検索HPなどから飛んでこられた方へ。このページは最新です。
お手数ですが目的のものは、日付を確認の上、BNリストからお探しください。
今日の私
BNリスト|昨日|明日
2002年05月27日(月) |
『スサノオ』2回目・訃報 |
『スサノオ』2回目観劇。1回目の感想はこちら。 今回は9列目センター。この舞台には最高の席。 怯えていた割には音も煩くなかったし、照明きれいだし、 意味は聞き取れなくても、セリフは よく聞こえるし(笑)。 以下は、常にも増してネタバレです。ご注意を!
松岡スサオウ、成長していました。 もしかしたら私の方が慣れたのかもしれないけれど、 「悪の主役」じゃなかったんだなーと分かりました。 その辺にいるチンピラ兄ちゃんでOKだったみたい。 そう思って観ると、バカっぽくて好みのタイプ。
『超獣伝説 ゲシュタルト』ってマンガ、 知ってる人います?あれの長兄・王理みたいな印象。 バカっ強くてケンカ大好きで、弟妹なんか足蹴にしちゃう。 弟妹は お兄ちゃん嫌いだけど、尊敬しまくってもいる。 とにかく、強いの大好き、身内を足蹴にしていいのは、 俺だけだーっ!って価値観で生きてる感じなのかな? もしかすると犬夜叉にも通じるかも。もっと軟派だけど。 浦飯幽助なんかも、この系統ですかね。
何しろ、スサオウってば、 父親にケンカ売って、叩き殺しておきながら、 「その人の死を本当に悲しんでいる人にしか見えない」 はずの、父親の幽霊が、ちゃんと見えてたりする。 自分が父親殺せちゃったことが悲しいんでしょうねぇ(笑) さらには、父の仇討ちで自分を殺した妹に、 最期の瞬間にキスしようとなんかしてるし・・・。 なんかもう甘くて青臭くって、惹かれちゃいます(^^;
でも、他の人への点は辛くなったかも。 生田カゼヨミは、やっぱりキラキラ衣装が似合って、 「カレーの王子様」ノリの笑える王子様で素敵。 頭の黄色い羽とかも、バカっぽさを強調して、 ヒョロッとした体で綺麗に踊ると かわいさ◎。
でも、しゃべると×。演技も大×ですね。 遠くからだと、キラキラ感が強く見えるけど、 近いと、演技×が目立って、ちょっと辛いかも。 ま、野村祐香クシナダの演技が論外なので、 比べればマシだし、バカに徹してる所が好印象。
最後の方で、スサオウと真面目に戦う場面でも、 オオナムヂ(逆木圭一郎)の特製食事のおかげで、 自分が強くなっていると知ってビックリ、 「うわぁすげぇや(@_@)」みたいな反応だし。 スサオウの単純バカとは違う種類の、バカ王子。 生田斗真って、30代40代のファンが多いらしいけど、 あぁそういうことかと、妙に納得する感じかも(笑)
佐藤仁美タケハヤも、近くからだと思ったより辛い。 演技が荒いなーというのが、やたら目につきました。 声も、無理して出しているせいか、枯れてきてるし。 まだ先は長いのに、東京公演、最初につぶれるなら、 彼女かもしれないと、ちょっと不安に思ったくらい。
松岡スサオウも誉めたけれど、まだまだ成長途上で、 文句言いたいところは多い。その一番は、動きかな。 この人、実は踊り下手なのかしら?動きがキマらない。 刀を回して止め、振っては止め、みたいな振付が、 全部 流れちゃって、どうにもかっこ良くなりきらない。 ただ立っていても、妙に足が曲がったりして美しくない。 「かっこ良さ」こそが新感線の全てとも言えるのに、 動きがキマらない主役って、大減点ですよね?
その点、吉田智則マガオウは動き出すと映えて良い♪ 相変わらず、殺陣になるとスサオウを見失うのですが、 その時には ふと気がつくと、マガオウを見ていました。 もしかしたら、初見でも観ていたかもしれないけれど、 個体認識できたのは今日になってからなので(^^; もちろん、粟根パパや中谷ウズメも動きは◎。
ま、何やかやと言いながらも、 こんなに長ぁぁぁく書くくらい、存分に楽しみました。 だから、次回のチケットは売り払うことに決めた。 松岡スサオウが観たかった。そして、満足できたから。 こんな単純舞台、3回も観るものじゃないよ。 たとえ1度は無料だったとしたって、時間もあるしね。 2時間10分休憩なしと、新感線にしては短いし、 1度観るのは楽しいけど、¥9,000-は高いし。 あー良かった。文句書くのも楽しかった。満足です。
今日のおまけ。5/25の日記を、こっそりアップ。 『春子ブックセンター』2回目です。ローテンション。
そして、最後になりましたが、悲しい話を。 伊藤俊人さんが、先週金曜に亡くなられました。 土日ほとんどネット落ちしてたので、朝 会社で知って呆然。 生では『ヴァンプショウ』でしか観たことなかったけれど、 気がつけばテレビにも多く出て軽妙な役をこなして、 貴重な役者さんだと思っていました。
すごく好きな人だったわけじゃない。 でも、まさに「いい味」の役者さんで、 これからずっと安心して観続けているうちに、 どんどん好きになるだろうという気がしていた人。
三谷幸喜が寄せた文章に「暗くならず、軽さの中に 哀しみを表現できる役者になるはずだった」という 意味の文章があったけれど、これが一番 泣けた。 きっと私のも、それに近い予感だったんだと思う。 「惜しい人を亡くした」という言葉が、 こんなにも強く感じられる訃報も珍しいです。 ありきたりだけれど、冥福を お祈りします。
|