蜜白玉のひとりごと
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| 2004年12月08日(水) |
白いマンションのベランダ |
視線の先に6階建てくらいの白いマンションが見える。子どもの頃によく見かけた、なつかしい庶民的な感じがする建物だ。ここは坂の上なので、マンションの最上階とその下2階分は遮るものがない。それより下は周りの建物に隠れてしまっている。
ベランダは全部こっちへ向いていて、さんさんと日に当たっている。今日みたいに天気のいい日にはどのベランダにも洗濯物やふとんがところせましと干してあって、その様子に生活のたくましさを感じる。特に上から2つ目の右側のベランダの干しっぷりはいつ見てもほれぼれする。昼間、外がどのくらい晴れていて暖かいのかもわからないまま、薄暗い部屋でもやしっこのようになりながらパソコンに向かっていると、だんだんに気がふさいでくる。外に出て、マンションのベランダを見ていると少し気が楽になるものだ。憧れにも似た気持ちで遠くのベランダを眺めながら、今すぐ帰ってうちもふとんを干したいなあ、と無理なことを考えてみたりもする。
家事というのは昼間に、それもできれば午前中にやってしまうものだ。ふだん夜に家事をしながらつくづくそう思う。昼と夜では仕上がりと、それに対する満足感がぜんぜん違う。だから週末に晴れるとうれしい。本当は朝寝をしている場合ではないのだ。それでもたいていは9時近くにごそごそと起き出して、過ぎてしまった7時代と8時代をもったいなく思い、追いつかんとばかりに最高水位で洗濯をはじめる。
あしたあさってはつめたい雨の予報。風邪をひかないように気をつけよう。周りにはゴホゴホ言っている人が多い。その中のひとりは一日中、私に向かって咳をする。横向くとか席を立つとか方法はあるだろうに。私のことが嫌いなのか、それとも単に何も考えていないのか。どちらにせよ迷惑なことこの上ない。あしたはこれみよがしにマスクをして行こうか。
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