いろいろ日記

2002年03月02日(土) 2・・・06-■※☆-・・・・

ブキ(旦那)は何も言わなかった。
いや 言えなかったのだろう。

わたしたちは こうして別れた。

たった 数ヶ月の付き合い・・・
お互い なんの傷も負わなかった。
そう 別れる時は そう思い込まなければ
自分が かわいそ過ぎる。

ただひとつ 気になったのは あのヒラメキのことだった。

「この人と結婚するんだ」 

一目 見ただけで そう思ったのに・・・・

なにか 釈然としないものが 胸の奥底でグルグルと
渦巻いていた。

また 独りぼっちになってしまった。
いつもそうだった。

父は一人娘の私が かわいくてしょうがないのだろう。
どんな人でも気に入らない。

お見合いの話を持って来られても 片っ端から壊していった。

わたしも 親の愛にどっぷり浸かっていたかった。
嫌だと思いながら 反目し、拒絶したふりして
親の擁護下で 何も考えず ぬくぬく
している方に身をおいておきたかった。
楽な方へ楽な方へと流れていった。



私は彼にまつわるものをスベテ処分した。

未練があると次に進めない・・・・





ある日 プライドがズタズタになる出来事があった。

お見合いで 
「高卒はダメ。塾のお手伝いができる大卒の人じゃないと」
と言われたのだ。

じゃぁ なんで 会ったんだよ!・・口にこそ出さなかったが
むしゃくしゃして 悔しくって 腹がたった。

こんな時は 親友のヨーコに電話する。
彼女もまだ独り。
ヨーコの恋人は 一歳上だ。
一浪して 留年して そいでもって就職留年した野郎。
私立の名門大出身だけど ボンボン で ひ弱な感じだった。
甘えたで頼りない男。 
私がボロクソに言うと 必ず ヨーコは彼をかばう。
そのかばい方がかわいくって また ボロクソに言ったりしていた。
 
ヨーコを
呼び出して 一緒に飲もう・・・そう思った。

「ヨーコのアパートの電話番号は・・・・っと・・・」

ひさしぶりに開いた住所録に 数字の走り書きがある。

それは ブキ(旦那)の電話番号だった。
封印していた思いがあふれてきた。

ブキはいつも優しかった。
私はいつも醒めていた。

電話が苦手な私。。。でも遠い地に住むブキと 唯一 繋がりを
感じられるのは 電話だけだった。

そう、電話をかけてくるのは いつも ブキ。
いつも夜の9時半になると かけてきてた。

「こんばんは・・・」と言って無意味に笑う。

ここは笑うとこじゃないだろ!と思いつつ
ブキの笑い声につられて笑って・・・
笑っているうちに その日あった嫌なことは
すべて忘れられたのだった。

            ・・・・・続く




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