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2003年08月10日(日) |
映画よろず屋週報 Vol60「小さなスター→大スター」 |
特集「小さなスター→大スター」
洋画、特にアメリカ映画を見ていると、 確実に売れっ子の子役が存在することに気づきます。 堂々と主役や準主役を張る場合が多いのですが、 時々、「○○の子供時代」という役を 振られることもあります。 その○○も当然、それなりの格の人が演じたりするので、 豪華二大スターキャストの趣もあるものの、 それはちょっと無茶じゃないの? と思わせる組み合わせのことも 残念ながらあります。
しっくり来ているか、残念賞か、無茶か、 その辺は各人の判断におまかせするとして、 本日は、「子役も成人後も有名スター」という 組み合わせがあしらわれた映画を御紹介します。
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ジョゼフ・マッゼロ ↓ ジム・キャリー 『サイモン・バーチ Simon Birch』 1998年アメリカ・カナダ マーク・スティーブン・ジョンソン監督 J.アーヴィングの『オウエンのために祈りを』の映画化。 50年代のアメリカ、メーン州が舞台(う〜ん、アーヴィングだ)。 生まれつき小さく、12歳になっても100?にも満たない身長の サイモン・バーチ(イアン・マイケル・スミス)。 彼と一番の親友ジョンを演じたのがジョゼフ・マッゼロ、 そして、少年時代、特にサイモンのことを振り返る成人後を ジム・キャリーが抑えた演技で見せました……というより、 「ほんの少し顔を見せていました」という感じです。
イライジャー・ウッド ↓ トム・ハンクス 『ラジオ・フライヤー Radio Flyer』 1992年アメリカ リチャード・ドナー監督 母親の再婚相手に虐待される弟(ジョゼフ・マッゼロ)を けなげに守り支えようとする兄を、 イライジャー・ウッドが演じました。 成人後を演じたトム・ハンクスは、 これまた「ちょい役」です。
ブラッド・レンフロ ↓ ブラッド・ピット 『スリーパーズ Sleepers』 1996年アメリカ バリー・レビンソン監督 “スリーパーズ”とは、少年院の収監経験を持つ人を指す言葉。 ほんの出来心からしたいたずらで、他人に大怪我をさせ、 少年院に入れられてしまう悪ガキ4人組は、 そこで看守たちから酷い性的虐待を受けてしまいます。 成人後、特にひどかった看守(ケビン・ベーコン)に 偶然出会ったことで、 4人のうち、チンピラ稼業で生きているトミーとジョン (ビリー・クラダップ&ロン・エルダード)が復讐を誓い、 残る2人、新聞社に勤めるシェイクス (ジェイソン・パトリック)と 判事補になったマイケル(ブラッド・ピット)も 手をかすように頼まれますが……。 少年時代、リーダー格だったマイケルを ブラッド・レンフロが好演していますが、 成人後のマイケルをファーストネームが同じピットが…というのも、 いいような、悪いような。 この映画に関しては、(長いせいもありましょうが) 少年時代も成人後も、同じくらい見せ場があります。
ジェナ・マローン ↓ ジョディー・フォスター 『コンタクト Contact』 1997年アメリカ ロバート・ゼメキス監督 恐れ入りますが、この映画、実は私はまだ見ておりません。 が、主演フォスターの少女時代を、 『ラブ・オブ・ザ・ゲーム』『海辺の家』 『イノセント・ボーイズ』など 売れっ子美少女ジェナ・マローンが演じたと聞き、 子役時代から大スターだったジョディーの 少女時代とのルックスの乖離に、 「う〜ん、いいんだろうか…」と思ってしまいました。
ダコタ・ファニング ↓ リーズ・ウィザースプーン 『メラニーは行く!Sweet Home Alabama』 2002年アメリカ アンディ・テナント監督 自らの才覚1つでファッション界で大成功を遂げ、 大金持ちのフィアンセもいるメラニー (リーズ・ウィザースプーン)。 そんな彼女を悩ませる秘密とは……。 冒頭のほんの短いシークエンスでしたが、 メラニーの少女時代を、 『アイ・アム・サム』で見る者を驚かせた 美しき小さな演技派、 ダコタ・ファニングが演じていました。 が……、ウィザースプーンの特徴として、 「映画に登場間もなくは大した美人にも見えないが、 全部見ると、たまらなく魅力的な女性に思える」 というのがあるので、 どうしてあの美少女が、この女の人になっちゃうの? という疑問を差し挟ませる余地も、 残念ながら十分にあります。
ジェニファー・コネリー ↓ エリザベス・マッガバン 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ Once Upon a Time in America』 1984年アメリカ セルジオ・レオーネ監督 ユダヤ系ギャングの青年ヌードルス (ロバート・デ・ニーロ)が 少年時代憧れていた友人の妹デボラ (ジェニファー・コネリー)。 その成長後を演じたのが、 黒髪の美女エリザベス・マッガバンでした。 『ゴッドファザーPart2』と『スリーパーズ』を合わせたような ニュアンスを持つ長尺ものです。
セス・グリーン ↓ ウディ・アレン 『ラジオ・デイズ Radio Days』 1987年アメリカ ウディ・アレン監督 すべてそのまま、とはいかないまでも、 かなりアレンの少年時代が投影されていると思われる 非常にノスタルジックで微笑ましい好編。 アレンはナレーションで「出演」していますが、 主人公の少年ジョー(セス・グリーン)に ナレーションがかぶさり、生き生きと動く様子は、 そのまま、鮮明過ぎる「思い出のアルパム」という風情です。
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