蛍桜

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only one!

君は僕に
「いったい何を守りたいの?」
と聞いてきた。
いつも君は僕に難題をぶつけてくる。
そして僕はいつも
君に答えを言えないでいる。

僕が守りたいもの。
なんなんだろうか。

ニュースでおじさんが興奮しながら言っていた。
「国は何を守るべきなのかわかっていない」
国が守るべきもの。
他国からの信頼?お金?
そんなの、自分のがわからないんだから分からないけど

もし僕が守りたいものを聞かれたときに
「君」と答えたとしたら、君は嘘だと思うだろう。
たとえば国が僕に国の守るべきものは
「他国からの信頼」
といわれて嘘だと思うのと同じように。
そんなものいらないと、思うのと同じように。

僕が守るべきものは
僕にとって守るべきものだ。
だけど君にとっての守るべきものはなんだろう?
分からない。
だから今日も僕は答えを出せないでいる。
そして答えを出せない僕にたいして君は
また答えを出せない難題を出してくる。

僕の中には君が出した難題が重なってゆく。
その難題の9割は
僕の中で答えが出ているのだけど
君に対する答えはいまだ出ていない。

これは君の価値観と
僕の価値観が違うというわけじゃなくって
きっと君が聞くことの答えが
「君」だからなんだと思う。
そしてそれを君に言ってしまえば
君がどういう反応をするのか怖いし
僕の中が君にうめつくされているということを
実感するのが怖いんだ。
だけど「君」以外の答えを探そうとしても
そんなものはないから
ずっと僕は答えを出さないでいる。
いや、出せないでいるんだ。

僕の中では君がいっぱいいる。
君で埋め尽くされている。

「一番好きなのは?」
「一番大切なのは?」
「一番憎いのは?」
「一番なつかしいのは?」
「一番悲しくなるのは?」
「一番傷つけることができる人は?」
「一番癒される人は?」
「一番・・・」





   すべて君が一番!






2002年06月12日(水)

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