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216 上京物語

先日、知り合いのミュージシャンのライブにいってきた。俺より3つ?年上の先輩で、前からちょこちょことライブをみさせてもらっていた。ギターとブルースハープでとても情熱的なステージを魅せてくれる。もしもできることならみなさんにお見せしたい、そして聴いてもらいたミュージシャンだ。
その先輩が今回はバラードを中心とした構成でライブをするということで、楽しみに見に行った。今回の目玉は、「大阪で生まれた女やさかい〜♪」っていう曲、知ってるでしょ?あれをカバーしてた。(タイトルは忘れてしまった。。。)サビの部分は知ってたんだけど、通して聴いたことはなかった。今回先輩が演奏したのは、間奏を短くカットしたバージョンで、それでも20分ほどある。本当は30分ぐらいあるらしい。簡単に内容を言うと、大阪で生まれた女が上京して、東京でがんばり、そしてその後・・・っていうストーリーなんだ。実はその先輩がまさにそれで、大阪から上京してきて、東京でがんばってる。そんなことも踏まえてその曲の歌詞を追っていたら、なんかとても地方出身がうらやましくなった。
「上京する」という想いは、地方の人じゃないと抱けない。その先輩が言うには、その想いや考えがないというのは、ちょっと想像しにくいという。もちろんそのとおりだと思う。それが当たり前だから。
その歌は、主人公が大阪生まれなわけなんだけど、大阪生まれの人じゃなくても、多くの地方出身者が自分に身を置き換えて堪能できるんだと思う。そう思うと、それをリアルに自分のものとして受け取れないのが、東京もんだけなんだよね。地方の人からすると、東京生まれであることがうらやましいって思う人もいるのかもしれないけど、俺はやっぱり地方出身ってうらやましく感じる。
俺は東京生まれ、東京育ち。日本の中でどこか目指すべき場所というものはないし、もしもあるとしたら、それは電車で30分もあれば行けてしまうところなんだと思う。小さいころから東京で生きて暮らしていることが当たり前で、東京に対して思い描くイメージであったり憧れというものはまるでない。もしも自分が地方生まれだったとしたら、これはとても想像しにくいことなんだけど、自分なりの東京に対するイメージがあって、東京で暮らす人々に対するイメージがあって、東京にあこがれていると思う。東京にはおそらくそういったパワーがあって、俺のような東京人からは近すぎて気づけないものでもあるんじゃないかって思う。
また、地方の人がうらやましいのが、自分の街、県であったり、そういうものをとても誇っていると思う。もちろん人によりけりだけど、地元愛が強いように感じる。これもまた一概には言えないことだけど、東京で生まれ育った人が東京を愛するのと、地方で生まれ育った人がその地方を愛するのには、何かしら大きな違いがあるように思う。それは愛する度合いというのもあるだろうけど、もっと根本的な何かが。
どちらがいいと言うのはわからないけど、地方の人が東京という大都会にあこがれるように、東京の人間が地方出身にあこがれるというのもわかってもらえたらと思う。できることなら両方味わいたい。それは難しいけどね。
2005年04月15日(金)

VOICE / マッキー

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