便蛇民の裏庭
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2003年07月28日(月) いろいろある

今日はめちゃめちゃ調子がいいぜぇ!

と思って家事をしようと戸棚開けたら
まったくもって何がどこにあるのやら。
嫁の居ぬ間に鬼がなにかやらかしたらしい。

「おかーさん、パスタ鍋どこにやった?」
「物干しにかかってるでしょ」

…って、そりゃバスタオルだべ!

「あーらやだ!あはははは!」

なにやら和やかでございます。



母上は母上なりにぼくの病気についてお勉強したようで
そりゃもう一生懸命やってくれます。

が、
何かズレております。

子供が抱きついてきたり
騒いだりケンカしたりすると

「やめなさい!ママまた病気になるよ!」

あにょ。
子育てはストレスになってないですよ。
ぼくから子供引き離さんでください。



リハビリで回復した足は無理しなければ全然歩けるし
朝のこわばりもそんなひどくなくなったし
今は両手が全体的に痛いだけ
(ならタイピングやめようね、便ちゃん)



先日精神科医が最後に訊きました。

「あなた、自分のことを『ぼく』というのには
 何かポリシーがあるんですか?」
「いえ、小さいころから男の子に間違われて
 ぼくぼく呼ばれたので癖になってしまいました」

カルテに何か書き込む精神科医。

…何か関係あるですか!?ドキドキ。


2003年07月22日(火) 胸をナイフで裂いて

入院中、激しく元気に明るく行動していたぼく。
片足を引きずりながらも自分のことは自分でできた。

医者も看護婦も、それがぼくのいつもの姿だと思っていた。

相方が見舞いに来るとわかった日、
ぼくは朝からこわばりが抜けず
体中を走る痛みとだるさに負けて
朝食もとれず水分もとれず寝たきり。
熱は微熱を通り越した。
点滴をされぐったりしているぼくに
急にどうしたんでしょうねぇと首をかしげる担当医。

「これがいつもの家での姿です」
「え?」
「家では食事もできず歩くこともできず這ってました」
「あんなに元気そうに見えたのに…
 今日急に調子が悪くなったことに
 何か、思い当たるようなことはないですか?」

気がつけばぼくは泣き出していた。

「ごめんなさい。うまく話せない」
「ゆっくりでいいですよ、ちゃんと聞いてますから」

ぽつりぽつりと心をさらし、かなり気持ちが楽になった。

「人に言いにくいようなことを、よく話してくれましたね。
 治療に役立てていきますよ」

ベビーフェイスはにっこりとやさしく笑った。

「がんばりすぎたんですよ。
 もうがんばるのやめましょうね」

理解してくれた上で、治療方針がかわっていった。

シェーグレン症候群
慢性関節リュウマチ
橋本病
転換性障害
パニック障害

まずは心のケアからはじめることに。
精神科にも通うことになった。


2003年07月12日(土) 入院生活

自分の病状なんて、全然軽いな、と思った。
先輩たちの話を聞いて、すごくためになる。
同じ病気の人、いろんな病気の人、
みんな明るくて前向きで
見習っていきたいと心から思う。

安静のためとついでに検査のため、
と入院してみたら思いのほかよくなかったらしく。
今日は一時帰宅して明日また病院へ戻る。

たくさん血液採られたし
レントゲンもたくさん撮られたし
RIとかMRとかで閉所恐怖症になりかけたし
リハビリはなかなかきついし。

だけど担当の研修医はベビーフェイスでかわいいし
ナースもかわいいしで入院生活も悪くない。


ほとんど顔を出さない相方と対照的に
出せる限り顔を出してくれるオトコノコの存在は
病院でもかなり好印象らしい。

足を引きずって歩いているぼくが
オトコノコが来た後はしばらく普通に歩ける。
相方が来ても笑顔の出ないぼくが
笹子やオトコノコが来るとぱっと明るくなれる。


あと何ヶ月生きられるかわからない
という隣のベッドの方の

「自分のたった一度きりの人生だもん。
 好きなように生きていいのよ。
 だってこれはあなたの人生なんだから」

という言葉に、すごく励まされて涙が出た。

ぼくは自分らしく生きていきたい。


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