蛍桜 |
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選んだ道 |
前々から気づいてはいたのだが 最近、またはっと気付いた 過去を懐かしんだり 戻ればいいなと願ったり また会いたいなと思うのは 全て、「未完」だったものばかりなのだ 付き合って別れた彼を懐かしいとは思わないし また会いたいとも思わないし あのころ見たいに笑えたらみたいなポエムも浮かばない だけど、好きって気持ちがあったのに お互い踏み出せずに思いとどまった恋だとか 意地の張り合いで、流れてしまった想いだとか 友達以上恋人未満のままずるずるとやっていて それでも何故か疎遠になってしまった人だとか 「やめないで」と言ってほしくてやめたMMOだとか あー、あの頃はよかった、 なんて思うのは、やっぱりどれも未完だった 私が未練たらしく過去のことを書いて 元彼のことだと思われるほうが多いかもしれないが 全然そうではなかったのだ 「現在進行形」のまま終わった想いをまだ引きずっているだけで 今、その想いを再開できたら あの頃のようにドキドキワクワクするんだろうという 気持ちがずっとあったのだった 終わった想いや恋を懐かしまないのは そこには嫌な思い出も確かに潜んでいて 良かった思い出を浮かべてみても 嫌だったことも一緒に浮かぶから冷静になれるのだ そう考えると、私はある意味バカだけど そこまでバカじゃなくてよかったと思うのであった 嫌だったことも忘れてしまって あの頃に戻りたいと言っているのであれば 救いようがないのだけど そうならないのだから、ちゃんと成長している いや、でも、「現在進行形」だった想いたちにも 嫌な部分はあったはずなので そっちを忘れてしまっているのはある意味バカなのである と言いながら、過去を懐かしむのは私の癖であり、 別に今に不満があるわけではないのだ 夫は、すごくよくできる人で私にはもったいないのだ この人がいなければやっていけないのは私なのだ と、書きながら そういえば、元彼と別れた時も 「この人以上の人はいない」 とか言っていたなと思い出して 一人苦笑する よくよく考えると、あの人と結婚しなくてよかったのだ なのに、当時はそんなことを思っていた おかしい 私はいつもネガティブだけど いつもラッキーだと思っている 矛盾しているけど、そうだと気付いた 私が田舎を飛び出したタイミングもよかったし あの時、決断していてよかったと思うことが多い それって多分、自分の決断がどう転んだとしても 受け止める覚悟があるからだと思っている 本当はラッキーでもなんでもないのに ラッキーと思える自分が意外と好きである わりかし周りの人の中に 自分の決断に覚悟もなく、不満をたらたら言う人がいる 私がそういう人をやたらと蔑んでしまうのは 自分の選んだ人生を誰かのせいにしている人が嫌いだからだろう 転職したときは 「今回の会社は最高だ!」といい 新しい彼氏ができた時は 「超素敵な彼氏!」という でも最後には、 「この会社は最悪だ」といい 「最低な彼氏だった」と悪口を並べる 私とは真逆の人間なんだな、と今やっと分かった だからそういう人たちとは分かりあえないのだ どこぞかの会社の面接で 「すべてが経験だと思っています」 と私は言ったらしいのだ 私は覚えていないけど どちらかというと、もしかしたら 自分の選択した道が、間違いだと思いたくないだけかもしれないし 間違えだと思った時、自分が恥ずかしいのかもしれない だけどその一言でその会社は採用してくれたらしいのだ ありがたい 「間違え」だと気付くことが「恥ずかしい」 と思っている私は 結果的にはやはり自分のことが好きじゃないのかもしれない 「間違えた」と言える人は 自分に自信がある人なのかもしれない だけど、やっぱり私は 今この道に進んでこれてラッキーだった、 いやむしろ、自分の選択が正しかった、 と思っている自分が好きなのであった |
2015年11月25日(水) |
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