サク・・・サクッいつのまにか砂のような土になっている。どれくらい歩いたのだろう?「ねえ、まだなの?」苛立ちを隠せない私はつい責めるように言った。「こわいな〜もう少しだよ」その子はおどけるように答える。茶色の髪が風になびいた。そういえば言葉が通じてる。この子どう見ても異国の人なのに。私たちの髪は黒。多種族国家じゃないから、異国の人は珍しい。そして、異国の人独特の言葉でもなく流暢に話してくる。「ほら、あそこだよ」