この先の生を、諦めているのなら、もういっそ、片足つっこんじゃっていいじゃないか。なにから逃げてる。平凡で決まりきった世界。逸脱からの諦観。だけどそこから出ることもかなわぬ身だと、決めつけているのは己自身で。ひとつ、自由になれる鍵をわたそう。扉が一枚ひらけば、他のもひらくだろう。ねえ、随分とそんなえらそうなことをお言いだねえ。結局は、自分にけりをつけたいのさ。だけど、この先何十年あるかわからない人生、そんなことが少しばかりあったっていいだろう。