逃げるようにして帰った。帰り道で涙が出た。アタシってなんだろう。吐き気がした。メールの着信音がする。レミオロメンの「茜空」茜空なんかじゃないよと思いながらこの音は彼からのだと泣きながら思う。もう、終わったの?助けてと短いメールを打った。春はこない。まだ外は寒くて夕暮れなのに灰色の空。大嫌いだ、こんな澱んだ空なんて。そして彼氏じゃなく、近くの暖かい手にすがるこんなアタシも。