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『被告人』初日、観てきました。 面白かったです。でも脚本は多分 面白くないみたい。 私は裁判というものが非常に好きで、法廷物のドラマや本は、 舞台が法廷であるというだけでも面白く感じるので、 その分、結構 真剣に傍聴して考え込んだりしていたのですが、 途中で時計をチラチラ見る隣の人の気持ちも分かったから。
何しろ、ありがちなネタの脚本を真面目に演出している。 役者さんたちは 非常にしっかりした演技をしているし、 後で「有罪」「無罪」の判定を聞かれるのだと思うと、 好きな役者だけ観ているというわけにすらいかず、 ひたすら真剣に証言を聞き、証言者の態度を見、 その時の被告の態度を見ることを考えてしまう。 だから、退屈している暇は無いし、ある意味面白い。 でもそれって、舞台の面白さとは違いますよね?
ただ、有難いことに目当ての戸井さんの役は検事で、 検事や弁護士は、手持ちカードを全部など見せずに 相手の出方を窺いながら話を進めていくものだけに、 結構チェックしなきゃならない人物だったのが助かりました。 しかもねー、なんか、ヤな奴なんですよ、この検事が(^^; 大抵、裁判中の検事やら弁護士やらっていうのは、 隠していることを掘り出そうとする姿が嫌だけれど、 それだけじゃなくって、紫のシャツとタイを合わせたり、 机に寄りかかって長い(長く見える!)足を組んだポーズで 助手の女性と ひそひそ話してみたり、無性〜にヤな奴。 エリート若僧でやり手の厭味な奴なんだなと分かりやすくて、 でも かっこ良くて、嬉しいやら悲しいやら。 ファンとしては、随分と幸せな思いができる役かも。
でも、模擬裁判に参加しているようで、参加していない。 裁判長が入室してきて舞台上の皆が立ち上がったら、 私も腰を浮かせたくなるけれど、自分は客席だからダメ。 検事と弁護士が証言に突っ込みを入れていても、 多分、「有罪」「無罪」どちらの舞台も観られるように するためにか、どうにもイライラする進み方の脚本。 本当の裁判って一度しか傍聴したことないけれど、 こんなんだったっけ?と、腹立てて、 こんなんじゃ結論出せるわけないじゃんよー! こいつ殺ってるよ、でも証拠がないんだもんーと腹立てて。
陪審しているかどうかはともかく、 傍聴くらいはしている気分になれたから、面白かった。 でも、客席の判断により「無罪」となった後の展開も、 それまでの本自体も、役者にだけ見せてもらった感じだった。 でも、何か違うだろ〜?という気分にはなった舞台でした。 本自体よりも、役者に見せてもらった感が強かったかな。 だから、面白かった。でも何か違うかな〜と思った感想です。
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