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2002年03月08日(金) |
『天保十二年のシェイクスピア』 |
噂の舞台、行ってきました。 いちばん近い感想は、友人から送られてきたメール。 「つまんなかった。いや、つまんなくはなかったな、 期待外れだった。」これが、正直なところ。
面白かったんですよ、多分。 あの人も この人も その人も、みーんな気になる役者で、 シェイクスピアの美味しいとこどりを次々見せてくれて。 古田さんなんて特に、「尾瀬の幕兵衛」という役名どおり、 『オセロー』と『マクベス』の見せ場ばかり やりまくり。 だけど、それが舞台全体の中ではどうかというと、 どうも魅力的に見えない。「出番少ないね」で終わっちゃう。
私は「こなしきれてない」と感じました。 一緒に観てた友人は「遠慮が見える」と言いました。 そうなのかもなーとは思うけれど。 最初っから休憩込み4時間近くあるこの舞台、 皆が新感線ノリで遊びはじめたら終わらないし。 でも、遊びなんかなくても「らしさ」は出せると思う。 何より中途半端で魅力が出ていなかったのが 主役の2人というのが、最も寂しかった点ですが。 上川さんの出番が増えた2幕は、結構 退屈でしたし。
とりあえず、目当てで行った橋本じゅんさんは、 2役とも彼らしさが出ていて面白いと思えたし、 阿部サダヲ演じる「きじるしの王次」が最高(*^^*)だったし、 もう1回分のチケット、素直に観に行けるとは思います。 面白かったと思っているような気もしないではないので。(苦笑)
でも今のままじゃ、脚本やセットや歌の凄さに役者が完全に負けてる。 演出の いのうえさんが、最初に この脚本に出会った時の、 学生芝居の方が、演技やセットが簡単な分だけ、素直に 脚本の魅力だけ出ていて面白かったんじゃないかと思うほど。 それは多分、脚本読んでるだけの面白みだとは思うのですが、 それでも、今の中途半端な状態よりは面白そうな気がする。 遊女たちの歌の存在感ぐらい、個々人の役にも魅力が出たら、 もっと、気持ち悪くなるくらい詰め込みまくり腹いっぱいの、 この作家・企画・演出・豪華キャスト陣から想像されるとおりの 「すっげー面白かった。満足。もう20年は観なくていいわ(*^^*)」と 思える舞台になるんじゃないかなぁと思います。次はそれを期待。
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