蜜白玉のひとりごと
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歩いていると枇杷の実がたくさんなっているのを見かける。枇杷は数回しか食べたことがないので、味をよく思い出せない。
結局5月は1回しかひとりごとを書かなかった。盛りだくさんあれこれあったけれど、あり過ぎて、書こうにも考えもまとまらず追いつけず、書けなかった。折々また思い出しながら書くことにする。
先週はひさびさに1週間まるごと家でご飯を作ることができた。肉、魚、豆腐、野菜いろいろ、調味料以外ほとんど使い切って、金曜日には冷蔵庫が気持ちよくすっからかんになる。日曜日は午前と午後でスーパー2軒行って買い出し。いつ来るともわからないパンデミックに再び備えて(我が家では3月末にもう来ないだろうと思い、一度解除した)、缶詰乾麺なども余分に買う。日曜日の夜はひき肉をこねてハンバーグにする。余裕のないときにひき肉を使った料理はしない。だからハンバーグもものすごくひさしぶりだ。
1週間母がひとりで頑張ってくれたおかげで、私は自分の家で過ごし、毎日ご飯が作れた。うれしかったけれど、母が根を詰め過ぎても体に悪いので、やっぱりちょいちょい手伝いに行こうと思う。
土曜日はまるの病院へ行った。まるがまた卵を産んだのだ。土曜日の朝、鳥かごを覆う布をよけると、チョコボールより小さな卵をだるそうな目をして羽を膨らませて温めていた。ああ、なんてこと!卵を産むことは寿命を削り、たたでさえ腹壁ヘルニアで出っ張ったお腹が、卵が通ることでさらに腹筋が破れ、お腹が出てしまう。いま卵を産むなんて、命を縮めるだけのそれは危険なことなのだ。何度言い聞かせてもまるにはわからない。まるがなるべく発情しないように、大好きな水浴びも外遊びも禁止、早寝遅起き励行、あまり話しかけない、むやみに触らないなど、ずっと気をつけて過ごしてきた努力もむなしく、全く発情抑制にはなっていない模様。
急いで病院に連れて行き、皮下注射をしてもらう(栄養と抗生剤入り)。午前中は止まり木に止まるのがやっとで、餌には見向きもしなかったが、注射をして帰ってくると、少し餌をついばみ始めた。昨年の12月に卵を産み損なって血だらけになって以降は、まるの余生と思っている。まるはあのとき死んでいたかもしれない。いい先生に出会えたこと、治療と観察と毎日の薬、あとはまるが元々持っている生命力でここまで来た。出っ張ったお腹を見なければ、まるは元気そのものだ。
ヘルニアのお腹で何度も何度も卵を産み、そのたびに運良く切り抜けてきている。まるの、不思議な余生だ。
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