蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2005年03月25日(金) 「考えない」も終盤/『カンガルー日和』

卒業式の時期だ。あちらこちらで袴姿の女の子を見る。数年前は自分もああだったんだな、となつかしく思う。そしてその数年でずいぶん遠くまで来てしまったことに少し驚く。あらゆることがものすごいスピードで通り過ぎていく。

「考えない」も終盤にさしかかり、とうとう明日で終わる。ここまで来るとそれなりに日常化しつつあって、本当はこんなんじゃないのに、と変な気持ちがする。慣れたことを喜ぶべきなのかもしれないけれど、うっかりその手に乗ってはいけない、とどこかで警笛が鳴っている。慣れとはおそろしいものだ。

村上春樹『カンガルー日和』読了。短編集。でも短編というよりは掌編くらいの長さの話がほとんどで、毎日軽い気持ちでふたつみっつ読む。ちょうど『ピンボール』と平行して読んでいたから、頭の中でふたつの本がごっちゃになった。話の中身はいろいろだけれど、全部に共通するのは、消音にしたテレビで映画でも見ているような感じがしたことだ。

あさっては奈良から友人が来る。ひさしぶりに会う。最後に会ったのはいつだっただろうか。少なくとも結婚する前だ。お昼ごはんを食べ、うちでお茶する予定。楽しみだ。でもまず、この混沌とした部屋を片付けなければ。


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