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2003年08月28日(木) ネタとして消費する舞台

また、チケット無駄にしてしまいました(悲)
たった半日仕事に行っただけで、また体調悪化する、
根性なしの体に負けて、再び欠勤。5時頃の時点では、
行こうかどうしようか悩める程度には回復していたものの、
さすがに翌日の仕事を考えて、大人しく寝てることにしました。
個人で担当している次の仕事も明日には届いてしまうし。

諦めたのは、河原総代出演の『Overseas』atシアターコクーン。
藤原紀香の初舞台ということで、最初から購入を躊躇した物だし、
総代に関しては「いつもの演技ですー(*^^*)」という感想を
いろんな所で見かけていたので、比較的 気楽に諦められました。
どちらかというと、¥8500という金額の方が痛いかも。
しかし、こんなに簡単に諦められる舞台って何なんだろう(^^;

チケットを取る時に考えること。
私の場合は、やっぱり最初は「出演者」だと思う。
全く知らない演目や新作の場合に目安にできるのは
出演者・作家・演出家・劇場。あとは、製作会社の傾向。
でも、作家や演出家への愛情が あまり無い私の場合、
いいスタッフ+ダメ役者=観ているのが苦痛、
ダメスタッフ+好きな役者=役者がんばれモードで観劇可だから。

これだけ本数観ていると、どうしても外れ本数も増えるから、
そういう場合にも できるかぎり代金を取り戻せるよう
楽しむための方法を いくつか手に入れてしまっている。
その1つが、作品世界に入れないような舞台であっても、
好きな役者さんが頑張っている姿を観に来たんだと思うことで、
自分の気持ちをごまかし、それなりに楽しく観劇すること。
嫌な言い方をすれば、その役者さんの舞台を観たいだけでなく、
舞台自体として失敗だと感じた時のフォローの意味もあって、
役者目当てのチケットを取ることが多いのは事実かもしれない。

ただし、新作ではない場合の中で、
誰が出ていようが とにかく好きな演目というのはある。
『レ・ミゼラブル』と『オペラ座の怪人』が現在の該当演目。
誰が出ていようが、作品自体への愛は基本的に揺らがない。
レミゼである以上は、とにかく上演されていれば観たい。
演出や役者が多少ダメだろうと、いい所だけでも存分に満足できる。
・・・が、今回のレミゼに関しては自信がなくなりつつある。

例えば、開幕して2週間で全キャスト観るために5回観ました。
全員観て、それぞれのキャストに関して自分なりの感想を持った。
それだけで満足。その後 約20日、帝劇には行きませんでした。
例えば、博多座。¥15,750は今回のレミじゃ高いよねと言われ、
「私も高いと思うけど、皆で行く旅行のイベントだと思ってます。
10年後に『私は石井-岡の初演を観てるよー』と話の種にする
って意味でも、少しは元が取れるような気がするし」と答えた。

悲しいけれど私にとって今回のレミは、「ネタ」なのかも。
素直に観ているだけでは代金と時間分の満足が得られない。
観る度 観る度、あれこれ言いたい不満ばかりが募っていく。
リピートすることで満足する系統の好きな役者がいるわけでもない。
(駒田さんは、一度は絶対観たいけど一度観ると満腹することが多い人)
とすると、回数とったチケットは「話の種」として消費することで
もとを取ろうという感覚が働きつつあるような気がします。

最もそうしたくないはずの大切な演目を、ネタ扱いする自分。
そして、売れない日程にはイベント次々追加して、
参加することに意義があるお祭り的な売り方をしていく東宝。
私にとって『レ・ミゼラブル』は、もっと大切な作品だったはず。
レミゼは観たい。上演しているのに観られないのはそれなりに辛い。
でも、行ってやっているものを観ると、辛くて消費モードに入る。
今月出会った別所バルの不器用な愛情に、この作品への
純粋な愛情を取り戻せそうな気がしている自分もいる半面で、
絶対 受け入れられないと感じるジャベールが出る楽日を
「楽日は参加することに意義があるから」というモードで
多少金を積んでも手に入れたいと思っている自分もいるのが、
どうにもジレンマです。



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