a Day in Our Life
2002年03月31日(日) |
うっかり続いてしまった仁視点。(未完) |
亀は素直だ。
俺もどっちかと言えばまあそうだけど、亀は特にそうだと思う。山Pと喧嘩したと言ってはむくれ、タッキーと話したと言ってははしゃぐ。 そうゆう時、亀がいちいち報告してまわるのが俺で。俺じゃない誰かと喧嘩したり仲良くしたり、そうゆうことをいちいち聞くのは正直、ウザい時がある。ウザいっていうか。妬いてるんだと思うんだけど。 たぶん俺たちは特に根拠もなしに、互いを互いの所有物のように思っている所があったから。俺はもちろん亀も、そうゆう所があると思う。 だから今ここに、亀がいない事がムカついてしょうがない。
亀と喧嘩をした。 原因は些細な事だったと思う。だけど年上ぶって亀を許せるほど俺は大人じゃなくて、それが分からないくらいには亀は子供だった。 気がついたら亀がこれ以上ないくらいに頬を膨らまして、俺を睨んでた。 「もういい!仁なんか知らない!」 叫ぶようにその場を立ち去る。ドアへと消えていく後ろ姿から目を離して、傍にあったゴミ箱に蹴りを入れた。 「うわっ!なにやってんの仁?」 亀と入れ替わりで中丸が入って来た。 「なんだよーまた亀と喧嘩したの?お前らもよくやるよなあ。呆れるよー。ほんと、あっちはあっちで田口に泣きついてるし」 ……え?
「亀、田口のとこ行ったの?」 「うん。田口のおかげでだいぶ落ち着いてたみたいだけど」 ちくりと胸が痛む。なんて了見の狭いことだろう。 自分が突き放したくせに、ほかの奴のところに行くのは許せないなんて。 「あ、亀」 中丸が呟くのに顔を上げると、亀が立っていた。 ため息とも深呼吸ともつかない息を吐いて、中丸が出て行く。気を利かせてくれたらしかった。 「あの…」 亀が口を開く。 「ごめんね仁。俺…ごめん」 素直な亀は、謝る時も素直だった。素直に非を認めて、自分が悪ければ謝る。 だけど。その心境の変化をもたらしたのは。
「…んだよ」 素直になれない俺は、意地の悪い声を出す。 「別に謝って貰わなくても結構だよ。亀は俺とかどうでもいいんだろ。田口の所に戻れば?」 言う前から、言ってる間も、言った後もしまったと思っていた。案の定また亀の顔がみるみる膨らんで、それから泣きそうな顔になった。 「…もう…いい!仁なんかもう本当に知らない!」 まるでさっきと同じ展開で、きびすを返した亀がドアを開けて出て行くのをまた、ただ黙って見ていた。
後悔先に立たずとはよく言ったもので、後から後悔したってもう遅い。亀が出て行ったドアを見つめたまま、身じろぎも出来なかった。 俺はなにをやってるんだろう。本当は謝りたかったのは俺の方で。先に折れて見せた亀に当たるなんて、子供なのは俺の方だ。 好きなのに、どうして好きだけではいられないんだろう。 亀が好きなのに、大好きなのに、素直になれないでいる。 「あー…」 うめくような声が出た。このままにもしておけない。仲直りしたいのは俺だって同じだ。 なんだか随分亀の笑い顔を見ていない気になった。 ゆっくりと立ち上がる。のろのろと足を動かして、楽屋を出た。
■■■赤西くん。
田口亀梨、仁視点で書いたはいいけど携帯メルを打つのに疲れて、放置プレイのまま本当に放置しきってしまいました(ので未完)。したら素敵ユズりんさんがナイスフォローとともに続けて下さったので、私としては喜んで放置のままで!いやなんか、ただの痴話げんかってなんか、書いててとてもつまらなかった…。仁もきちんと亀が好きなんだよーというのを書きたかった…筈です(挫折)。
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