マニアックな憂鬱〜雌伏篇...ふじぽん

 

 

「男女間に友情は成立する!」とは、思えない… - 2003年05月14日(水)

 ラジオを聴いてたら、こんなメールをDJが読んでいた。
 「今まで30年間、仲間どうしで恋愛関係に発展したこともなく、ずっと友達として続いてきた8人の仲間たち。私は自信を持って言い切れます。
 『男女間にも友情は成立する!』って」

 ああ、いい話ですねえ。とDJは、やや苦笑しながらこの話を読んでいたのだが。

 僕は、これを聴いていたのだが、たぶん、この幸せな投稿者を除く仲間たちは、お互いに恋愛感情を抱いていた時期があったのではないだろうか?
 「男と女に『友情』が成立するかどうか?」
というのは、とても難しい問いではあるけれど、僕は、男女間に純粋な友情なんて存在しえないのではないかと思う。もちろん、肉体関係なしの「愛情」は存在しえるのだが。

 友情というのは、愛情と全く違うものだと考えている人がいるみたいだが、友情と恋愛は、両方とも「情」という字がつくことでもわかるように、そんなに明確に区分できるものじゃない。
 「この人と一緒にいたい」とか「この人のためなら、時間や手間を使ってもいい」という情動という点では、友情と恋愛は、基本的には同じものだ。
 肉体関係のあるなしというのは、まあ性的趣味というのがあるから、同性ではダメという人もいるだろうしね。

 「愛情」がなければ、友人としてつきあっていけないんじゃないかなあ。
 それは、異性、同性関係なく。
 僕は友人の女性には、やっぱり「いいなあ」と男として思う部分が必ずある。もちろんそれはセックスアピールだけじゃなくて、気配りの細やかさであるとか、ものの見方に触発されることもあるわけで。
 極論すれば「いざとなれば、寝てもいい」と思うような異性じゃないと、僕は友達にはなれないと思う。もちろん、お互いの背負っているものや今後の関係などの要因を考えると、そこまで踏み込めないというのが現実なのだが。
 恋人と非恋人は、基本的に白黒つけないといけないが、友達は何人いてもいいし。言葉は悪いけれど、恋人にはできないが、そばにいてもらえると嬉しいくらいの人、ということなのだろう。
 
 要するに、「肉体関係に至らない、もしくは、そういう形態をとらない男女間の愛情がある」という解釈。
 
 「仲間内でつきあわなかったからずっと友達でいられた」
という結果論と「友達だから、ずっと恋愛関係に発展しなかった」というプロセスの解釈は、実は別のものだ。
 たぶん、結果的にカップルが成立しなかっただけで、恋愛感情を持っていた人はいたんだろうなあ、と思う。
 それとも、薄いつきあいだから、なんとなく続いてきたかのどっちかなんじゃないかなあ。

 「愛情のない友情は、成立しない」
 だが、誤解しないでほしい「肉体関係のない愛情は、存在する」のだ。
 
 ある意味、そういう観念的な愛情ほど厄介なものはないのだが。



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