Deckard's Movie Diary
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『ラースと、その彼女』 <ネタバレ> 予告編から一体どういう映画なのか興味深かった『ラースと、その彼女』。アカデミー脚本賞の候補になっていることでも惹かれたので観てきました!なるほどねぇ・・・上手いわ!大人が作った大人の寓話ですね。特に“傑作”とかいう作品ではありませんが“愛すべき小品”なのは間違いありません。この映画は“コメディの皮を被ったシリアスドラマ”です。ストーリーは様々に解釈出来ると思うんですよ。ラースは自分の世界を侵されたくなかった、でも誰かと触れ合いたがった、だから決して自分のコトを侵さないビアンカを選んだ。ところが、ビアンカに話しかけているうちに何も反応しない彼女がもの足りなくなった・・・。何故なら、ラースとビアンカの間にはコミュニケーションが無い・・・コミュニケーションが無ければ触れ合っていないのと同じです。お人形さんで遊んでいる子供がその内、物足りなくなるのと同じです。言い方を変えると、相手とコミュニケーションを取るという事は、自分の領土侵犯を許さなければ成り立たないという事なんですね。しかし!領土侵犯されるのが楽しかったり、嬉しかったりする場合も多々あるワケです。物足りなくなった子供は人形ではない誰かと触れ合うようになります。それが大人への第一歩なのかもしれません。他にも、ビアンカの登場は対人恐怖症のラースがリハビリの為に自ら治療に乗り出したとも考えられますし、人は常に満足しないという捉え方も出来ます。オイラは全くの無心論者ですが、「ビアンカ(リアルドール)が現れたのには理由があるのよ!」という言葉、時々出くわしますが、この言葉、好きなんですよ。まぁ、ひとつだけ言える事は行動なくしては何も変わらないって事ですね。
ラース役のライアン・ゴスリングを初めとし、医者役のパトリシア・クラークソン、兄嫁役のエミリー・モーティマー、マーゴ役のケリ・ガーナーと脇を支える役者陣も実に魅力的です!
低予算映画ですから日本でも十分リメイクも可能ですが、ラースの役は誰がいいんでしょうかね?山崎まさよし、香取慎吾、窪塚洋介、いしだ壱成?って、皆それっぽい役を演じた連中やんか!っつーか、日本版のキャスティングを考えるのがけっこう楽しいかも!兄は?兄嫁は?それにしても、子供はいつから大人になるんでしょうね。オイラなんて未だにガキだな・・・(/・_・\)アチャ-・・
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