泡とガラス玉


2006年02月20日(月)      ウチュウ


どこにいるの
   












どこで見ているの














空気の中





遠い命




















ただ感じるだけ













存在するということを


















言葉など要らない


























それは必要ない































声などいらない





























言葉や声で想いを伝えることのどこが大切なのだろう


































それが一番大切だなんてくだらない





































大切なことは










言葉や声じゃなくても















たとえ伝えられなくても


























胸の中にある想いの力が































人のコントロールできる能力を越えて































形に変わる



























それは物理的な距離や



























生と死という違いにさえも



























超越する力になる


























































私に声は必要ない
























































人と人は
















愛で結ばれることが頂点ではないかもしれない






















愛以上の
























つながりが


























もしかしたら存在するかもしれない



2006年02月19日(日)      サガシビト


一人でどこか 遠くへ 行きたい

ひと雫を 海に返すために



2006年02月14日(火)      アルヒト


目の前の石を磨いても
美しい宝石にはならない
だけどこの石を磨く時
星のような小さな欠片がキラキラと床に落ちる

それは
磨師が肩を落として
作業場を去った後に
窓から入った風と共に空高く舞い上がり

世界中の空を輝かせる

そして見上げた誰かの心に落ちては
雨のように波紋が響きあう

誰かは自殺を思いとどまり
誰かは許し
誰かは救い
誰かは愛した


出来そこないの磨師は
相変わらず落ち窪んだ目で背中を丸め
かたいパンをかじり
継ぎはぎだらけのベッドにもぐりこみ
次の朝を迎える
そして今日も作業場へ向かう。
大きな宝石を夢見ながら



2006年02月12日(日)      チョコレート


私はこうして背中が痛くなるほど
毎日前かがみになって
外にも出ず
画面に向かっているけれど
心はいつも
何か違う
遠い国に居た

そこは赤い砂漠だったり
空と海の堺であったり
銀河の岸辺だったりするのだけれど


この頃は
いつも君のことを考えている
もっと現実的な世界で。
君がチョコレートを売っているその店までいったことだってある。
大きな自動扉を通り抜け
照れくさそうに目があって
それから手をつないで
どこかに逃げてしまうとか。

それから君の居た大学に行って
同じ講義も受けてきた。
小さな君と公園で遊んでいたりね。
もっと未来にも行ったことがあるよ。


そして気がついたら
仕事が終わっていたりしてね。
毎日とても楽しいよ。
君のお陰で。



2006年02月09日(木)      デンシン


無言で伝えた日

白い部屋は広すぎたから

膨らみすぎた想いを伝えきれない

なんて

言い訳のように。

ラウンジの窓の向こうの
音のないセスナ機が今でも見える


次の言葉を待つ
までの間は
意味などまるでなくて。

ただ未だに
こうして後悔しているのは


未練とかではなく
否定されるのが怖くてたまらなった
自分の弱さ


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