便蛇民の裏庭
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会議室は寒くて寒くて 作業しながらひたすら紅茶で体を温めるけど とにかくおしっこが出るばかりでますます寒い。
外の大雪に気付いて お昼ご飯食べに家に戻るのを諦める。
昼抜きで次の作業に入ることに。
司書室も寒い。 手がかじかんで字なんか書けないっての。 それでも紅茶で温めつつ頑張る。 やっぱりひたすらおしっこが出るばかり。
子供たちは集団下校していった。 活気の無い図書室が寒い。
普段10人近く居る司書室に4〜5人しか居ないせいか やはりいつもより寒い。
作業を終えて4時頃家路につく。
辺り一面真っ白。 誰かが歩いた後を辿って歩くしかない。
向かいからやってきたお散歩犬くんに道をふさがれる。 飼い主がいくら引っ張っても動こうとしない。
「コンニチハ。すごい雪だねー」
と雪の中にしゃがんで頭を撫でてやると 犬くんは満足そうに道をあけてくれた。
しばらく行くと目の前を歩く青年発見。 遭難するかも、とか思ってたのでぴったり後ろを付いて歩く。
すごく寒くてどんどん雪が降ってくるのに なぜか笑顔になってしまうぼく。
しかも頭の中で声がする。
『た、隊長、前が見えません!もうダメです!』
ひー、やめてくれー、笑わせないでくれー。 一人ニタニタしてるだけで十分怪しいのに。
すると目の前の青年が振り向いた。
にっこり笑顔のぼく。 つられて笑顔になった青年。
そのまま黙々歩く。
『隊長、自分はもうダメです!空腹で倒れそうであります!』
やめろコラ。 お腹が鳴る。
その青年はどの道も曲がることなく真っ直ぐ歩いていく。 ぼくが曲がるとこで曲がったら面白いなー。 と思ったら本当に曲がられた。
ぷっ
ダメだ、もう何もかもオカシクてたまらない状態になってる。
青年はすぐ近所の学生会館の住人さんだったらしい。 近所にヘンな女が住んでいる、と思われただろうか。
家につく。 家の前は雪がてんこ盛りになってて入れそうにない。 諦めてそのまま除雪開始。
うへへへ〜。
ニタニタにさらに声がついた状態で除雪。
ママさんダンプで雪を押していく。 雪に腰まで埋まる。
んぎゃはははは!
かなり壊れた状態での除雪。 けして怪しいものではございません。
急に思いついた。 アレはいったいどこにしまってあるのか。
思い出せない。
それにかんするものはすべてココにしまってあるのに何でアレだけないのか。 何故無い? もしかして捨ててしまった?
そんなわけないよな。
でもいくら探しても無い。
するとアレに取り憑かれたようにアレの事で頭がいっぱいになった。
別にアレが無くても書ける。 今まで書いてきたんだから。 かわりのモノはいくらでもあるんだから。 でも、アレはどこ?と思った瞬間、アレがないと書けないような気がしてきた。
誰かそんなふうにぼくの事を思い出してくれないかなー。
今はそんな場合じゃないけど。 アレはどこだアレは。
洗面所で頭を洗っている相方に話し掛けようと台所から振り向いた。 危うく包丁を落とすところだった。
「な、なんそれ…」 「ん?なに?なんかした?」
相方の頭に500円玉ハゲ発見。
洗い終えた頭をまるでシラミとりのサルのように細かく観察。 大小合わせて6個のハゲ発見。
ぼくはなんだかとても哀しくなり、涙が出た。
「なんかストレスでも?悩みとか?」
ぼくに好きな人が出来たのに気付いたとか? その人のことで頭いっぱいでぼくは相方に冷たかった?
「んー、スロットで最近勝てないからなー」
まーたスロットかーい。
「仕事のことでもいろいろいわれるしなー。仕事行きたくねー」
前回『相方、急に浮腫む』の件もあるし、 念のため病院へ行かせる。
病院が終わった後そのまま仕事へ行く、かと思いきや、 そのまま仕事を休んでスロットへ。
「で、どうだったの?なんか検査とかした?」 「血液検査。2週間後に検査結果出るって」
堂々と仕事休んでまたスロットへ行けるのが嬉しそうな相方。
ぼくは哀しい。 哀しいよ。
2003年01月16日(木) |
何が気に入らないんだ |
もう少し山が大きくなったらカマクラだ♪ と、楽しみにしていたのに雨で山が小さくなった。
その後また山は大きくなり。
もう少ししたら穴あけちゃおうかなー♪ ともくろんでいた。 ら、外からなにやら破壊的な音がする。
姑が、山を切り崩していた。 半分から上がきれいに平らになってしまった山。
老体に鞭打ってまで何があなたをそうさせるのだ。 ぼくがカマクラ作るのがそんなに気に入らんのか?
「便蛇民、プリクラ撮ろうか」 「プリクラ?わーいまるでカップルみたーい」
オトコノコと一緒にゲームセンターへ行く。 プリクラ撮るのなんて何年ぶり? 嬉しいねこういうの。 忘れてたよ。 ずっとずっとすっかり忘れてた。
「お腹すいた。スタッフくんトコ行こうか」
さっさとスタッフくんに電話をしているオトコノコ。 行きつけの店にはよく一緒に行くけれど 彼から言い出すことは珍しい。
ブラッディーマリーを飲みながら オトコノコがもくもく食べるのを見ていた。
こんなちっちゃく見えるのに。 こんなに若く幼いのに。
「おいら大型の免許持ってるし、 たまにしか家に帰ってこれなくなるけど、でも食わせていけるよ。 まだ若いから、稼ごうと思えばいくらでも稼げるよ」
頭がクラクラする。
「わざわざ苦労することナイでしょ?」
だってきみは、相方がぼくと結婚した年齢よりも若いんだよ。
相方は自分がまだ若いからって ぼくを放ったらかして一人で遊び呆けてたよ。 友人との遊びがあまりに楽しくてぼくの事を忘れたよ。 忘れて、帰ってこなかった。 子供とぼくは家に置き去りだった。 そしてそれは今もあまり変わらない。
そしてぼくは子供を捨てることは出来ない。 子供から父親を取り上げることも出来ない。
便蛇民、お前はどこへ行こうとしてる?
ニヤニヤしながら相方がぼくに見せたのは携帯の画面。
は?なんだこの黒いもの。
よく見ると女の人の口がチンコをくわえている。
「で?」 「やー、参るよなぁ。同僚が送ってくるんだよこうゆうのー」 「ふーん」 「裏ビデオとか見ていい場面を撮って取っておくんだってさ」 「ふーん」
そんなんで嬉しいのか。
「もっとすごい画像いっぱいもってるけどあげようか?」
とはいわなかった。 しかし実際問題多分そう。
相方はどうも実際にするよりもそういうモノを見る方が好きらしい。 トイレの近くに隠してある巨乳のおねいちゃんの雑誌もいいかげんどうにかして欲しい。 息子が見つける日も近いと思う。 それより姑に見つかったらぼくが叱られる。
それより便器のあちこちに精液飛び散らかしておくのやめて欲しい。 自慰はいいけど人に迷惑かけないでくれ。
「マンコのアップもあるよ?見たい?」
ていうかぼく、マンコついてるし。 別に見たくないけど。
2003年01月14日(火) |
愛しき人よ その名はジャック |
せっかく家にあるんだから活用しない手はない。 プレステ2。
CMで大好きなナイトメアビフォアクリスマスのジャックが出てると知って 急に欲しくなった『キングダムハーツ』 欲しいといったら相方がさっさと買ってきてくれた。
コントローラーを握る手と一緒に動くぼくの体。 画面を見てるのに首を伸ばして奥を覗き込んでしまうぼくの目。 不自然な動きをしながらゲームを続ける。
ゲームなんて何年ぶりだろう?
どうにかこうにか進めていってようやく出会えたジャック。 あぁ、すっげぇ嬉しい。 ジャックの世界でジャックと一緒に戦っております。 子供ですね。
しかしアレだ。 ゲームしてると目が痛くなる。 さらになんだろう、酔うなコレ。 目が回ります。
子供たちにと『アイスエイジ』のDVD。 じゃぁぼくもねだっておこう。
「ねぇねぇナイトメアビフォアクリスマスのDVD欲しいなー♪」
間違った甘え方を覚えつつあるぼく。
相方の両手足が急に大きくなりました。 あまりに痛がるので病院へ。 様々な検査の結果、原因はわからず。
熱を出したあとだったので風邪の一部ではないかと。 検査で引っかかった貧血のせいではないかと。
しかしそんな身体でもギャンブルは止められず。 病院へ行くといって仕事を休んでスロットへ。 検査結果が出るからといってはスロットへ。 会社を休んでばかりいる。
「わかった、それ、朝っぱらからスロットばっかやってるからなる病気だよ」 「いや、マジでそうかも」
そうかも思うならやめれ。
むくんですごい手足。 指で押しても戻らない。 ぼくが妊婦の時だってそんななったことないよ。 靴下のあとががっつしついてる脚の男性って初めて見た気がする。
で、スロットへは元気に行くくせに 家にいる時には具合悪いダルいといって動かない。
しまいにぼくが熱を出した。 けっこうな高熱、しんどいなぁと思った。 早く帰ってきて欲しいとメールした。
「今出てるから。もっと具合悪くなったらメールして」
と電話がきた。 スロットの方が大事かよ。
「子供たちがお腹空いたっていってるけど支度してあげられないんだよ!」
怒りのメールになるべく早く帰宅した相方。
「便も食えよ」
差し出されたマックにくらくらする。
ねぇ、熱があるの。 高熱なの。 なのにマックなの? はー。
彼女とデート。 久々の再会が嬉しくて駐車場で見つけた途端に抱きついた。
ら。
「おもーい!」
といわれた。 その場にしゃがみこんでいじけた。
久々といえば。
「おじちゃん連れて行くから便ちゃんもオトコノコ連れといでー」
といわれたので素直にオトコノコ同伴。 久々のおじちゃんはサラリーマンに進化していた。 しかもトップの成績だという。 無職なおじちゃんのイメージが強いので意外だ。
楽しいのとオトコノコがいる安心感でピッチの早かったぼく。 どんどんおかわりを作ってもらう。
おじちゃんが明日仕事だからと早々に帰ったあと 彼女のご主人登場。
そしてなぜかだんだん欠落していくぼくの記憶。
気がつけばオトコノコの車で移動中。
「う。停めて。吐く」
次に気がつけばベッドの中。 時計を見れば朝の8時半。 服を着たままオトコノコと手を繋いで寝ていた。
????????
記憶がない。 記憶がない。 記憶がない。
…カクテル10杯近く飲めば記憶も飛ぶか。
「しかも最後ロングアイランドアイスティー飲んでたよ?」
ぅわ…記憶にないのにとんでもないもん飲んでるし。
オトコノコのいうことには。
旦那さんと楽しく会話をして、 「またうちに遊びにおいでねー」「じゃぁ二人で行くかー」 などとオトコノコと盛り上がり(記憶はない) 先に帰る彼女たち二人を見送り(記憶はない) カウンターのお気に入りの場所に移動して(記憶はない) お皿を片付けるなど元気にスタッフくんの手伝いをし(記憶はない)
…ヤだわ何にも憶えてない。
とにかくオトコノコが買っておいてくれたお茶をがぶがぶ飲み 胃の中をうがい洗浄。 チェックアウトの時間を延長して吐く吐く吐く。 オトコノコとテレビを見、トイレに行って吐き。
あぁ、最悪だ。 大好きな人の前で新年早々こんな姿かよ。
彼は優しい目でぼくを見つめ、 自分が着ていた黒いダウンコートを そっと肩に羽織らせてくれた。
ぼくはそっと彼によりそって その硬い腕に頭をあずけた。
筋肉に張り付いたユニフォームが ほんのり汗臭かった。
彼の両手にはバットが握られていた。
…なぜ初夢にカブレラが?
野球をみることもないぼくの夢に、 いきなり出てこないでください。 びっくりしました。
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