2003年03月22日(土) |
J2第2節 川崎−湘南 (等々力) |
先週の開幕戦では、優勝候補筆頭の広島を相手に逆転を許すも、終了間際にCKから劇的なゴールによって引分けに持ち込んだ川崎。 第2節はトルシエ日本代表チームのGKコーチだった、サミア新監督が就任し話題の湘南ベルマーレ。
今日は、地元中原区出身のパンチ佐藤さんによる始球式があるということだったので、私には珍しく、キックオフの30分以上前に競技場に入った。スマイルスタジアムのコーナーでM&Mさんに挨拶。「Frontale臥薪嘗胆」の管理人、futotama氏も単身赴任先の札幌から見えていると聞き、1階観客席を探したが、すでに多くの人で埋まり見つけることが出来ない。仕方なく、雨が降りそうな空模様であることもあり、二階席に空席を見つけて腰をおろした。
パンチ佐藤さんは、ニューヨークヤンキースのユニフォーム姿で、バックスタンド側の陸上トラックに四輪バギー(の後部座席)に乗って現れた。「おいおい、野球のユニフォームかよ」と思っていると、メインスタンド前でバギーを降り、そのユニフォームを脱ぎ捨てた。その下にはフロンターレのユニフォームが。 まぁ始球式自体は、パンチ佐藤さんがふろん太扮するGKをかわしてゴールを決めるという大したものでは無かったが、MCは面白かった。
さて、両チームのスタメンは以下の通り。 (川崎) −−ジュニ−−−−我那覇−− −八月−−−今野−−−塩川− −−−山根−−−−茂原−−− −宏樹−−−−匠−−−箕輪− −−−−−−吉原−−−−−−
(湘南) −−−高田−−−−−金−−− −良和−−−坂本−−−梅山− −−−吉野−−−−熊林−−− −白井−−−池田−−−時崎− −−−−−−鈴木正−−−−−
川崎は先週の広島戦と変わらず。また、サブにバルデスの名が。怪我はもう大丈夫なのだろうか?楽しみは初めて生で見る、ジュニーニョとサブに入った、新人の中村。先週の試合をTVで見た限りでは、ジュニーニョは川崎の伝統に反して、球離れの良いブラジル人らしい。 湘南の金は、韓国の高校から磐田に入団するも、出番無く(確かレンタル)移籍して来た選手。彼も生で見るのは初めてなので、どの様なプレーをするのか興味深い。
試合開始から両チームとも、中盤のプレッシャーが厳しい。それでも川崎がやや押し気味のように見える。6分には左サイドを宏樹がジュニーニョと華麗にパス交換をしながら、オーバーラップを見せ、昨年とは一味も二味も違うチームになったことを垣間見せる。 しかし、先制したのは湘南。9分にこの試合初めてのCKを得る。熊林の蹴ったボールに、両チームの選手がゴール前で競り合うと、フリーの白井の前にこぼれ、これを落ち着いて決められる。 いきなりの失点にどよめくスタンド。
しかし、それもつかの間。1分後、ジュニーニョとのパス交換でPA内に進入した我那覇を、湘南DFは堪らずファウルで倒してしまい、PK。ジュニーニョが落ち着いて決めて同点。
この後試合は一進一退。川崎は22分にはCKから連続でゴール前にクロスを入れるもシュートに結び付けられない。対して湘南も、24分には絶妙のタイミングで右サイドを崩したかの様に見えるも、ギリギリでオフサイド。川崎的にはこれを副審が取ってくれたのは助かった。 その他には何本かFKでゴール前に放り込まれた位で、崩されるシーンもほとんど無く、川崎守備陣は堅さを見せた。 それにしても、宏樹はホント上手くなったよ。一昨年のアウェイの大分戦でループシュートを自軍ゴールに決めたことを思えば、格段の成長だ。 手元の集計では、前半川崎のシュートは4本、湘南は得点となった1本のみ。
ハーフタイムにfutotama氏ほか、「臥薪嘗胆」常連の人達と無事合流し、一階席に移動。
後半に入っても、両チームの中盤プレスは変わらない。先週の広島戦と比べると、前半から飛ばし過ぎなかったというのもあるけれど、運動量も落ちない。 昨シーズンの試合と違って、息をつく間もなく試合に見入ってしまい、「臥薪嘗胆」の芸風である、軽口さえも叩いている暇もないのだ。 かろうじて、いなげやさんと交わしたのは、湘南の鈴木良和選手についての茶々位なもの。 い「鈴木君は入団当初と違って、髪型もおしゃれになったね。」 N「そうそう、新人の時は丸刈りで、いかにも田舎から出て来たばかりですって感じだったもんね。それに、痩せてサッカー選手らしくなったんじゃ?」 (断わっておきますが、N自身静岡県人で、妹は鈴木良和と同じ高校出身ですので、これは自虐的ギャグです) い「出てきたばかりの頃は顔も丸かったし、腹も出てたよね。」
あっ、そうそう、我々の前の方にいた外国人と日本人が喧嘩してた。私は見ていなかったのだが外国人の方が前に座っていた日本人の頭にビールを(ほとんど空だったようだが)かけたらしい。どうやら、その前から外国人の方がちょっかい出していたようで、日本人の方はビールかけられて切れてしまったのか、観客席後ろの通路の方へ外国人を引っ張っていってたけど、あの後どうなったんだろうか? で、我々のすぐ後ろに座っていたオバちゃん達の会話。 「あの外人、さっきからちょっかいだしていたわよ。酔っ払っているのよ。」 「そうそう、あの人5杯も飲んでたから。」 数えてんのかい!? 「やーねー。アルコール持ち込み禁止にすればいいのに。」 あのさ、酒なんて飲む人間の節度が大事なんで、禁止にすればいいってもんじゃないぞ。小学校のPTAみたいなこと言ってるんじゃねぇって。 大体お前らの声の方がうるせーよ。
閑話休題、試合の方は膠着状態が続いていたが、湘南ベンチが崎に動く。 8分、金に代えて、高卒新人のFW石原を投入。プロフィールによると高崎経済大付属高とあまり(高校サッカー的には)聞き慣れない高校の出身である。さらに27分に坂本に代えて戸田、29分には熊林に代えて西川を投入。 川崎も(というかノブリンも)、塩川に代えて巨神兵バルデスを投入。この策が的中し攻撃が活性化。 直後の32分スローインをバルデスがヘッドで落とし、ジュニーニョへ。ジュニーニョは右サイドをドリブルで突破し、シュート。これはGKが弾くがボールはファーに飛び込んでいた我那覇の前へ。ころをきっちりと決めて逆転。 その後、疲れの見えてきたジュニーニョを下げ、ベティが入る。また42分にはついに中村が今野に代わって登場するも今日は見せ場無し。 結局、そのまま川崎が逃げ切って2-1で終了。ホーム初戦を白星で飾った。
厳しい見方をすると、ちょっと審判に救われた部分があったかなという気がするし、セットプレーでの失点は相変わらず。また、湘南にトゥットやエメのような突破力のあるFWがいたら(新外国人のリカルドはどうなんだろう)、結構やばかったかもと思う。パラシオスもいなかったしね。 それでも、失点してもすぐに取り返したところや、最後にきっちりと結果を出すところは昨年よりも確実に成長しているところ。大いに評価できると思う。そう言えばアウグストも結構守備していたな。
しかし、川崎であって川崎じゃないような試合内容に、戸惑っている我々。茶々や突っ込みを入れる間も無い試合展開の速さに、昨年のまったり感も良かったなんて(今だけかも知れないが)言っていられるのも嬉しいもんだ。 って、来週はあのベンチーニョとアレックスを「抱き合わせ」でお買い上げいただいた、福岡との試合じゃないですか!!
|