蜜白玉のひとりごと
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この頃は6時を過ぎてもまだ明るい。帰宅してまだ日のある暖かいうちに、まるを水浴びさせる。子どもを風呂に入れるようなものだ。
水浴び用の容器は深さ4〜5cmくらいの楕円の陶器で、以前は鳥かごの中に置いていたけれど、どうやってもえさの殻やフンが入ってしまう。汚くなった水では絶対に水浴びをしないので、今はあきらめて鳥かごの外で水浴びをさせている。
容器の3分の2くらいまで水を入れて、床やテーブルなどの広いところに置く。まるは私の手の上から容器の中を覗きこみ、水面をじっと見て何事かを確かめてから、容器のふちに立ってくちばしの先でピッピッと水を飛ばす。ついでにちょっと飲むときもある。それからしばらくは手と容器のふちを行ったり来たりする。そうしてさんざん逡巡したあと、唐突にボチャンと飛びこむ。身の丈の半分くらいまで水に浸かり、そこで羽をバサバサ動かしたり、体をぶるぶる振るわせたり、時には潜るような格好で頭を水につけたりもする。当然そこらじゅう水びたしになるし、こちらにも水がかかる。それでも派手に水浴びする様子はとても気持ちよさそうで、お腹もおでこもびしょ濡れになったまるは、いつもよりも幼く見える。
++きょうのうたひとつ++
君が待つ家をめざして早歩きともに歌うは電線の雀
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