株の情報誌には 小さい所まで眼を通していた。
ある日、気になる記事があった。 コラムのようなところだったが なんかひっかかった。
わたしがつぎ込んだ会社に関連しているような気がした。 顧問会社に確認するが 「いや そんなことはありません」 だけだった。
売ろうか・・・このまま 塩ヅケか・・・
躊躇していたら・・・そこの会社の社長が 逃げたっ! 株はますます 急降下した。
投売りして・・・
そして あの 一千数百万とそれまでの利益は パーとなったのである。
それは 年末のことだった。 わたしは フラフラになり 寝込んだ。
そして 後悔した。死にたい。死ねば楽になる。 本気でそう思った。
ブキに すべて 話した。
様子がおかしいわたしを気遣い ブキは責めることはしなかった。
唯一の救いは ブキや子どもの貯金に 手をつけなかったこと。
しかし その後 ブキも 株で失敗し 我が家の資産は10分の1になってしまう。 わたしがもらったお金は よくよく 考えれば 初めは なかったお金だ。 お金に振り回され 亡者となって 他人を責めることばかりしていたが 結局は自分がやったこと。
やっと 最近そう思えるようになってきた。
健康で 借金もなく 働ける・・・それだけで幸せだと・・・ やっと思えるようになっていた。
・・・・・続く
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