっちゃった人」の役やらせたら世界一の演技力のベニチオ♪大体からしてこの人ってば顔付きからして卑怯だってば!彼には一生精錬潔白な正義のヒーロー役は回って来ないんぢゃないだろーか(^▽^;)

話自体はストレートな「追いかけっこ話」で、観客をあっと言わせるよーな大逆転や想像もつかないよーなオチ・・みたいなものは全くないから、どんでん返しや展開の妙を楽しみたいタイプの人にはちょっと面白みに欠けるのかもしれない?
けど、この映画はハリウッドの名優達の怪演とリアリティ溢れるトラッキングとサバイバル、そして実力者同士の心理戦を楽しむモノなんだと思うんだよね。そうやって割り切って見れば・・・多少説明不足で判りにくい人物背景にも目をつぶる事が出来るんじゃないかと(苦笑)

かつての教官と教え子。教え子は教官を父親のように慕いつつも狂った感情をもはや抑える事は出来ず、教え子を結果的に殺人鬼に育て上げてしまった教官は自責の念と教え子への愛着・愛情に挟まれて心痛めつつも、彼のトドメを刺すのは自分しかいないのだという責任感に燃え・・・ここら辺りの感情の流れはさすがオスカー俳優同士、絶妙の表情と圧倒的演技力で観客を魅了してくれてると思うわ♪

それにしても、御歳57歳のトミー・リー・ジョーンズとベニチオの息詰まるサバイバル・アクションは必見!銃撃戦と爆薬ぶっ放して派手な映像垂れ流しの昨今のアクション映画とは一線を画す、ナイフ一つでぶつかり合う本当の肉弾戦!!
相当訓練したんだろーし、スタントも随所に使ってるんだろーけど・・いやはやそれを差し引いてもあの素晴らしいアクションのキレの良さには名優魂を見せ付けられましたなぁ〜!





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2003年04月28日(月) Kissing ジェシカ

監督:チャールズ・ハーマン=ワームフェルド
出演:ジェニファー・ウェストフェルト
    ヘザー・ジャーゲンセン
    スコット・コーエン、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
ジェシカはNYの新聞社に勤める28歳独身女性。兄の結婚が決まり、友人が妊娠し、そして母親からはやんやの見合いの催促・・恋人のいないジェシカは焦って色んな男性とデートするものの、どいつもこいつもピンと来ないダメ男ばっかり。
そんなある日、新聞の恋人募集広告に自分が心打たれたリルケの詩を引用した文章を見つけた。「この人はもしかして運命の人!?」と心騒ぐジェシカだったが・・その広告を出していたのは“女性の恋人を探す女性”だったのだ!


【感想】
今やゲイはすっかり市民権を得ている!?・・・いやいや、まだ世の中偏見に満ちてますよねぇ(^_^;)
そんなゲイネタを中心に据えながらも「女同士だから」という特殊な恋愛としてじゃなくて、誰でもかつて「初めての大人の恋愛」の扉を開けた時に感じたハズの高揚や戸惑いを思い出させ、体感させてくれるコメディ♪

恋人のいないキャリア・ウーマン、年齢的に超焦っているものの、いい男には当然のように既に恋人はいるし、出会う男は知性のかけらも感じさせないカスばっかり・・って、これはジェシカじゃなくてもよく耳にする話(苦笑)
ホームパーティーでグチりまくるジェシカに、かつての恋人で今は職場の上司でもある男にズバリ「相手に問題があるんじゃなくて、君に問題があるんだ」「人は自分を通してしか人を見ない」と言われるくだり・・・思わずうなずいちゃったねぇ〜!この映画見て耳が痛いと感じる女性、結構いるんじゃない?(笑)

映画を支配する会話が実にウィットに富んでいて楽しませてくれる。
リルケの詩の引用然り、恋人募集の広告を出したヘレンがジェシカに語った「気持ちを熟成させる」等々・・・ジェシカとヘレンが映画中何度も激論を交わすんだけど、その会話一つ一つが知性を感じさせる楽しい言葉遊びになっていて、これは読書好きの人だったらハマる会話だなぁ〜♪

会話もオシャレならファッションも音楽もスタイリッシュ♪
とってもオシャレな映画なんだけど、恋愛の扉を一つずつ開けていくジェシカのコミカルな様子(本人は大真面目にやってるからまた笑えるんだよね)には、その昔は自分もこんなだったんだよなぁ・・なぁんて、ちょっと苦笑いしちゃったりして。
人はステキな恋愛をすると、やっぱり誰の目から見ても魅力的に輝いて見えるもんだよねっ♪(^-^)


この映画、主人公のジェシカとヘレンを演じたジェニファー・ウェストフェルトとヘザー・ジャーゲンセンによる共同脚本と共同製作なんだそーだ。美貌も演技力もあって、更に脚本から製作までこなしてしまうスーパー・ウーマン達!

すっかりしてやられました!!






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2003年04月25日(金) あずみ

監督:北村龍平
出演:上戸 彩
    オダギリジョー
    原田芳雄、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
徳川幕府開幕後も豊臣側を支持する有力大名も多く、反乱をおこそうと企む危険分子を事前に抹殺するために、最強の刺客軍団を育てよという密命を受けた「爺」は10名の精鋭を育て上げた。孤児になった所を爺に拾われて育てられた「あずみ」は、その中でも抜きん出た才能で仲間から注目される少女だ。
いよいよ使命をまっとうする為に山を降りる事となった10人の仲間に、爺は仲の良い者同士2人1組になれと言う。ほのかな想いを寄せていた「なち」と組んだあずみに、信じられない試練が与えられたのだ・・・


【感想】
小山ゆう原作のベストセラー漫画の映画化。お約束通り原作未読のぴよですが、予告編を見た時から「この手のネタはハリウッドじゃなくて日本で作らなきゃダメでしょー!」と期待してたのねーん♪

主演は上戸彩ちゃん(可愛い♪)10名の刺客仲間も今後活躍が期待される注目株揃い・・・要はまだまだ演技が荒削りで、今ひとつ突き抜けてない面々だって事なんだけど(をい)
そこんとこの甘さはちゃーんと考えてあって、脇を固める「大人な俳優陣」が実力派でクセのある面子を揃えて、ちょっとゆるくなりがちなひよっこちゃん達の演技をカバー。個々のキャラクターも実に魅力的で、あずみ達を狙う敵キャラはどいつもこいつも実に面白い!オダギリジョーが出て来た時なんて、最初誰だかわかんなかったもんね!!
(個人的には佐敷3兄弟のキャラなんてサイコーにお気に入りだったわぁ♪)

話題の「200人斬り」他、惨殺シーンはかなり見せてくれる。所詮アイドル映画だなんて思わずに見て欲しいぞ。相当みんな頑張ってアクションをこなしてますから!舞台挨拶に来てた北村監督の話では、95%はスタントマンを使わずに本人達が演技しているそーだ。なかなかスゴイです!

話の展開も魅力的で見せ場も多く、かなり「出来のいい」仕上がりになってるとは思うけど、先にも書いたけど脇役が魅力的過ぎるためなのか・・肝心のあずみ達「主人公チーム」の面々のキャラが今ひとつ印象が薄くて、誰が誰なんだかよーわからんってのがちょっと痛いかも(苦笑)

あずみ達が「罪もない人達を目の前で殺されているのを助ける事も許されないのに、何故よく知りもしない相手を『使命』という理由だけで殺さなければならないのか?」というジレンマに悩むくだりがあるんだけど、ここの掘り下げも甘かったよーに思う。せっかく乗って来てる展開が失速しちゃう感じ?(^_^;)
中途半端にネタを投げて収拾つかないんだったら、逆にこういうシーンはみんな取っ払っちゃって、がんがん戦ってがんがん惨殺してもらって、乗ってるスピードでそのまま押し切っちゃった方が良かったんじゃないか?と思わなくもないのよネ。


いやぁ・・でも久し振りに見せ場がきちんと押さえられてて、見応えのある面白い邦画を見せてもらった!
予告編で期待した分はちゃんと元取れてます♪(笑)






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2003年04月24日(木) クローサー(香港・2002年)

監督:コーリー・ユン
出演:スー・チー
    ヴィッキー・チャオ
    カレン・モク、他
オススメ度:☆☆☆☆+


【あらすじ】
アジア最大の規模とセキュリティを誇るコンピューターネット会社の社長が「電脳天使」と呼ばれる美人姉妹「リン」と「クワン」に暗殺された。彼女達は依頼を受けた相手を必ず抹殺する・・・今は亡き父親が残してくれた世界最大規模の監視システム「ワールド・パノラマ」を利用して、どんな難関な警備網も易々と潜り抜ける事が出来るのだ。
依頼者の次の狙いは「電脳天使」の口封じだった。罠とは知らず新しい依頼を受けるクワン。新人女性刑事「コン」が独自の鋭い嗅覚で彼女達を追い詰めるが、コンもまた陰謀に巻き込まれて冤罪をなすりつけられてしまう・・


【感想】
香港・中国で今絶大な人気を誇る「アジアン・ビューティー」3女優が三つ巴になって登場するアクション映画。監督はぴよ大好き♪ジェット・リー様のアクション監督を務める「コーリー・ユン」

とにかくこの映画はアクションがすっごい面白い!!
映画冒頭の社長暗殺シーンでまず観客の目をクギ付けにさせて、その後もありとあらゆるアクションで見る者を魅了してくれる♪所詮人気アイドル女優のままごとアクションだろう・・なぁ〜んてタカをくくってはいけない!スタイル抜群の美女達が、ハードにエキサイティングに、そしてセクシーに宙を舞うシーンは思わず同性のぴよも生唾ゴックン♪(萌)

話の設定や辻褄に関してはこの際だから目をつぶろう(をい)

数年前まで「普通の女子大生」だったハズのリンがどうしてこんなに強いのか!?(お前はアンドロイドかっ!)
どうして「ワールド・パノラマ」を開発した父親が殺された事で殺し屋になるの?(何の理由付けにもなってない)
大体からして、一民間人が勝手に衛星を購入して使えるのかよー!(そんな金持ちにも見えなかったぜ?)
しかも世界最高の監視システムのハズなのに、簡単に追尾されてハッキングされちゃってるし!(ダメダメぢゃん)

・・等々、確かにまるでダメで破綻しまくり、ツッコミどころ満載の設定ではあるものの、それを差し引いても余りある面白さなんだってばー!ホントに!マジで!!(笑)


とびきりの美女、ハードなアクション、入浴シーンや下着姿にエッチな衣装満載のセクシーショット、切ない恋とラブシーン、お約束の「家族の絆にお涙頂戴」まで・・・とにかく映画を楽しむ為の全ての要素をムギュギュゥ〜っと詰め込んでご提供♪の正に「オイシイとこ取り」のごった煮映画だ!

アジア映画独特の「展開のもたつき感」も、逆にハリウッド・アクション映画にはない新鮮さ!(爆)
この映画は思いっきりぴよのツボにハマっちゃったなぁ〜♪






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2003年04月23日(水) カントリー・ベアーズ

監督:ピーター・ヘイスティング
出演:ハーレイ・ジョエル・オスメント(ベアリーの声)
    クリストファー・ウォーケン
    イーライ・マリエンタール、他
オススメ度:☆☆


【あらすじ】
クマと人間が仲良く暮らす世界―人間のバリントン家で暮らす小熊の「ベアリー」は自分が家族と似ていない事を不思議に思っていた。11歳になったある日、兄のデックスから自分が養子である(というか拾われて来た)事を聞かされて、ショックの余り家出をしたベアリーは、既に引退したスーパーバンド「カントリー・ベアーズ」を生んだ伝説のミュージック・ホールに辿り着いたのだが・・・


【感想】
東京ディズニーランドのアトラクションでお馴染み「カントリーベア・シアター」(他国のディズニーのテーマパークでは「ザ・カントリーベア・ジャンボリー」と呼ばれている)のキャラクターをモチーフに映画化したディズニー最新作。
・・つーか、何故今カントリーベア?ネタ切れなんすか?よく判りません。(^_^;)

何しろ「人間の言葉を喋り、人間と共存しているクマ」という設定からしてウルトラ・スーパー・ファンタジー大人の鑑賞を度外視した「超お子向け」映画ですから・・・感想の書きようもありませんが(苦笑)

「カントリー・ベアーズ」という伝説の『熊さんバンド』の話なので、楽曲はスゴイ!
何しろあの「ジョン・ハイアット」がこのクソ映画の為に6曲もオリジナル楽曲を書き下ろして提供してるし、ドン・ヘンリーとボニー・レイットがロマンティックなバラードをデュエット、更にエルトン・ジョンまでカメオ出演するという気合の入れようだ!
たぶん親子で見に行く事を想定して、お子だけじゃなくお父さんお母さんにも楽しんで頂きましょう!って事で、映画中に何度も派手なパフォーマンスでミュージック・ビデオ・クリップ様のシーンを挿入しているんだろーけど、ここら辺りなんかは実にディズニーのソツのない演出と資金力を伺わせます(笑)

可愛い小熊ちゃん達のアメリカンなユーモア満載♪・・と言いたい所だけどー・・ま、子供向けですから。
唯一笑えたギャグは「Mr.チキンがメスだと気付いた」というくだり、それからエルトン・ジョンの最後のセリフくらいかなぁ。
対象年齢が何歳くらいまでなのかわからないんだけど、ぴよには評価のしようのない映画だね。(^_^;)


蛇足かもしれないけど・・・
ラストのスタッフテロップが流れても席を立たないよーに。おまけ映像がありますヨ。
(まぁ、見たからってどーって事もないんだけど。苦笑)






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2003年04月22日(火) ボウリング・フォー・コロンバイン

監督:マイケル・ムーア
出演:マイケル・ムーア
    マリリン・マンソン
    チャールトン・ヘストン、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
1999年4月20日、コロラド州リトルトンのコロンバイン高校の生徒2人が学校に乗り込み銃を乱射。12名の生徒と1名の教師を殺害し、犯人も自殺をするという凄惨な事件が起こった。マスコミはこの衝撃的事件を分析しようと喧しいが、どれもこれも納得いく答えはない。
銃による死亡者ダントツ世界NO.1の国、アメリカ。何故アメリカだけがこんなに銃犯罪が多いのか!?マイケル・ムーアはアポなし突撃取材を敢行しながら問題の核心に迫って行く・・・


【感想】
今年度オスカー長編ドキュメンタリー部門受賞で話題の映画。授賞式でムーア監督が「ブッシュ、恥を知れ」と吠えて、会場は怒号とやんやの喝采で騒然となったシーンはみんなもTVで1度は目にしてると思う。
急がないと公開終了しちゃうよぉ〜ん!ってな訳で、ようやく見に行って来ましたわ。(^_^;)

たぶんドキュメンタリー映画見るのって初めて。
ドキュメンタリーってどんな感じなんだろー?ってちょっと心配だったんだけど、すっごく面白かった!・・つーか、考えさせられた。いや、考えさせられるというよりも、アメリカの銃社会がこれ程進んでいる(荒んでいる?)とは知らなくて、ただただ口をあんぐり開けて「ほへぇ〜!」って放心しちゃったって言った方が適切なのか。

スーパーで銃や弾丸が誰でも簡単に買える(知らなかった!)
銀行で口座を作ると好きな銃がもらえる(マジですかいっ!)
子供の手の届く所に銃が置いてある(これってどーよ!?)

・・等々、日本ではにわかに信じ難いアメリカの状況を、ムーア監督のナレーションをバックに淡々と説明されているんだけど、似たよーな環境でしかも失業率はアメリカよりも高い、お隣の国・カナダでは銃犯罪は非常に少ない。アメリカとカナダの比較は非常に興味深いし面白い着眼点だったと思う。

アメリカの銃社会の生い立ちをアニメーションにして見せてくれるんだけど、これがすっごくシニカルで面白かった。
先住民を殺し、黒人を奴隷にし、黒人を解放したら今度はKKK団やライフル協会が彼らを迫害し・・・人種差別についてもかなり突っ込んだ描写がなされていて、これはご当地アメリカでもきっと物議をかもし出した事だろーなぁ・・と思ったよ。


結局何故アメリカの銃犯罪は減らないのか、これ程陰惨な状況なのか・・その答えは見つからない。もし見つかっていたら、今でも毎日TVで銃犯罪のニュースが読み上げられる事はないだろう。
出口のない迷路を彷徨うムーア監督は、結局全米ライフル協会会長の俳優チャールトン・ヘストンの自宅へ押しかけ、彼の自宅前に銃で幼い命を散らして行った少女の写真を置いて帰る事しか出来ない・・・

問題提起はあっても答えが出ないというのはドキュメンタリーだから仕方ない事なんだろーけど、それにしても何か納得のいかない、すっきりしないラストだったような気がしたな(だからこそドキュメンタリーなんだと判っていても、ね。苦笑)


この映画見ると、チャールトン・ヘストンの映画は2度と見たくなくなる。(笑)






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2003年04月18日(金) 草ぶきの学校

監督:シュイ・コン
出演:ツァオ・タン
    ウー・チンチン
    トゥ・ユアン、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
文化大革命前、1962年中国。豊かな水源の太湖のほとりにある「油麻地小学校」の校長を父に持つ「桑桑(サンサン)」、父がなかなか自分だけを構ってくれないのが悩みの種だが、友達も沢山いるし毎日が楽しい。
訳ありのとっても可愛い転校生やみんなに「ハゲツル」と呼ばれていじめられる子、金持ちで鼻持ちならないけど、本当はとても正義感の強い友達、桑桑はこの学校で様々な経験をしながら成長して行く・・・


【感想】
中国の人気作家、ツァオ・ウェンシュアンが1997年に発表したベストセラー小説『草房子』の映画化。中国江蘇省蘇州の太湖にある「草ぶきの学校」を舞台に、学校内外で繰り広げられるエピソードをオムニバス形式に見せながら少年の成長を描いて行く・・・つーか、全然主人公が成長してないんだけどね。(爆)

この映画に出演している子役はすべて地元のシロウトを集めて撮影したそーですが・・・監督さんの力量でしょうか?なかなかみんな堂に入った演技してて、とてもシロウトだとは思えなかったっすよ。特に主役の「桑桑」を演じたツァオ・タン君、小心でヒネてて根性悪い少年を実にリアルに演じてらっしゃる!(まーた無茶苦茶書いてるし。苦笑)

上にも書いたけど、話はオムニバス形式に小さなエピソードを繋げて展開して行く・・・オムニバスに話を繋いで、最終的にその一つ一つの話がオチに繋がるように作るという形式はそんなにモノ珍しくないと思うけど、この映画はそれとはちょっと違うんだよなぁ〜。
オムニバスに話が展開するものの、その一つ一つの話は全くラストのオチには繋がってなくて、舞台が「草ぶきの学校」というだけで全く繋がりのない別の話を並べて見せているだけ。要するに「ショート・ショート」というヤツだ。(^_^;)

だから映画中盤まで「?」の連続。画面が変わったと思ったら全く違う話が始まっているから、これが前のエピソードとどう繋がるんだろう・・ってしばらく見ながら考えちゃったぢゃんね(苦笑)
結構ユーモアに富んだ話が多くて笑わせてくれるし、ちょっとホロリとするよーなエピソードもあって、ショート・ショート映画だと割り切れば結構楽しめちゃう♪


・・・が。


ラストのあのオチはどう見るか!?
中国の方々は、あのシーンは感動しながら見たんでしょうか?それとも爆笑しながら見たんでしょうか?(^_^;)
ちなみにぴよは苦笑しながら見たんだけどね・・・

最後であーいうオチつけるタイプの映画だとは誰も思うまい。(爆)





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2003年04月17日(木) ドリームキャッチャー

監督:ローレンス・カスダン
出演:モーガン・フリーマン
    ダミアン・ルイス
    ドニー・ウォールバーグ、他
オススメ度:☆☆−


【あらすじ】
ジョーンジー、ヘンリー、ピート、ビーヴァーの幼馴染み4人が今年も山小屋に集まって来た。夕食を囲み他愛のない話に興じる4人には秘密があったのだ。それは20年前に4人で助けたある少年から授かった不思議な力・・それは年齢を経た彼らにとって少々持て余し気味の超能力だった。
楽しい団欒はこの夜を境に終わりを告げる。きっかけは偶然出合った一人の遭難者。彼を助けて山小屋へ連れ帰ったジョーンジーとビーヴァーは、森の動物が一斉に群れをなして移動する奇怪な姿を目にする。そして助けた遭難者の様子を見にベッドルームに行った彼らは、そこで世にも恐ろしい光景を目にする事となったのだ・・・


【感想】
スティーブン・キング原作の大ヒット小説の映画化。原作を読まれたファンも多い事でしょう・・・すんません。今回またしても原作未読のぴよです・・って、もうお約束だから書かなくてもいい?(^_^;)

さて。
予告編のコピー「見せてあげよう。見たことを後悔するものを。」・・・これネ、



当たってます!
後悔します!!(爆)



久々に予告編と原作者のネーム・バリューに踊らされた「トンデモ映画」見ちゃったぢゃんかよぅー!

登場人物のキャラの描き込みも半端だし、話の展開もバラバラで最後の最後までまとまらない。加えて予告編で思わせぶりに登場してるモーガン・フリーマンの役ドコロ・・・まったくその存在の意味も判らないし彼のキャラクターも見えない。
更にタイトルの「ドリームキャッチャー」が意味するもの・・・肝心のドリームキャッチャーと彼らの繋がりが全く説明されないし、しかも話にまるで絡まないってどーいう事なんすか!?

きっと原作ではドリームキャッチャーが内容の重要な意味を持ってるに違いない・・と思うんだけど、映画中では山小屋の中にドリームキャッチャーが飾ってあったり、ドリームキャッチャーの絵を意味深に描くシーンが出て来るだけで、これと言って話の筋とは絡まない。
まるでタイトルが「ドリームキャッチャー」だから仕方なく山小屋に飾りました・・ってだけの存在だYO!(怒)

「記憶の倉庫」を現実世界のように見せる事で、彼らの超能力を映像化しようと試みている?映画中、記憶の倉庫にいるジョーンジーが電話をするシーン等は、精神世界と現実界の倒錯を表現しようとしているのか?・・これもあまり成功しているようにぴよは思えない。(このぴよの解釈すら正しいのか不明。苦笑)

予告編と話の前半で散々期待させたサスペンス・・・オチが【ただのエイリアン・パニックムービー】で終わっちゃって、スティーブン・キングはこの脚本で本当に納得してるんだろーか???
一緒に見に行った原作読んだ人が「話が全然違うぅ〜(涙)」って言ってたし。(^_^;)


ついその人に「ねえ、原作本貸してぇ〜!」ってお願いしちゃったぢゃんよ。
・・・もしかして、これがこの映画の意図する事なのか?
原作とどれだけ違うか本買って確認しろっ・・て事で、原作売上倍増計画ってのがオチなのか?(笑)


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ドリームキャッチャーの上映前に、この夏公開の話題映画「マトリックス」シリーズ第二弾「マトリックス・リローデッド」との繋ぎとも言われている3DCGアニメ『アニマトリックス@ファイナル・フライト・オブ・オシリス』を上映しました。

完全フルCGアニメと言えば、一昨年前公開になった超大型駄作アニメ映画「ファイナル・ファンタジー」が記憶に新しい所ですが(相変わらず無茶苦茶言ってるなぁ)CGアニメの世界の進歩ぶりというのは、本当に目を見張るばかり。

ファイナル・ファンタジーでも脚本はともあれ、その映像世界の素晴らしさには息を飲んだぴよですが、この作品はファイナル・ファンタジーよりも更にその映像世界が進歩したと実感させる素晴らしいCGアニメだった!
たった11分の上映ですが、これは一見の価値ありですなぁ〜!

ファイナル・ファンタジーの革新的試みが、この「アニマトリックス」でようやく開花したと言ってもいい!






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2003年04月16日(水) アバウト・シュミット

監督:アレクサンダー・ペイン
出演:ジャック・ニコルソン
    キャシー・ベイツ
    ダーモット・マルロニー、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
アメリカ中西部オマハの保険会社で計理士として長年勤め上げた「ウォーレン・シュミット」は42年連れ添った妻と離れて暮らす一人暮らしの娘がいる、平凡だが不満のない人生を歩んで来たつもりだった。
ところが定年退職してみて自分がいかに仕事に依存していたかに気付く。そんな折、第二の人生を共に謳歌しようと思っていた妻は急死、頼りにしていた一人娘はバカ男との結婚を間近に控えてとりつく島もない・・孤独に打ちひしがれたシュミットは亡き妻と共同購入したキャンピングカーを駆って、アテのない旅に出たのだが・・・


【感想】
オスカー俳優ジャック・ニコルソンの新作は、定年を迎えた上に妻に死なれて一人ぼっちになってしまった、正に「燃え尽き症候群」のよーなショボイおっさんの話。実際こーいうオジサンって多いんだろーし、リストラ激しい昨今ではまだ定年まで行かない年齢の御仁も同じよーな気持ちになっている人は多いんじゃないだろーか・・・本当に身に詰まされる話ですわ(^_^;)

ありとあらゆる役をこなすジャック・ニコルソンの名演技が今回も光る。
仕事を失って、何をすればいいのかわからずに途方に暮れるシュミットの生気を失った様子を、実にリアルに、そして悲哀の中にもクスリと笑わせる絶妙な表情で見せてくれる・・・この人ホントにいい役者だわぁ♪

アフリカに住む恵まれない子供の里親募集番組をたまたま目にして、思い付きで里親になったシュミットが、自分の養子に宛てて手紙を書く・・この手紙の朗読がそのまま映画のナレーションになっている所は面白い。

予告編見た時に勝手に予想していたのとは全然違う展開で。
普通この手の映画って、生き甲斐を無くした男がどうやって第二の人生を見つけて立ち上がって行くのかを見せる・・ってのが王道だと思うんだけど、この映画は全然そーじゃない。
長年こういう考えで生きて来た男がそうそう変われる訳もなく、何をやってもとことん空回りして益々ドツボにハマって孤独になって、それでも長年のプライドを捨て切れずに虚勢を張って・・・

実際この手のオジサンなんて、安手のドラマみたいにコロコロ自分が生まれ変われるハズがない(^_^;)
劇的な事も起きなければ、調子良く運命の人に出会える訳もない。本当に等身大の「定年退職後の孤独なオジサン」をありのまま見せちゃってる・・・正直言って「何も展開しない」
なのに、目をそらせられない。引き込まれる。悲哀の中に絶妙なユーモアを織り込んで見る人を楽しませる。


ラストのジャック・ニコルソンの表情がまたすごく効いてる。
寂しくて、哀しくて、なのにクスリとさせて優しい気持ちになれる・・・実に不思議な力のある映画。






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2003年04月14日(月) スピリット SPIRIT〜きれいな涙〜

監督:ケリー・アズベリー
声の出演:マット・デイモン(ナレーター)
      ダニエル・ステューディ
      ジェームズ・クロムウェル、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
西部開拓前のシマロンの大草原、野生馬の群れで生まれた「スピリット」は、その名の通り勇敢なスピリット<心>を受け継いでたくましく成長し、いつしか群れのリーダーとなった。
ある晩、スピリットは初めて人間と出会う。それは近頃シマロンの地を荒らし、野生馬を捕らえているカウボーイたちだったのだ・・・仲間を逃がす為に自分が囮となって縄を掛けられてしまうスピリット。彼の過酷な人生が始まったのだ。


【感想】
「シュレック」で昨年オスカーを受賞したドリームワークスが、鼻息荒くも送り出す長編アニメ。
この作品は非常に面白い試みが施されていて、出演(?)しているキャラクターに全く「セリフ」を喋らせずに、非常に少ないナレーションと(ナレーションは主人公の心の声という設定になっている)BGMに使われている楽曲の歌詞だけが「セリフらしいセリフ」で、出演者達の心の動揺、感動、苦しみ、悲しみ、喜び、怒り・・そういったモノは全て「アニメーション」の画像だけに頼っているのだ!

アニメーションに頼るだけあって、映像の素晴らしさには息を飲むね。
2Dアニメと3DのCG処理が実に自然に融合して、まるで実写映画を見ているような爽快感♪これは大人の鑑賞を意識した、非常にクオリティの高い映像になっていると思ったなー。

更に素晴らしいのが音楽!
キャラクター達が雄弁にセリフを語る代わりに、ブライアン・アダムスが楽曲を提供して映像に被せているんだけど、これがとにかくすっごいステキなんだわよぅ〜!(萌)
勿論歌詞は重要なファクターなので字幕できちんと出ますからご心配なく♪
(この映画はラストテロップの楽曲にもちゃんと字幕を付けてた。これはすっごく嬉しいかも!)

アメリカ先住民「ラコタ族」の青年と野生馬スピリットとの心の交流シーンはジーンと来る。
多少臭過ぎる「演出過多」な部分はありますが(苦笑)見ていて不快感はないハズ。オチも磐石で気持ちいいし♪


ただ、
映像だけに感情表現を頼るとこうするしかなかったのかもしれないけど・・・馬に見えないんだ。スピリットの様子が(爆)
ここまで「人間臭い」表情&動きの馬なんている訳ねーよ!!これだったらセリフ喋ってるのと変わらないってば!

・・・そういう意味ではこの試みは成功してるかしてないのか、非常に微妙な感じしますけど。(^_^;)
でもかなりイケてる映画です♪見て損はないぞ!!






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2003年04月12日(土) ネメシス S.T.X

監督:スチュアート・ベアード
出演:パトリック・スチュワート
    トム・ハーディー
    ブレント・スパイナー、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
ライカー副長がカウンセラーのトロイと結婚してタイタン号の艦長に転属する事になり、長きに渡りピカード艦長と家族同様にして過ごして来た「エンタープライズ号」を降りる事となった。
結婚式の祝宴の為ベタゾイド星へ向かったエンタープライズ号は、航行中に宇宙艦隊司令部から緊急通信を受けて、惑星連邦にとって長年の敵だったロミュラン帝国の母星ロミュラスと平和協定の会談に向かうように命じられた。ピカード艦長はそこで史上最大の敵と対峙する事となったのだ・・・


【感想】
1966年に始まった超人気TVシリーズ「スター・トレック」の劇場版もオリジナルシリーズ6本に加え、次世代版の「新スター・トレック」シリーズがこれで4作目でトータル10作目の記念作品になるそーだ。一応今作品でこのシリーズも一応の完結という話らしいんだけど・・・?

完結編という事だからだろーけど、映画前半にかつてこのシリーズを飾ったお馴染みメンバーがチョイ役で出演してたりして、ファン・サービスも抜け目なくやっちゃってますし、スター・トレックシリーズを全く見た事がない人にも話が通じるよーに、一応この物語の世界観をソツなく説明するような展開が用意されてますが・・・正直言ってダレたかも。
だって、この映画をわざわざ劇場まで行って見る人で、スター・トレックシリーズ知らない人なんているぅ?(苦笑)

今まで色んな強敵を相手にしてきたエンタープライズ号のクルー達だけど、誰が最強って・・そりゃピカード艦長でしょ!てな訳で、完結編の敵は正にピカード艦長!!・・・じゃなくて、ピカード艦長のクローン体「シンゾン」
このシンゾンがね、確かにピカード艦長の若い頃はこんなだったんだろーなぁ・・って思えるよーな顔で。でもかなりの美形なのよ♪←って書いたら、まるで現在のピカードがイケてないみたい?(^_^;)

ある意味この手のシリーズ物は何が起ころーが結果は見えてる訳で。
結果は判っててもついつい見ちゃう「フーテンの寅さん心理」をガッチリ押さえてありますから、感想の書きようがないのですわ。見せ場のカーチェイスもどきや戦闘シーンあり、ちょっぴりエッチなシーンあり、ハラハラドキドキのピンチも固い結束で結ばれた仲間がうまい具合に現れて救ってくれたり、挙句にクライマックスはお約束の「お涙頂戴シーン」モリモリだったりしちゃってさ♪

よくよく考えるとさ、ここまで判り切った磐石な展開を今堂々と新作として作っちゃえるシリーズって・・今ではスター・トレックシリーズくらいしかないのかもしんないよなぁ〜!
新作なのに、まるで20年前のSF映画見てるみたいな気持ちになっちゃったもんな。(無茶苦茶書いてますぅ?苦笑)


これが「完結編」って事らしいけどね、
でもたぶんこの作品がウケたらまた「帰ってきたエンタープライズ号」みたいに舞い戻って来ちゃうと思うヨ♪
だってラストで何となく次に繋げれそーな雰囲気かもし出しちゃってたし(にゃは♪)

んもー!ホントにソツがないシリーズなんだからぁ♪(爆)






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2003年04月10日(木) I-SPY アイ・スパイ

監督:ベティ・トーマス
出演:エディ・マーフィ
    オーウェン・ウィルソン
    マルコム・マクダウェル、他
オススメ度:☆☆−

【あらすじ】
米国が極秘に開発した最新型ステルス戦闘機が盗まれた!武器商人ガンダーズはブタペストで行われる欧州ミドル級タイトルマッチの前夜パーティーを自宅で開催して、そこで入札を行うらしい。戦闘機の奪回を命じられたのは国家保安局BNSのスペシャル・エージェント「アレックス・スコット」そして彼の相棒として指名されたのは、このタイトル戦に出場する目下57連勝中の無敵のボクサー「ケリー・ロビンソン」だった。
傲慢で目立ちたがりやなケリーに振り回されっぱなしのアレックス・・・即席でこぼこコンビの誕生だ!


【感想】
エディ・マーフィの新作は、前作「ズーランダー」で思いっきり笑わせてくれた今正に旬の俳優オーウェン・ウィルソンが相手役。今回もエディはやっぱり目立ちたがりやで派手で口先ばっかりのお調子者を演じ、相棒オーウェンはエディに振り回されっぱなしの、地味で好きな女性にロクにアプローチも出来ないシャイな男という役回りなんだけど・・・

これが・・・大失敗してるぢゃない!


あーら。また冒頭から吠えちゃった。(笑)

大体からしてエディもオーウェンもコメディにかけてはお互い定評のある役者。コメディアン同士の共演というのは、お互いの笑いの質がかみ合わないと難しいと思うんだよね。エディを使うなら相棒は同じ早口お調子者系の役者で丁々発止させるか、そーじゃなきゃ全く異質のおっとり系、ハードボイルド系の役者をかませるべきだったと思う。
そういう意味ではかつて作品「48時間」「ビバリーヒルズ・コップ」シリーズは成功してた。

更に脚本もダメダメ。
今回の目玉は何と言っても「レーダーでも肉眼でも捉えられない見えない完全インビジブル機能搭載」の最新型戦闘機。これは実際に科学技術的には可能な事なんだそーで、先の「007・ダイ・アナザー・デイ」のボンド・カーでネタが使われた事は記憶に新しいけれど・・・この戦闘機がまるで映画中で生かされてないってのはどーいう事!?
ただの置物になっちゃってやんの!予告編で散々煽っておいたくせに、全く映画中にその機能を使ったトリッキーな戦闘シーンもなければ、出番もほとんどないなんて、本当に「宝の持ち腐れ」というのはこーいう事だぜっ!

笑いが取れなくて見せ場のないアクション・コメディなんて、肉の入ってない吉野屋の牛丼みたいなもんだ!(怒)

エディの笑いの才能は認めるけれど、ちょっと彼の演技にも飽きて来たよな・・・何をやってもエディでしかないというのは、彼にそれだけカリスマ性があるという事なのかもしれないけど、役者として考えるとどうだろう?
オーウェンも自分の持ち味がまるで生かされてない中途半端なキャラで。あれだけ「ズーランダー」で笑わせてくれた彼の魅力が、エディと共演する事で打ち消されて全くとんちんかんな2流役者になっちゃって・・ぴよは悲しいぞよ!!

映画冒頭の雪崩のシーン見た時は・・・こりゃ面白いか!?って期待したんだけどなぁ〜(ふぅ〜)



最後に一つ持ち上げておこうか・・・

この映画の主役はネ、エディでもオーウェンでもないわネ。


主役は「カルロス」です!(爆)

彼がオイシイところ全部持ってっちゃった!いやぁ〜・・カルロス最高にいいキャラしてるわぁ♪
エディ、はっきり言ってあんたの時代は終わったな(苦笑)






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2003年04月09日(水) ボイス

監督:アン・ビョンギ
出演:ハ・ジウォン
    キム・ユミ
    チェ・ジヨン、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
援助交際の告発記事を書いた事で脅迫電話に悩まされていたジャーナリストの「ジウォン」は、親友の「ホジュン」夫婦が所有する別宅に身を隠して携帯電話の番号を変える事にした。ところがまだ誰にも番号を教えていないはずの携帯が鳴り、たまたま近くにいたホジュンの娘「ヨンジュ」がその電話に出たのだが、その後ヨンジュの様子が一変してしまった。
不信に思ったジウォンが自分の携帯番号の前の持ち主を辿って行くと、前の持ち主は次々と怪死を遂げていたのだ・・


【感想】
2002年夏に公開されるや、ホラー映画では韓国史上最高の興行収入を記録した大ヒット作品。
予告編見た時から「これは・・・!」と期待してたんすよっ♪

かなり「リング」を意識した作りになっているなぁ・・というのがまず第一印象。「リング」はとあるビデオを見た人は・・というネタに対し、こちらはある番号の携帯を手にして謎の電話を受け取って聞いてしまった人は・・という展開ですから。
謎を解くのが女性だというのも、謎に関わるキーパーソンがとある女性の悲しい過去だというのも似てる。

話はかなりドラマ仕立てになってて、ただエグい映像で観客をビビらせるだけじゃないんだよ!という気概は感じるものの、実際見てて怖かったのは効果音と共にスクリーンに映し出される恐怖映像だけだったってのはどーなんだろう?(^_^;)
かなり沢山のエピソードを盛り込んであるものの、そのエピソードにまとまりを感じなかったのはちと痛かったなぁ。

なかなか凝った脚本で、小さなどんでん返しも用意されるし、そこに到るまでの伏線も巧みに前段階で細かく見せてる辺りなんかはかなりよく出来た作りだと思うんだけど、何だろうなぁ・・・どーも「話が小粒」な感じがしちゃったんだよね(苦笑)
これって・・(以下ネタバレっぽい?ので、未見の方はドラッグしないよーに!)
携帯電話の謎が全て主要キャラ内の人間関係で収まっちゃってるせいで察しのいい人にはオチが見え易いというのと、内輪ネタで終始してしまったせいで、この番号の携帯を持った過去の人達が怪死を遂げた・・という当初の謎が安っぽく感じちゃったせいもあるかなぁ〜っと。←今日も言いたい放題(笑)


まぁでもね・・・音と絵で怖がらせる、という「古典的ホラー・ビビり度」ではリングよりもこちらの方が上か?
ドラマ性は高いものの、ビビる部分は映像だけってのは本当に「微妙」な映画なんですけど。(^_^;)





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2003年04月08日(火) ヘヴン

監督:トム・ティクヴァ
出演:ケイト・ブランシェット
    ジョヴァンニ・リビージ
    レモ・ジローネ、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
イタリア・トレノの街で英語教師をする「フィリッパ」は、麻薬の犠牲になって命を落とした夫や自分の生徒の仇を討つ為に、トレノを牛耳る影の麻薬商人を暗殺しようとするものの、誤って罪のない人間を4人も犠牲にしてしまった。逮捕されてからようやくその事実を知ったフィリッパは、ショックで失神してしまう。
彼女の凛とした正義を貫く生き方に運命を感じ、恋に落ちてしまった一人の若き憲兵「フィリッポ」は、何とかして彼女を助けたいと思うようになったのだが・・・


【感想】
アメリカ=ドイツ=イギリス=フランスの共同制作映画だってさ。なのに舞台はイタリア・トレノ。どーしてイタリアは製作に関わってないんでしょ?・・って、映画製作(金の出ドコロ)と舞台は関係ないっすか。(笑)

このトレノの街の風景が天空から下界を見下ろすような感じで何度もスクリーンに映し出されるんだけどね、これがまたすんごいキレイなんだなぁ♪撮り方がいいんだなぁ・・すっごく雰囲気のある映像なんだよ。
この「天空から下界を見下ろすような感じ」っていうのは、タイトルの「ヘヴン」を意識させる感じ。ステキ♪

さてこの映画、宣伝や広告では「恋愛」を前面に出したコピーが多い感じしますけど、実際はかなり「精神世界」にスポットを当てた哲学色の濃い作品になってる。それが「予告編で期待していたものとちがーう!」っていう人もいるかもしれないけど、ぴよはこれでよかったと思うね。
だって、ケイト・ブランシェットってウェットな恋愛が似合うキャラじゃないと思うもん。(^_^;)

だからなのか、映画見てても2人が「熱烈に愛し合ってる」っていうイメージは湧かない。でもそういう上っ面な「男女の情愛」よりももっと奥深い「魂が惹かれ合う」という感じ。うん・・こちらの方がやっぱりケイトには似合う(笑)

大きな木の下、逆光シルエットで2人が結ばれるシーンは名場面だった。
決して「エロス」を前面に出さない、透明感があって「体が一つになる」というよりも「魂が一つに結ばれる」というイメージを大切にしてあるキレイな映像だったな。
・・・考えてみると、釈迦もブッダも木の下で悟りを説いた。精神世界を見せて行くテーゼとして「木の下」ってのは避けて通れないアイテムなのかもしんないなぁ。

映画として楽しめるかどーかを問われるとかなり「微妙な作品」で、好き・嫌いの好みがはっきり分かれると思うけど


ラストシーンは・・・この映画の象徴。






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2003年04月03日(木) 歓楽通り

監督:パトリス・ルコント
出演:レティシア・カスタ
    パトリック・ティムシット
    ヴァンサン・エルバズ、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
パリの娼館「オリエンタル・パレス」で生まれ育ち、いつまでも少年のような純粋な心を持った男「プチ=ルイ」、彼の子供の頃からの夢・・それは『いつか運命の女の人と出逢って、その人を自分の一生を賭けて幸せにする事』
1945年のある日、オリエンタル・パレスに流れ着いた一人の薄幸の美しい娼婦「マリオン」、彼女を見た瞬間プチ=ルイは運命の女に出会った事を確信したのだ。そしてマリオンにささやいた。「あなたを幸せにします、僕の一生を賭けて」と・・・


【感想】
ぴよの中で「フランス映画」と言ってまず思い出す映画。それは「C階段」と「髪結いの亭主」の2本。
甘美で切なく、シュールでノスタルジック・・・そんな素敵なフランス映画を代表する「髪結いの亭主」の監督パトリス・ルコントの最新作だって聞いたら見に行かない訳に行きませんってー!!(^-^)

娼婦の子として娼館で生まれ、美しい娼婦達の下働きをしながら少年のまま大人になってしまったような純粋な男と、まだ幸せを知らない暗い目をした娼婦との究極の愛の形・・・まるで夢のような美しい話が、夢のように美しい映像で語られて行く正に「大人のおとぎ話」


人は誰かを愛すると、相手からも愛を受けたいと望むのが当たり前じゃないか?・・・でも考えると、これは「自分が愛した分だけの見返りを相手に求めてる」だけの事なんじゃないだろうか。

「究極の愛」とは、

ただひたすらとことん愛する事。
愛した相手の幸せだけを望む事。
愛した相手が幸せになるために全身全霊を尽くす事。
そして相手からの見返りを望まない事。

プチ=ルイから全身全霊の愛を受けた女「マリオン」は、見ようによってはプチ=ルイをいいように利用していただけにしか見えないかもしれない・・けど、彼女はやっぱりプチ=ルイを心から愛していたし、プチ=ルイの愛があったからこそ自分は幸せなのだとよく判っていたと思う。
決して体を交じ合わせる事のない2人だけど、結婚パーティーで2人が抱き合いながら踊るシーンはとても官能的だった。


究極の愛の行方は・・・
甘美で切なく官能的な、フランス映画の真髄を見せてくれる美しい愛の映画。






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2003年04月02日(水) スパイダー 少年は蜘蛛にキスをする

監督:デイヴィッド・クローネンバーグ
出演:レイフ・ファインズ
    ミランダ・リチャードソン
    ガブリエル・バーン、他
オススメ度:☆+


【あらすじ】
デニス・クレッグは20数年振りに故郷の町に戻って来た。精神病患者の為の開放的施設に入所する為に。
狂気の淵をさまよいながらデニスは幼い日の記憶の糸をたぐり寄せる・・・飲み屋で出会った娼婦の虜になった父は、優しく献身的だった母を娼婦と共に殺害したのだ。


【感想】
1988年に脚本家であり小説家の「パトリック・マグラア」によって執筆された同名小説の映画化。映画化するにあたり映画脚本も原作者本人が手掛けている・・ってー事は、原作者が言いたい事や伝えたい事は、余す所なく完全に観客に向けて表現されてるってー事だよねぇ?(←これってイヤな前振り?笑)

主人公は頭がイカれた男(いきなり無茶苦茶書いてますが。苦笑)
この「イカれ男」が自分の頭の中で回想して話は進んで行くんだけど・・・何と言うのか、すごく観客を「不安にさせる」と言うか「心もとない気持ちにさせる映像」って言うのかな。
はっきり言うと、あまりに地味で訳わかんないから眠たくなっちゃったんだけどネ(爆)

映画見てる間はさっぱり辻褄が合わねーぢゃんか・・って思ってたんだけど、要するに
(ここから超ネタバレなので、未見の方はドラッグしないでちょ)
父親を迎えに行った酒場でたまたま見かけた娼婦に性的興奮を覚えたデニス少年が、家庭(父)に不満を持ってる母親を不憫に思って、父親が家庭を顧みないのは愛人がいるからだ→あの娼婦に違いない・・って、勝手に想像して記憶を捏造したって事・・だよねぇ?(^_^;)


ま、何にしてもだ。

全然面白くないんだYO!(怒)


くぅ〜!久し振りに吠えた!!
吠えたけど、レイフ・ファインズの演技はうまいと思った。あのおどおどした不安げな表情見ただけで、こっちまでイヤ〜な気分になっちゃうもんね!(いや・・誉めてるんですよ、一応。)

この映画見て共感出来る人って、きっと精神的にどこか病んでると思う。マジで。(^_^;)





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