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2004年02月05日(木) 『ユーリンタウン』初日

<幕>1幕70分、休憩20分、2幕60分
<席>A列27番(4列目センターブロック)
<演出>宮本亜門
<出演>ロックストック:南原清隆
 ボビー:別所哲也、ペニー:マルシア、ホープ:鈴木蘭々
 リトル・サリー:高泉淳子、クラッドウェル氏:藤木孝
 入絵加奈子、杉崎政宏、安崎求、高谷あゆみ、荒井洸子、大森博
 小宮健吾、加藤満、川井康弘、水野栄治、原慎一郎、飯野愛

実は、あまり期待してませんでした。
全くもって舞台モードじゃなかったし。
昼休みに休出の予定を聞かれて手帳を開かなければ
忘れきって真っ直ぐ帰宅したのは間違いなしという状態。
でも失礼な言い草ですが、意外に結構楽しかったです。

オープニングからしばらくは、ダレダレ。
南原さんはキャラ弱すぎだし歌では声量がガクッと落ちて
何を言ってるのか分からなくなるしで、ストレスも高い。
歌は上手じゃないんだから、せめてソロの曲の音ぐらい
声域に合わせてずらせなかったのかと思ってしまう。
作者たちが来てたけど、その辺、相談しなかったのかな?
そして、舞台に入り込めないと高泉さんの「少女」も少し辛い。
別所さんが囚人番号を付けて登場したのが笑えたくらいで、
早くも、1幕何分あるのかな〜状態。

でも、マルシアさんの歌でいきなり観劇モード入りました。
気持ちいいなあ!基本、どうしてもどちらかと言われたら、
歌より演技をとる私ですが、やっぱり上手い歌は気持ちいい。
頑張らずとも歌詞が聞こえるのは嬉しいし(レベル低すぎ(笑))。
ジキハイの時に比べたら格段に、舞台の中で演技してるし、
やさぐれた感じが、なかなか似合って自然にペニーだし、
でもすごく「女」なのが個人的には非常に嬉しい感じ。
ファンテも良かったけど、最近この人、好きかも。

もう1人、1幕でいいなと思ってたのは藤木さん。
帰りにパンフレット見てたら、こういう役が演りたかったと
書いてあったけど、ホントに似合ってて好き〜(*^^*)
密かに彼を目当てに行った者としては、大満足の確信犯ぶり。
歌は確かに上手くないけど、キャラがしっかり立っていて
演技力があるおかげで何を言っているか分かるので、
聞き取れないことがストレスにならないところがプロ。
一方の主役であるボビーが、馬鹿で馬鹿で馬鹿な直情なので
それだけで善なんてできるもんじゃないんだよってことを
表す相手としては、他に望めない完璧さじゃないかな。

そのボビー@別所哲也も、可愛かったです。
マルシアさんや藤木さんの息子世代の単純馬鹿としては、
もう少し若さは欲しかったけれど、言っても仕方ないかな?
1幕は声も出なくてどうなることやらと思っていたけれど、
1幕ラスト〜2幕にかけて、アンサンブルメインの曲が多く、
音量も上がって客も乗せられてきてからは、なかなか良かった。

そう、この舞台をミュージカルらしくしていたのは、
マルシアさんの他はアンサンブルだったと、とても思います。
特に小宮さんかな?2幕頭に交互にソロを歌って目立ってた人。
(お名前間違えてました!小宮さんではなく杉崎政宏さんです。お二方共に、
大変失礼しました。お詫びして訂正いたします。2004/02/24)

背も高くてかっこいいし、声も出るし踊れるし、すてき〜♪
数名、パンフレットを見ても思い出せない人もいるけれど、
大体はキャラクターもはっきり出ていて面白かった。
現代のある面を思い切り拡大してみせてる舞台だから、
普通の地味な芝居してたってつまらないんですよね。
その点、しっかりやってくれてたなと思う。

だからやっぱり後は、南ちゃんと蘭々ですね。つまんないから。
彼らがもっと弾けてガンガンやれるようになれば面白くなる。
それと、2幕からの声を1幕しょっぱなから出せるように。
でも、初日だと思うと意外に随分 良かったんじゃないかな。
観終えてカタルシスをくれる類の舞台じゃないから、
私の好みからすると、そう繰り返し観たいものじゃないけれど、
てんこ盛りされているような気がする各種ミュージカルの
パロディ部分も、分かるようで分からなかったり、
気づきもせず見逃したものも多そうだから、
今度は安い席で、もう一度くらい観たいかなと思いました。



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