監督:ローレンス・マルキン 出演:スキート・ウーリッチ クリスティ・スワンソン デレク・デ・リント、他 オススメ度:☆☆
【あらすじ】 オランダ・ロッテルダムの多国籍投資銀行「ヨルゲンセン・ファイナンシャル」で働く「ケビン」は、様々な国際取引に絡む危険からクライアントを守る為の、セキュリティー・エキスパートとして働いている。「保安部長」に昇進したケビンは、同社内で働く恋人にプロポーズしようとした、正にその瞬間、何者かによって恋人を殺されてしまったのだ。 ところが捜査にインターポールまで介入して来た事で、恋人の殺害に不審な物を感じたケビンは、彼女がクライアントの裏資金のマネーロンダリングに手を貸していた事を知り愕然とする。彼は事件の真相を暴こうと動き出したのだが・・・
【感想】 ロッテルダムはヨーロッパの金融中枢とも言える町。だからと言う訳でもないけど、表に出せない金をちょちょいといじくって表に出せる金に変える「マネーロンダリング」がこの町で行われているという話もよく耳にしますが・・・
話は割りと真っ当な「アクション・サスペンス」「犯人探し・犯人当て」物だと思うんだけど、何とも味気ない感じがすると言うのか・・・キャラクターがまるで掴めない、もっと言えば「魅力を感じない」って言うのかな(^_^;)
映画中に何度もフラッシュバックのように、殺されてしまった彼女の生前の愛すべき姿が挿入されていて、これはたぶんケビンがいかに彼女を愛していたのか・・という事を強調したかった?んだと思うんだけど、かなり挿入されている「生前の彼女」のシーンを見せられても、ちっともケビンが彼女を殺された事に打ちひしがれているとか、こんなに愛していたのか、とは思えないんだよね。 演出が悪いんだか、それともスキート・ウーリッチの演技が悪いんだか(苦笑)
話もとんとん拍子で進んでる割には、惹き込まれる要素が乏しい感じがするし、一応「犯人当て」としては最後にどんでん返しがあるものの、「えぇー!そーだったのぉー!?」という驚きも意外性も感じないというのは、相当痛いと思うんだけど〜。
話の筋の説明と展開に追われちゃって、各々のキャラの人物像の描き込みが余りに薄過ぎた・・・というのが一番マズかったんじゃないかと思うんだよね。 話のネタ的には決して悪くないと思うんだけど、キャラクターに「命」が感じられないと、どうしても見る側も話の筋だけを追う事になって、肝心の「恋人を殺された真相を暴きたい、事件の真相を突き止めたい」という主人公の感情が置き去りにされてしまって、面白味に欠けちゃうんだよね。
話の筋とは全然関係ないんだけどさ、恋人と一夜を過ごす大切な時は、ベッドにバラの花びらを撒き散らすというのが西欧式なんですか?・・・こーいう演出、日本男児も真似してよくってよぉ〜♪(笑)
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