マニアックな憂鬱〜雌伏篇...ふじぽん

 

 

今年の日本シリーズが好試合になった理由 - 2003年10月26日(日)

日本シリーズは、10年ぶりに第7戦が行われることになった。
テレビ東京大喜び!
それにしても、今回のシリーズでは6戦ともホームのチームが勝っているうように、応援の力というのは凄いものだと思う。
もちろん、アメリカではヤンキースがホームで負けているから、絶対的なものとはいえないけれど。

福岡ドームに戻ってきて、ダイエーは自分たちの野球ができるようになったし、阪神はなんとなく噛み合っていなかった。
応援もなのだが、DH制の有無は、両チームにとってけっこう大きいようだ。
正直、DHのないダイエー打線は、なんとなく迫力不足に思えた。とくに下位打線。7番村松(柴原)・8番鳥越・9番投手の打線だと、ちょっとここで点数が取れそうな感じはしないもんなあ。
逆に、阪神打線は、DHの選手のところで繋がらなかった印象があるので、いつもと同じ9番に投手が入る打線のほうが、粘っこい感じがした。
数字的にはあまり打てていないのだが、チャンスはなんとかモノにして、勝利に結び付けていたし。

ここまでの印象としては、とにかく、いい左投手というのはなかなか打てないものだなあ、ということだ。
とくにダイエーは、あれだけの打線だけれど、今期ののパリーグにはダイエー以外にあまり良い先発完投型のサウスポーがいなかったこともあり(実は、セリーグにも阪神以外にはあんまりいないのだが)、吉野やムーアを全然打てていない。
やっぱり左は有利だなあ。

明日は井川vs和田ということになるのだろうが、蓋を開けてみるまでよくわからない。
ホームとDHがある分だけダイエー有利のような気もする一方、井川もそろそろいいピッチングをしてくるだろう、という気もする。何より、今年の阪神は逆境に強いチームだし、日本全国のムードとしては、阪神の優勝を望んでいそうだ。

今年の日本シリーズでとくに感慨深いのは、両監督が「正攻法」にこだわっていることなのだ。
王監督が、3戦目で和田を早めに交代させたことには異論が多かったが、僕が思うに、王監督は、2000年のシリーズで巨人に2つ続けて完勝したあと、逆に勝つことを意識しすぎて守りの姿勢になって4連敗したことを覚えていて、常に「自分から先手を取って動く。それで負けたら仕方ない」という姿勢でこのシリーズに臨んでいるのだと思う。
その姿勢は、6戦目まで変わっていない。

逆に、星野監督が今日伊良部を先発させてきたことに、僕は感動した。
結果としては打たれまくったわけだけど。
「シーズン中あれだけ頑張ってくれたんだから、投げさせないわけにはいかんだろ」と言っていたそうだが、試合には負けたけど、選手はみんな、星野監督の「情」の部分に信頼感を持ったと思う。
目先のイメージにとらわれずに、ちゃんと日頃の貢献をみていてくれる人だ、と。

両監督が、策に溺れず、自分のやりかたを貫き通して闘った6戦。
久々に、いい日本シリーズだ。
どちらのチームのファンでもない僕としては、明日は、いい試合になって欲しいなあ、と思うばかり。

でも、ファンの後押しの凄さはもうわかったから、第7戦は、観客ナシとかで決着つけてもらいたいような気がするのは、僕だけですか?

それにしても、ワイルドカードからチャンピオンって、なんか納得できん。




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