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2004年03月04日(木) 『ジャック・ブレルは今日もパリに生きて歌っている』

帰宅が10時過ぎだったので『ドールハウス』をつけてみる。
初回を見て見捨てたはずのドラマだったんだけど、
ここ数回は何となく見ている。松下由樹が好きだからかな。
つけてみたら、松下由樹とデートしている人の顔に見覚えが。
・・・誰だっけ?う〜ん。この垂れ目は、大沢たかお?
ちょっと違うような気もするけれど・・・う〜ん・・・。
見終えてからテレビ欄を確認してびっくり、マリウス様でした。
岡田君、やっぱり私は顔を覚えてなかったらしいよ(^^;
何となく「マリウス」で観てたらしい。いいんだか悪いんだか。


『ジャック・ブレルは今日もパリに生きて歌っている』

<出演>
泉見洋平、今井清隆、岡幸二郎、小比類巻かほる、
椎名恵、戸井勝海、新納慎也、ゲスト:絵麻緒ゆう
ギャルソン=北川能功 樋口武彦

何故か縁あって初演から観ている舞台なのですが、
この舞台でしか知らない「ジャック・ブレル」という人が、
観るたびに好きになってくるような舞台です。
どれもこれも、ずきっとくるようなシビアな視点で
描かれた歌たちなのですが、そんな視点で見ながらも、
彼自身が「人」をとても好きなことも伝わってくるようで。
ブレルの歌を数人が歌い継いでいくだけの舞台だけれど、
その意味で、下手なミュージカルよりもずっと、
歌詞の表現力が求められる舞台だと思っています。

そしてその点が、今回 最も不満だったところ。
エレキギターにドラムセットという組み合わせで編曲したのは、
別に構わないかもしれない。でも、あまりにも うるさすぎ。
新感線に慣れた私ですら、時々耳をふさいでしまったほど。
当然の結果として、歌詞は聞こえないもの多々。論外。

更に、聞こえたとしても歌詞を語れていない人が多い。
声がいい人が歌えば許される舞台ではないことくらい、
毎回 同じプロデューサーと演出家がつくっていて、
知らないなんてはずはないのに、何故このメンバー?
もしかしたらメンバー的には可能なはずだったかも
しれないけど、特に今井・岡・戸井の3人などは
いかにも練習が足りていませんという不安感がある。
まとまって歌う時も、多分この3人をまとめて
練習したのかなと感じる「ゲスト」扱いがあるし。
1幕なんて、ほとんど伝わってくるものがないまま、
ただ退屈しているだけの70分。悲しかったです。

中で、まあまあと思ったのは、新納・泉見・戸井。
純粋に音楽的な意味では落ちる面々だとは思うし、
シャンソンファンから見ると信じられない選び方かも
しれないけれど、歌をきれいに歌うだけではなく、
1つの世界を作り上げることを考えているように思えた。
1幕のソロ♪孤独(泉見)はアイドル歌いが気になり、
♪彫像(戸井)は男っぽさに無理が感じられたけれど、
2幕半ばにあった、♪葬送のタンゴ(戸井ソロ)から
♪ブルジョアども(上記3名)への流れは好きでした。
今回の舞台で唯一、のって観られた場面だったかも。
特に♪葬送のタンゴの方は、一本の舞台を観たようで、
まだまだ未完成ながら、これぞ役者の歌!と感じた。

結局、一番ブレルらしさを感じたのが、
ナレーションを担当するギャルソンだったというのが
寂しかったのですが、これが演出の希望かもという気も。
何しろ今回はスペシャルバージョンで人数もオケも多く、
華やかなお祭りという感じにしたかったのかもしれないから。
絵麻緒さんの♪ジャッキーとか、かっこよかったし、
オチで噛みまくって素に戻った今井さんが笑いを取る、
妙に内輪受けのようなテンションのトークも祭りならOK。
♪次!などは、今までは嫌悪感を感じる曲だったけれど、
そうして感情に訴えかけることをせずに、あっさりと
楽曲を聞かせてくれたと思えばいいのかもしれないし。

不満な気持ちもあれど、ネットを回ってみれば、
何度も観ていても今回を大絶賛している人もいる。
だからきっと今回は、私の好みに合わなかっただけだ。
そういうことだと思います。
・・・でも、次からは元に戻してほしいなぁ・・・。



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