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2003年09月14日(日) 映画よろず屋週報 Vol65

9月14日は、コスモスの日
プレゼントにコスモスを添えて交換し、
お互いの愛を確認しあう日
……だそうです。

そんなわけで、
恋人たちの姿が描かれた映画を集めてみましたが、
若く清々しく前途洋々の恋人たちの映画ばかりでは、
いまひとつひねりがないので、
何かと障害を抱えた恋人たちにスポットを当てて見ました。

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「暴走する純愛カップル」
エンジェル・ベイビー Angel Baby
1995年オーストラリア マイケル・ライマー監督

精神病を患うハリー(ジョン・リンチ)と
ケイト(ジャクリーン・マッケンジー)は、
病院で知り合い、
同棲して2人で病気を克服しようと決意します。
しかし、ケイトは妊娠後、著しく情緒不安定になり……。
2人を支えようとするハリーの兄夫婦や患者仲間の存在が
絶望的になりそうなこの映画のムードを救っています。
(ただ、『○○』より激しく、『△△』より切なく……調の
過去の作品群と対比したつくりの日本版予告編は、
出来の悪いパロディみたいで、ちょっといただけません)


「愛があれば年の差なんて?」
マイ・スウィート・シェフィールド
Among Giants

1998年イギリス サム・ミラー監督

イングランド北部の鉄冷えの町シェフィールドで、
鉄塔のペンキ塗り直しの仕事を通して出会った
流れ者の若い女性ジェリー(レイチェル・グリフィス)と、
初老の男レイ(ピート・ポスルスウェイト)。
親子ほど年の違う2人は、結婚を考えるほど
真剣に愛し合いますが……。
あのP.ポスルスウェイトを
若い個性派美女の恋のお相手として配したセンスに
(もちろんいい意味で)脱帽します。

「応援したくなるふたり」
オンリー・ザ・ロンリー Only the Lonely
1991年アメリカ クリス・コロンバス監督

差別意識が強く口の悪い母ローズ(モーリン・オハラ)に
頭が上がらない警察官のダニー(ジョン・キャンディ)。
葬儀屋の娘でイタリア系の父とポーランド系の母を持つ
テリーサ(アリー・シーディー)に好意を持ち、
デートを重ねますが、
母親の民族差別的な心ない言葉が彼女を深く傷つけます。
どこか『マーティ』を彷彿とさせる、
ちょっと掘り出し物の1本。
M.オハラの老いてもなお衰えない美貌が、
かえって意地悪ばあさん役にぴったりでした。
(近日中に単独紹介を検討)

「心変わりは何かと辛い」
アンナ・カレーニナ Anna Karenina
1997年アメリカ/イギリス バーナード・ローズ監督

御存じ、有名なトルストイ作品の7度目の映画化。
高官カレーニン(ジェームズ・フォックス)の
若く美しき妻アンナ(ソフィー・マルソー)は、
兄と兄嫁の仲裁のために訪れたモスクワで
プロンスキー伯爵(ショーン・ビーン)と出会い、
恋に落ちてしまいますが、
それはもちろん、幸せな結末を約束されたものではなく、
周囲をも不幸の渦へと巻き込んでいきます。
ほかのどんな美人女優にもない、
独特の愛らしさを持ったソフィーが
体当たりの熱演を見せました。
ロシアでのロケーション撮影も目を楽しませてくれます。


ユリノキマリ |MAILHomePage