蜜白玉のひとりごと
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角田さんの日記を読んでいたらそら豆の話が出てきた。そら豆の内側のクッションのふかふかさ具合について触れている。一度でいいからあのクッションに包まれて寝てみたい、と。角田さんもそら豆に何かしら感じるものがあるようだ。
ずっと前、豆というのはこんなにも官能的なものだったか、と小池昌代さんの詩に強く反応したように、私は豆全般が好きだ。その中でもそら豆はちょっと特別だ。
そら豆の内側のあのクッションは、外側のゴツゴツさ加減からは想像しにくい。外側は全体が緑色でところどころ黒く(傷なのか汚れなのか)なっていて固い。でも、側面の(どこでも側面か?)割れ目からパキッと開くと、霧でも吹いたみたいにしっとりと水分を含んだふかふかの白いクッションの上に、ひとつひとつ間隔をあけて大事そうに豆が鎮座している。どうだろう、この外側と内側の落差は。
この前、スーパーの朝市で一袋500円だった。そら豆、かさばるわりに食べられる量は少ない。でも、今度見かけたら買おう。ゆであがった時の、あの豆臭さがたまらなく好きだ。
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