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2005年06月12日(日) 『ラ・マンチャの男』(6/7)

木曜日丸一日、20時間近く寝倒しました。
以前、ドリスタンの「飲んだら寝ようね」という
CMに、そんなことができる人間がどれくらいいる?
と疑問を感じたこともあるんですが、やっぱり、
休んで寝られる生活って恵まれてるなと思います。

おかげで翌日には、のどは痛いものの、ほぼ平熱、
めまいも治まって、普通に会社に出かけられました。
まあ、好きな時に休めて代理がいる仕事がいいと思ってちゃ
いつまでたっても給料が上がるわけはないんですけどね〜。
職場自体も、年々、職人より統一規格製品の出来を
求めるようになってきてるから、いいのかもですけれど、
ちょっと微妙かな・・・。今週は土曜も出勤だったので、
有休に響かなかったのは助かりましたが。

日曜日も丸一日寝倒して、今はちょっと元気。
土曜日辺りから同じような症状の友人が増えてるけど、
最近会ってない友人たちなので、私に罪はなし。
珍しく、流行先取りして風邪を引いてみた感じです。
明日はまた渋谷なんぞで観劇だから人込みに出るし
やっぱり給料安くても休める仕事がいいわ、ホントに。


『ラ・マンチャの男』

場所:帝国劇場D-35
時間:18時開演、約2時間半(休憩なし)

7日に観てきました。ボロ泣きしました。
でも観ながら「これでいいのかな〜?」とも思いました。
もう10年近くラ・マンチャ観てきて愛してきた猥雑さが
消えて違和感を感じた前回の方向性が、更にはっきり。
ますます すっきりして、分かりやすい作品になって。
でもそれが私には逆にツボになってしまったんです。

まずね、松アルドンサが面白かったかなと。
前回はただ格好だけ頑張ってアルドンサしている感じが
強かったのが、今回は、あばずれには見えないけれど、
少なくとも親兄弟のいない帰る家のない孤独感が見えた。
鳳アルドンサと違って現時点の生活になじんではいなくて、
一応、それなりの夢を感じたりもしてはいるけれど、
手に入れられる訳がないと諦めているんだなという印象。

エポに近い作りなのかな。でも、すごく分かりやすい。
諦めて妥協していた夢、でも、それを取り戻す話。
高音がどうしても地声で出せず裏声になっちゃうから、
余計にあばずれ感が減って普通の女の子なんだけど、
この作りなら、まあ許せるかなという気も。
エポみたいに、かわいく切なく・・・ではないし。

あと、目立って気になった点は、
♪小鳥よ小鳥 の指揮などで頻繁にセルバンテスが現れ、
これが三重構造の話であることを思い出させることかも。
おかげで、最後の方で「話はこれで終わりです」と言った
セルバンテスに対して囚人たちがブーイングをし、
牢名主が原稿を焼こうとするくだりが理解しやすくて。
彼らもドン・キホーテの生き方に夢を抱きかけていると、
なのに、それが砕かれた時点で終わりなんて話は、
とうてい納得できないんだと、初めて体感しました。

何しろ、分かりやすくなっていました。
ただ、時代のエッセンスが薄まって、現代の感覚でも
理解しやすくなることがいいことかどうかが悩みどころ。
ちょうど、最近のエポを観続けてそこそこ満足していたのが
SPを観て、最近のは違う!と思わされたばかりなだけに、
いいのかなぁと思いつつも、だだ泣きしてきました。
いいのかなぁ・・・?でも、初見には薦められるかも。



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