「知ること」の暗闇。 - 2003年07月23日(水) 僕たちは、いろんなことを知ろうとして毎日生きている。 それは、生きる意味だったり、幸せになるための方法だったり。 好きな人の気持ちだったり、人類社会の真理だったり。 でも、「知る」ということは、常に痛みを伴う。 人類の未来を知ろうとすれば、究極的には「滅亡」かもしれないし、生きる意味なんて、本当は誰にもわからないのかもしれない。 好きだったけど別れた女の子が、他の男と幸せになっている姿を見て、「知らなきゃよかった…」と思う男は、けっして少なくないはずだ。 古瀬キャスターの例のスキャンダルを知れば、テレビに出ている彼女の胸を見るたびに、この胸をH谷が…と妄想しない男はいないだろう。 知らなければ、すべては想像の世界で、美しく飾られたままだったのに。 新しい研究をしようとして、自分の限界を知ってしまうこともある。 逆に、こんなものは論文にならない、ということがわかることもある。 もはや、誰かひとりの献身の力で、世界を変えるなんて不可能なんじゃないか、ということを知ることだってある。 どうして、人間は知ろうとするのか? 「知ること」には、小さな喜びと、大きな痛みが伴うというのに。 「わかってよかった」と「知らない方が良かった…」 年を取ると、後者の頻度が上がることだけは、厳然とした事実だ。 それでも、人間は知りたがるのだ。 それが、自分を不幸にする情報だとわかっていても。 ...
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