a Day in Our Life


2002年02月04日(月) 事情を知らないので捏造嵐。


 「あー。撮影ばっかりで試験勉強も出来ねえよ。っつか受けられるかどうかすら問題」

 この時期の大学生には、トモダチが増えるんだという。
 ノートのコピーを睨みつけながら翔くんが頭を抱えていた。その大量のコピー用紙には砂嵐みたいで一見読解不可能な文字が踊っている。ていうか基本的な疑問だけどそれ、読めてるの。なんでもノートのコピーのコピーのコピーのコピー(×∞)とかになるとこうなってしまうらしい。読めなきゃ意味ないと思うんだけどなあ。と言うと安心感が違うんだよ、ともっともらしいことを言われた。固まったみたいに同じ体制で字の羅列を追っていた翔くんは、5分もしないうちに目を離して、諦めたように机に突っ伏した。それから鞄を引っ張ってきて、今度はいま撮影中のドラマの台本を取り出した。

 「なに見てるの」

 「あ、大野くん」
 背中から声を掛けられて、振り返ると大野くんがにこやかに笑っていた。肩越しに俺の視線の先を追った大野くんは、一人で納得したように、ああ、と呟いて少し笑った。
 「あれ?」
 「うん。見てたら面白いんだよ」
 主語を抜いた会話でも、俺らの間では充分通じ合っていた。視線の先では翔くんが、さっきとは比べ物にならない真剣な目で、ブツブツと唇を動かしている。指先を顎に当てて、きっとあれは無意識なんだろうな、軽く撫でるみたいに人差し指をしきりに動かしていた。折角メイクしたばかりなのにきっとそこだけドーランが取れて、あとでヘアメイクさんに怒られるに違いない。そんなことも気付かないで翔くんは台本に没頭していた。
 そりゃあ役者として、自分の出演する作品に真剣に向き合うのは当たり前だ。役者だけじゃない、それはどんな仕事でもそうだ。だけど翔くんがこの仕事を決めて撮影が始まってから、その姿勢にいつになく力が入っていることに気付いた。
 「撮影がない日も、ああやってすぐバンビになりたがるんだよ」
 大野くんが面白そうに言うのを、ちらりと見上げた。大野くんは翔くんと特に仲がいいから、撮影のときの話とか、きっとたくさん聞かされているんだろう。
 「楽しくてしょうがないみたい」
 撮影が楽しい、っていうのはすごく分かる。だけど翔くんの場合、おそらくほんの少しの不純な動機が混じってる。
 「バンビはすごい、当たり役だと思ったなあ」
 「確かにね。たまに素かもと思うときがあるよ」
 「うん、あるある」
 ていうかさ。と俺は続けた。この前ニノと一緒にTV見てて、ふたりとも同じこと思ったんだけど。
 「翔くん、たまに素が入りすぎて視線がヤバいんだよ」
 バンビってアニばっかり見てるのな。あれってそうゆう設定?
 ぽつりとニノが呟くのに、俺もそう思ってたんだよね、と続けた。見すぎなんだよ。翔くん、分かりやすすぎ。
 あれも確か大野くんから聞いたんだったかな。大野くんはそうゆうの、言いふらすタイプじゃないから、それも翔くんが本人はクールなつもりで、僕らから言わせればひどくうきうきと言ってたんだったっけ。一目惚れだったらしいよ。大野くんはやっぱり面白そうに笑ってた。一目惚れって言葉と翔くんがあんまり結びつかなくて、なんだか不思議な感じがした。
 ひとを好きになるって、不思議なことばかりなんだなあ。
 毎日少しずつ変わってる翔くんを見てるとそう思う。
 楽しそうで、幸せそう。
 そういう翔くんを見てるのは楽しい。
 でも、もうちょっと片思いらしくした方がいんじゃないの?
 俺の言葉に大野くんがゆっくりと人差し指を唇に当てて。
 「松潤それ、本人には言っちゃダメだよ」
 気にしやすいタイプだから。言った大野くんはいたずらっ子みたいな顔になった。





■■■タイトル翔くんとボク(黙)

最近のポエムの量がちょっと尋常ではないので、こうなったら捌け口部屋を作るか!と連動ではじめた捏造部屋のしょっぱながコレかい、みたいな・・・。すみませんすみません。嵐のなんたるかもよく分かってないので開き直って好き勝手に書いてみました。サクツカが大前提にある時点で間違ってるっていう。こうだったいいのに!という希望ですよ!嵐事情は大真面目に全く知りません。個人の呼び方も知りません。これから調べます・・・ていうか嵐同人を勉強して出直します。ははは。
ちなみにさくらいくんがこの時期学校に行ってるのかなどは全く知りません。(調べようともせず)


こんな感じでこの部屋では捏造ポエムを気が向くままに垂れ流していきますー。
シャレの分かる方のみお付き合い下さい。苦情は一切お受付出来ませんので悪しからず(言った!)

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