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2006年02月25日(土) |
『アルジャーノンに花束を』 |
以下、「===」で囲まれた部分は、前回更新分です。 珍しく「後から書きたいな」を、真面目に果たしました。 現在2/27。今ごろ書くなという感じですが、日付にあわせて 橋本じゅんさん、誕生日おめでとうございます〜(*^^*) 先日の舞台がすごく好きだったので、ちょっとラブモードで。
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『アルジャーノンに花束を』観てきましたが、 友人が泊まりの手土産にシャンパン持ってきてくれたため、 ソワレ観て食事して帰ってきてから飲んでいたので、 もうデロデロ酔っ払いで、4時近くという有様です。 明日は『アンナ・カレーニナ』楽日とTOYパーティー。 (誕生日パーティー結局、行かれることになりました)
諸事情で、家を10時前には出なくちゃいけないのに、 睡眠3時間、取れるかな・・・? 朝起きた時、きっとまだ自分が酒臭そうな感じ。 きっと、目の下クマだらけで楽日に行きそうな。 だから何をやっているんだよ、一体。 そんな状態なので、文章イマイチですが、 とにかく忘れたくないので必死で、 岡田浩暉さんの『ラヴ・レターズ』感想書きました。 2/23(木)のところにあります。
『アルジャーノン…』超簡単感想。 意外なほど良かったです。 心配していた浦井君が良かったのが一番かな。 懐かしの歌謡曲っぽい楽曲が多いのが気になったけど、 途中、ボロボロ泣かされたりもして。結構、好き。 あとは、明日、帰ってきてから書けたら書きたいな。
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『アルジャーノンに花束を』
<場所>博品館劇場K列6番 <時間>1幕18:00〜19:30、2幕19:45〜20:55 <脚本・作詞・演出>荻田浩一 <作曲>斉藤恒芳 <出演> チャーリィ・ゴードン:浦井健治 アリス・キニアン、ローズ(幻想):安寿ミラ ジェイ・ストラウス博士、アーサー・ドナー、マット:宮川浩 ハロルド・ニーマー教授、ギンピイ:戸井勝海 バート・セルドン、フランク、リロイ:永山たかし アルジャーノン、アーニィ、チャーリィ(子供):森新吾 フェイ・リルマン、ジョー:小野妃香里 ヒルダ、ファニィ、ローズ(回想)、ノーマ:朝澄けい ルシル、エレン、ノーマ(回想):小田島クリスティン
世の中の多くの人たちと違って、 私は、この小説に特に思い入れはありません。 ミュージカル版を観ると決まった時点で、どうしようか悩んで、 たまたま本屋で目に留まったから、まあいいかと買った。 そして、通勤電車の中で3分5分と細切れで、しかも、 半月近くの中断を挟みながら「読み終わった」だけで。 切ない話だし、確かに名作と呼ばれるだけのことはあると 思いはしたけれど、繰り返し読みたいとまでの思いはなく。 (と友人に言ったら、まとめて読んでこその話だと怒られました)
少なくともそんな人間にとって、このミュージカル化は大成功。 もちろん、主演の透明感や真摯さ、細かな表現力、歌唱力が 想像をはるかに超えてよかったことは非常に大きいのですが、 何よりやっぱり私にとっては、森アルジャーノンの存在かな・・・。 真っ白な衣装を身につけて、頻繁にチャーリィの傍にいる。 賢くなったチャーリィが見る「小さなチャーリィ」でもある彼。
特に衣装を変えることもなく無言で踊り続ける彼の存在は、 チャーリィの少し未来でもあり、過去でもあり、不思議でした。 最初に現れた時なんて、傲慢なほどの強い踊りで驚いたけれど、 そうか、今はアルジャーノンが最も賢い時なんだと気付いたら、 そこからもう、切ない気分に満たされてしまったりしたし。 だんだん知能が戻っていくアルジャーノンを演じる森君が、 同時に、かつてのチャーリィとして現れるという構成は ミュージカルならではの分かりやすさで見事だと思います。
文句があるとしたら、ストラウス博士とニーマー教授かな。 ものすごく単純に、いい人と悪役に分配されているようで、 特にニーマーは、ほぼ絶滅種のような、どこを切っても悪役。 もしかするとチャーリィから見ればそうだったかもしれないけれど、 この話って、主役に感情移入するよりは、外からの視点で、 感じるものだという気がするので、あまり現実にはいそうにない 人物像が、気持ち悪くてムズムズしてしまいました。 宮川さんも戸井さんもハマってしまっているだけに、特に。 ちなみにバートは、役者の年齢的には合っているはずですが、 異様に若く見えて違和感ありました。演技ではフォロー効かず。 歌は、上手なのか下手なのか・・・。曲によって差がありすぎ。
その音楽。1幕後半のキニアン先生のソロが顕著でしたが、 30〜40年前の懐メロのような古臭いフレーズが多く感じて。 もちろん、妙に洗練されたり今どき風であっては困るのですが、 「日本の」懐かしの歌謡曲と感じる曲が多いのが、非常に嫌。 全くそんな雰囲気を感じさせず、場に似合った曲もあるのに、 どうしてこう、落差が激しかったのでしょう?2幕に全員で歌う ♪ウォレン・レクイエムなんて、すごく切実で好きなのに。
女性陣は、何役も演じているせいもあると思うけれど、 実はキニアン先生以外、ほとんど区別つかなかったのが残念。 多分1人、すごく宝塚メイクが濃い人がいるなと思った程度で。 安寿アリス・キニアンは、アリスというよりキニアン先生でしょうか。 チャーリィを男として見ている印象は、最後までなかったと思う。 けれど、人間としての彼に非常に惹かれている部分と、 教師として後悔にさいなまれている部分がバランスよかった。 最初から最後まで、チャーリィに対して憧憬のようなものが あったのかな・・・、と思わされたところが好きでした。 浦井チャーリィには、そう思わせるだけのものがあったし。
とにかく、2個も3個も4個も、 不満を挙げていったら実は切りがないかもとは思うのですが、 不満があってもなお、いい舞台だったなあという印象です。 観終えた今は、この満足の相当割合が原作の力だと思うのですが、 原作の良さにミュージカルならではの表現方法を加えて、 より訴えやすく、分かりやすいものにした功績は大きいと思う。 エンディングの美しさまで、心に残る舞台でした。
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