カーテンの暗さと 閉鎖した幾つもの野原 歩き回れるうちは良かった 空は青く、何所までも昇っていけると 信じていた
僕は灰色の村に生まれた タバコの煙が立ち込める森に ノイズが流れる谷に そこには、停止するであろう 僕らの未来もあった
乾燥した唇を どう潤すのか そんな問いを投げかける相手もなく こだまする 孤独な壁 蹴り上げた月 ダンボールの犬
部屋のひとすみだけが燃えていた 誰にも見えない光を あれからずっと、僕は抱きしめている
どこまでも空は青いのか 次の一歩が枯れてしまう 錆付いた一組の骨殻が 明日の僕なのかもしれない、この村で
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