沢の螢

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「亭主殿」
2006年08月28日(月)

今日は言わせて貰います。

宴会だとかパーティだとかはもちろん、もっと庶民的な集まりでもいいけれど、夕飯は要らないと言って出かけた時は、帰ってから「腹が減った、何かないか」なんて言わないでください。

妻は、夫の居ない日は、ご飯を作らなくていいので、買い物にも行かないし、冷蔵庫の中の余り物を片づけたり、ちょっと栄養は偏るけど、紅茶に甘い物、果物一個、ツナ缶かなんか開けて、それで済ませてしまい、あとは、好きなテレビを見たり、友達と長電話したり、インターネットを覗いたりして、ひとりの時間を愉しんでいるのです。
毎日欠かせない夕食の支度、決してイヤなわけではありません。
90歳過ぎた私の母が、父が亡くなるまで、自ら食事を作り続けたように、私も、あなたと二人の食卓を、自分の手で整えることを、これからも、続けたいと思っています。
でも、あなたが現役時代、土日や祭日以外の日に、何かで思わぬ休みが取れた時に、解放感を感じるように、私も、台所に立たなくていい日というのは、同じような気分でいるのです。
それなのに、ちょうど衛星放送で、昔の名画なんかを見て、ロマンチックな気分に浸っているときに、ご帰還のベルが鳴って中断され、家に入るなり、「立食パーティでねえ、なんだか食べ損なっちゃった。
お茶漬けでいいからさ、ちょっと作ってよ」と言われたときの、うらめしさ!
あなたが、立食パーティやバイキングが嫌いなこと、よく知ってます。
「立ったまま、ものが食えるかい」と言って、お酒のほかは、テーブルに並んだ食べ物に、あまり手を付けないでいることも、わかっています。
デモねえ、1万円も会費払ってるんだから、「帰ってから家で食べればいい」なんて思わず、やっぱりお寿司とか、サンドイッチとか、唐揚げとか、会場で出たものを、何かお腹に入れてきてほしいの。
「せっかく出かけて行ったのにさ、男が人とろくに話しもしないで、ガツガツ食ってばかりいられるかい」と言いたい気持ちもわかります。
だから今まで、「夕飯はいらない」と言って出かけても、何かしら用意して、待っていました。
でも、私もそろそろ、そういうことから解放されたい。
きょうは、あなたは外で食事をしてくるんだから、と安心したいのです。
こんな嘆き、私だけかと思ったら、同じ年代の奥さんたち、みな同じこと言ってました。
「私だったら、絶対、会費分は食べてやるわ。男の人って、そう思わないのかしら」って。
バイキングパーティは、女性客だと赤字だって、ホテルの人が言ってました。
でも、女の人だと、お酒はあまり飲まないから、赤字ってことはないわね。
まあ、そんな一般論はどうでもいいわ。
とにかく、あなたが、夕食は外で、といって出かけた日は、家では、原則食事の用意をしないことにします。
だから、会場で、しっかり食べて、帰ってきてください。
あ、お酒も飲み過ぎないでね。
あなたがグラスを持って、話をしている間、その相手は、本当は食べ物が気になっているかも知れません。
「○○さんにつかまってねえ、気が付いたら、テーブルに何も残ってなかった」なんて、家で奥さんにしゃべっているかも知れないですよ



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