沢の螢

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5月晴れの吟行
2006年05月22日(月)

昨日は、急な誘いで、吟行へ。
場所はさる公園だが、家からバスで20分ほどのところ。
天気も良さそうだし、主宰が、文芸上の先輩なので、久しぶりの再会も愉しみに出かけた。
最寄り駅に集合。
私ははじめての参加だが、ほかの人たちはそのグループの常連である。
昨日は、男性4人、女性3人。
初対面の人が二人いたが、みな、いい感じですぐうち解けた。
地元在住の人が、案内役で、まず公園を一周。
花見時はまるで銀座通りのような人出になるが、昨日は、通常の休日の風情。
一面みどりで、まさに新緑である。
大道芸に興じる人、ござを敷いて、手作りのアクセサリを売る人、子ども連れの家族など、久しぶりの晴天なので、賑やかだった。
大きな池には、足こぎボートが何隻か動いていた。「ちゃんと句材を拾いながら歩いてくださいよ」と言われ、あわてて手帳を取り出す。
あとに句会が待っているのである。
散策の次は、水族館に。
オオサンショウウオをはじめて見た。
水の中の生き物は面白い。
そこから今度は動物園へ。
ここは、子ども連れの家族が沢山来ていた。
昼時だったが、みんなで同じところに入る場所もなさそうなので、それぞれ適当にと言うことになり、私は、朝が遅かったので、食事は後にし、園内を一通りひとりで見て歩いた。
昭和22年に日本に来たという、アジア象「はなこ」に対面。
もうすっかりおばあさんで、歯はほとんど無く、流動食だそうだ。
ハクビシン、やまあらし、日本カモシカ、猿、鳥類と小動物。
種類も数も、上野動物園のように多くないが、ほどほどに生き物の匂いに接することが出来た。
午後になりちょっとお腹もすいたが、園内の売店は、行列ばかり。
そこで、一旦外に出て、駅までの道を歩いていると、途中にクレープの店があったので、バナナクレープを買い、食べながら、公園まで戻った。
往復20分。
日差しがあつかったが、いい運動になった。
二時の集合時間に、また7人が集まり、そこから5,6分の公民館へ。
句会である。
時間を決めて、ひとり6句投句。
苦手な俳句だが、ともかく出した。
時間を決め、選句。
みないい句を出している。
披講。
私の句も、六句のうち五句まで、誰かが選んでくれた。
終わると五時近く。
まだ日は高いが、小さなそば屋に入り、さらに三時間ほど、今度は連句を回しながら、お酒と会話を愉しんだ。
これが一番のご馳走だった。
私は女だし、普段家では飲まないが、気の合う人と、外でお酒を飲むのは好きだ。
限界まで飲んだことがないので分からないが、酒好きの父親のDNAは受け継いでいそうである。
男だったら、きっと夜な夜な、赤い灯、青い灯を求めて、さまよっていたかも知れない。
昨日のメンバーの中にも、私が男だったら、彼と肩を組み、とことん飲んで、人生を語りたいのに、と思う人がいた。

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