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2003年01月24日(金) 『被告人』4回目(^^;

当日券で行ってきました、アートスフィアまで。
りんかい線が悪いのよ。職場から30分なんだもん。
家までも40分あれば帰れると思えば行けちゃうよ。
『シェルブール〜』楽日売れたからお金はあったし。

1階席前方の端っこと2回席2列目センター、
どちらがいいかと言われて迷わず2階をチョイス。
2列目ばかりだったから遠くから観たかったの。
おかげで1つ、大きなことを理解できたと思う。
つまりこの舞台は、台本から公平じゃないということ。

初見の感想は「脚本を真面目に演出した感じ」。
何となく、つまんない脚本だなーと思ったけれど、
その後ハマってしまって繰り返し観ていった。
そして今回思ったのは、私は間違っていたということ。
真面目に判決出そうと楽しむのは勿論いいんだけれど、
それだけじゃ、作者の想いなんて分からないらしいこと。

この舞台、形は有罪と無罪 どちらにも転びそうだけど、
作者は最初から弁護士を主役として書いている。
素直に観ていけば弁護士に感情移入して「無罪」。
ほとんどの人は個人的感情を吐露する部分はないのに、
弁護士だけは、弁護の最中ですら自分の過去を語り、
なぜこの裁判にそこまで思い入れがあるのかを語る。
1幕幕切れ。演出も周りのライトは落としスポット当てて。

検事役のファンだったり、有罪にしたいと思うなんて間違い。
そういえばこの作品、作者が被告として裁判を受けている
最中に書かれた戯曲だったなと思い出したりもして。
前方センターで観ていると、やたらと近藤弁護士ばかり
前に出てきて被告や検事が見えにくいなーと思っていた。
真面目に判決を考えようと思うと、他の人が話している時の、
被告・弁護人・検事の表情なども観たいのに、弁護中は
いつも弁護士が真正面にいるから、他の人が見えにくい。
ジャマだよぉ(泣)と何度も何度も思っていたけれどそれは、
弁護士を見てくださいという舞台なんだなと、今更 実感。

カーテンコールでも、一番最後が近藤弁護士1人で、
その前が裁判官+証人×2で、被告と検察はその前なのが
役者としての格なのかもと思いながら納得いかなかった。
でも検察も被告も、作者的には大した重みがないのだと
思えば、少しは理解はできることなのかもしれません。
近くで観ていて理解に苦しんだ、弁護士プッシュの演出。
遠くから観て、納得はいかないけれど理解はできたことが、
ムゥ〜・・・と腹を立てながらも収穫だったかもしれません。



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