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2002年10月16日(水) 遊◎機械『クラブ・オブ・アリス』

正直、あまり分かりませんでした。
帰りに友人と話していて ふと口をついて出た「他人事」が、
もしかしたら、最も しっくりくる感覚だったのかも。

途中で早口の言葉遊びみたいな場面がしばらく続いた時は
ついていくのに疲れてしまい、何となくボウッと、
この感覚って野田秀樹への苦手感と一緒・・とか、
そういえば、遊◎機械の本公演観るのって初めて・・とか、
円形だから仕方ないけど、このセット死角多いよな・・
とか、埒もないことを考えたりしていました。
だから余計に、分からなかったのかもしれませんが。
雰囲気は嫌いじゃなかっただけに、結構 残念。

始まりと終わりが、同じ形を取っていて、でも少し違って。
アリスたちの状態の変化は、浅野温子さんの心象の変化
なんだろうけれど、実感がなかった。でも彼女は良かったかな。
もしかしたら、この舞台で全く心が動かなかった私こそは、
最も、心の扉が固く閉ざされているのかもしれない。
穴に落っこちられなくなったアリスは、私の中で、
今も泣いているのかもしれないと思ったりもする。

だけど、「だから?」と思ってしまう辺りが、
私とこの舞台の相性の悪さで、どうしようもないのかも。
高泉さんは、相変わらず不思議さんだったし、白井さんも変。
平沢さんも狭い舞台の中ながら、想像よりずっと踊ってたし、
死角が多くても、珍しい舞台セットを見られて興味深かった。
でもあくまで「そういう人もいるかも」と、他人事な感想の私。
「自分が愛する人は全て失い、自分ができることは年とともに減り、
穴に落ちることすらできなくなったアリス」が、私の中にも
存在していると認められる柔軟性があれば、楽しめたのかな?
最終公演だけに、「仕方ない」ですませるのは残念だけれど、
これが、今の私の精一杯の感想です。


遊◎機械オフィス全自動シアター最終公演
『クラブ・オブ・アリス』 於:青山円形劇場

作:高泉淳子 演出:白井晃 舞台美術:小竹信節
出演:浅野温子、高泉淳子、白井晃、平沢智
   小林隆、冨岡浩、北村岳子、富浜薫



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